犬の刺客 2024 公演情報 犬の刺客 2024」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.2
1-4件 / 4件中
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    とても面白かったです。
    面白い会話で進むストーリーは、笑いの中に切なさがあり、ちょっと涙腺が緩みました。
    芸能を続ける事の困難さ、葛藤、捨てきれない思い等、リアル感があり、役者さん達の熱演も良かったです。
    面白くてガン見でした。素敵な舞台でした!

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    解散した漫才コンビの現在と過去を織り交ぜながら描く人間模様。題材としてはたまに見かけるものではあるが、脚本・演出の方が芸人でもある方なので、生々しい部分も垣間見れる。主演二人が対照的で、コンビ結成から解散までの道程には激しい悲哀感が漂う。この二人の生き様は、ごく少数かもしれないが周りの人々への影響は、計り知れないだろうと感じた。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    主宰によるチャらい前説を見て不安に思ったが、ストーリー内容は意外にまともで演技もしっかりしている。コンビの衝突と解散は、細かい食い違いの数々が積み重なった結果でいかにもありそうな話。出演者のブロマイドを販売していたのがまるで昭和の時代を思わせた。今でもやるものなのか。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    人を笑わす漫才の裏に隠された笑うに笑えない悲哀が…。再演を繰り返しているようだが、自分は初見。説明にある一部のお笑いマニアで評判だった漫才コンビ「犬の刺客」のバックステージ、そこで繰り広げられる人間模様が実に面白い。

    お笑いブームに乗ろうとするが、一発屋にもなりきれず解散した二人 とあるが、実は楽屋にいる他の人たちの人間模様も重ね合わせ滋味溢れる物語にしている。劇中 漫才シーンがあるが、そこには笑いではなく 漫才ネタを考え稽古してきた苦労が浮かび上がる。一方、マニア(客)にとって(漫才の)笑いは癒され勇気づけらる、という相乗効果に繋がっている。その双方を巧みに結び紡いだ好作品。

    女性漫才師2人の考え方や生き様といった違いを際立たせ、それぞれのリアルな人物像を立ち上げる。そうすることで 共感する幅を拡げる。なぜ漫才コンビを組み そして解散に至ったかを激白していく、その過程が肝。楽屋には2人以外の人々の勘違いや思惑が錯綜しドタバタの様相を呈するが、<芸人>の生き様を描くという芯はブレない。

    本公演 たった二日間4公演、期間限定の掘り出し物市のような希少なもの。激情と性情のような感情をキャスト5人の熱演で観(魅)せてくれる。
    (上演時間1時間50分 休憩なし) 

    ネタバレBOX

    舞台美術は、楽屋ということで 剥き出しのコンクリート ほぼ素舞台。上手に衣装掛け、中央に折り畳み式の長テーブルと丸椅子、下手は忘れ物が入ったダンボール箱。
    「笑いの神様」というイベントで漫才をしている場面から始まる。1人は犬の被り物をして吠え、もう1人は犬が吠えた理由について補足する。

    漫才コンビ「犬の刺客」を解散して5年。久し振りに雑誌の取材ということで、小山亮子が懐かしいライブハウスの楽屋にやってくる。実は取材する記者は来れず、政治部から転属してきた垣田太一が興味本位から色々詮索し始める。同じ時に楽屋にやってきた男 宇田川陽平、何者で何のために来たのか謎めいている。当初来る予定だった記者とはメールでの遣り取りのため誰も顔を知らない。誤解、勘違い、人違い、成りすまし等 楽屋は混乱しドタバタ騒動。

    一方 漫才師2人…亮子は漫才ネタを書いていたが、周りからは面白くないと酷評。相方である植田美稔はスタッフや先輩・同輩等と親しくし、情報を駆使し業界内で上手く立ち回ろうとする。養成所時代はそれほど親しくもなく、美稔はピン芸人として活動しようとしていた。ひょんなことからコンビを組んで少し売れるようになってきたが、壁にぶつかった。美稔はネタを作家に依頼することも視野に入れたが、亮子はあくまで自分が書くと主張。亮子の理屈というプライドと融通の利かなさ、美稔の気配という拘りのなさ 流される性格…2人の相容れない激論。
    コメディとシリアス場面を交錯するように描き、メリハリを付け 飽きさせない。

    「犬の刺客」の笑いによって救われたのが陽平。上司からパワハラまがいの行為を受け、精神的に参っていた時に聞いた漫才が忘れられない。今では美稔のマネージャー的なことをしている。何とか「犬の刺客」を復活させたいと…。漫才で人の役に立つ、そんな熱い気持を2人にぶつける。楽屋には後輩芸人 南由良もおり2人の動向を気にしている。芸人の不安と希望といった複雑でリアルな気持が犇々と伝わる。そして太一・陽平・由良の喜劇的な役回りが、漫才師2人の衝劇というか突劇をしっかり引き立てており実に巧み。ラストの黄昏を思わせるような照明と優しいピアノの音色が印象的だ。
    次回公演も楽しみにしております。

このページのQRコードです。

拡大