ポストヒューマンシアター
ポストヒューマンシアター
実演鑑賞
森下スタジオ(東京都)
2011/11/11 (金) ~ 2011/11/13 (日) 公演終了
上演時間:
公式サイト:
http://posthuman-theatre.p2.bindsite.jp/posthumantheatre_performance_01.html
劇団解体社とポーランドを代表するカンパニーが共演 解体社は一度観てみたいカンパニーでした。それからポーランド演劇。こういう企画は貴重なので見落とさないようにしないと。
期待度♪♪♪♪♪
0 2011/11/05 23:34
期間 | 2011/11/11 (金) ~ 2011/11/13 (日) |
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劇場 | 森下スタジオ |
出演 | |
脚本 | |
演出 | |
料金(1枚あたり) |
4,000円 ~ 4,000円 【発売日】 4.000円 (前売/当日) |
公式/劇場サイト |
http://posthuman-theatre.p2.bindsite.jp/posthumantheatre_performance_01.html |
タイムテーブル | |
説明 | 『ホテル・デュ(神)』 これらの「部屋」は宿泊客たちを待っている。そこには「不安」がすみずみまで潜んでいる。いや、違う。そこは守られているのだ。「不安」は守られるのか? そう、「不安」は守られる。この空間の中で、「不安」は守られ、「部屋」は安全という感覚をすっかり遮断する。 人々は、このスペースは放置された兵舎で成り立っていると想像し、そこに住みつこうとする。これこそ、日々の出来事や身振りが軍事教練に似ている理由の一つだ。もし、生のエネルギーが変動を意味するならば、ここでのエネルギーは消耗を意味する。 〈気をつけ〉の姿勢のまま不動で立っていることは、自由で制約のない場所に向かう最も激しい行軍と同じくらい多大の努力を要することなのだ。 飼い慣らされることなく住みつく。するとここでは「不安」さえも精彩なく澱む。 この「不安」は宿泊客たちが現れるずっとまえからここにあった。客たちは「不安」が付加されている場所を避けながら、存在しない家具の間ではなく、小さな道に沿って動く。動くためにただ狭い小道のみが選ばれる。そのようなやり方で構成された空間は、過去を聞くための、そして現在を感じるための、そして未来の地図を洞察するための思想的な場所のように見える。 訪問する者は住んでいる者よりも優位である。 彼らの喜びや戒めは、軍事訓練に明けくれる住民たちの暮らしに比するものではない。 『最終生活』 世の中のあり得る事とあり得ない事、それを判断する感覚がうまく働かなくなってきた。 ここは夢の中ではないのか?もう一度瞬きをしたとたん、ここから覚めるのかもしれない。それを確かめたい。このごろ、そんな好奇心のようなものが生まれて、いつ私が行動に出るかわからないので例えば私は何の前触れもなく線路に人をつき落とすだろう、しかし、何事も起こらないはずである。そこで夢は終わるはずなのだ。いや、それはいけない。ここが現実だ。手を出してはいけない。 どうやら今の状況には名前があるらしかった。離人症、というのがそれだが、なんとも地味な症状である。実際いざ精神科医の前にでると、私はいつも非常につまらない話をした。内容があまりに心理学辞典を暗誦したようなので自分で笑えてきたほどだ。だがそれ以上にいいようがないのだし、その後決まって日常生活にどんな支障があるのかを聞かれると、これがまた困惑してしまった。何というか、完全に私という人間の内部のみに閉じ込められた症状なのである。強いて言えば、いやだからいや、そう言って、だんだん医者に対してだだをこねているような気分になった。 これは、この膜は、私を守る防御膜のようなものなのだととりあえず結論づけてみた。 これがもし、もっと目に見える症状だったらどうだろう。もっと派手でハリウッドの好むような症状だったら、例えばエボラ出血熱とか?私から血が噴出したらさすがに皆逃げるだろうし、救急車を呼ぶだろうし、私はそのまま現実のガラスだかアクリルだかの檻の中に隔離されるだろう。だが私は血を流さないので、今も混雑したホームの只中にいる。そして前に並んだ子どもの背中を見ながら、手を出さないよう抑えている。私は血を流さないし、泣きも喚きも痙攣もしないので、だれも私に気づかない。最近この症状がエボラのように感染したらどうなるだろうかとよく考える。 いくら待っても何も起きないので、この世界にしか居られないのだと勘付いてはいる。 私は血を流さない。 私は静かに待つ。 (筒井美和『離人神経症の経過』より) |
その他注意事項 | |
スタッフ | 『ホテル・デュ(神)』 演出・原案/ズビグニェフ・シュムスキ [音楽構成] マチェイ・カジンスキ、ズビグニェフ・シュムスキ(カロル・シマノフスキ作品による) [出演] マウゴジャタ・ヴァラス=アントニェロ、モニカ・スチュシェルチク、パヴェウ・アダムスキ、ヤン・コハノフスキ、タデウシュ・ルィビツキ [歌] マリア・スキバ(ソプラノ) [演奏] フランク・プシフホルツ、マチェイ・カジンスキ [舞台美術] カタジナ・ロトキェヴィチ=シュムスカ 『最終生活』 構成・演出/清水信臣 [出演] 熊本賢治郎 日野昼子 中嶋みゆき 青田玲子 Jonathan Giles Garner 石井康二 本間良治 矢部久美子 [ゲスト] 山田 零 (錦鯉タッタ) 杉浦千鶴子 (ラドママプロデュース) [振付] 日野昼子 [テクスト] 佐々木治己 筒井美和 |
これらの「部屋」は宿泊客たちを待っている。そこには「不安」がすみずみまで潜んでいる。いや、違う。そこは守られているのだ。「不安」は守られるのか?
そう、「不安」は守られる。この空間の中で、「不安」は守られ、「部屋」は安全という感覚をすっかり遮断する。
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