あしたのイエス 公演情報 あしたのイエス」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.3
1-3件 / 3件中
  • 満足度★★★★

    小林さんのお姿
    で笑い。

  • 満足度★★★★★

    いいお芝居でした。
    まずセットがとてもリアルでした。
    世田谷区なら駅から相当遠くないと家賃3万6千円じゃ借りられないと思いますが、ごく普通の男ひとり暮らしのアパート。そのアパートに突然現れる紀元前1世紀のベツレヘム。
    アパートの中なのに、ちゃんとベツレヘムになっていました。
    梁と柱が照明で十字架になったのも、感動的でした。

    当初、クリスマスシーズンでもあるしイエスの物語を絡めてるんだなくらいに見ていたのですが、途中からの展開にうなりました。(そのあたりはネタバレで)

    役者さんたちがとにかくうまかったです。
    特に、洋平役の江戸川卍丸さんと創役の成瀬功さん、この二人には圧倒されました。
    他のみなさんも、それぞれ素敵でした。
    他のお芝居もぜひ見てみたいです。

    ネタバレBOX

    子どもが欲しくて夫以外の男の子どもを産んだ里子とその家族のドラマの中に挿入されるベツレヘムの世界。里子はベツレヘムではマリアです。
    はじめ、誰でも知っているイエス物語を再現しているように見せながら、しだいに、病気が治ったというのは「気の持ちよう」だとか、パンを5000人に分け与えた話は「話が大きくなっている」だけだとか、奇跡を否定し、挙句の果てにマリアの処女受胎は、実はマリアを育ててくれた神父様の子。「イエスは神の子ではなく、人の子」になっていきました。

    でも、神の子であろうと人の子であろうと、親が子どもを愛する気持ちは変わらない。むしろ、人の子だからこそ愛おしいという母親の思いが、最後にグッと迫ってきました。

    現代のアパートの中では、里子と知的障害児の創の親子愛、里子と洋平の姉弟愛、別れた夫との夫婦愛、出会って間もない若いふたりのこれから愛?など、色々な愛の形がまるっと描かれていて、なるほど「愛の話」だなと思いました。

    成瀬功さんの演技が本当に上手で、色々な場面でうるっときました。
    優しい子ですね。車にも自分から飛び込んで行ったんですよね、木村さんに心臓をあげようと。最後に元気な姿で登場してくれて、ホッとしました。

    温かくいいお話でした。ありがとうございます。



    個人的には、ベツレヘムでの罰ゲームのような笑いの挿入は要らないかなと思いましたが、あのパンを分け与える場面は好きです(笑)
  • 満足度★★★★

    誰のイエスか?
    ネタばれあり

    ネタバレBOX

    子供が出来ない飯田家の妻・里子が子供欲しさに、他の男性と不倫をして息子を授かる。が、授かった息子は障害を持っていて、夫は宗教に逃げてしまい、里子自身で育てるが、やはり一人で育てるには無理が生じてしまい、息子が事故に会ってしまうが、奇跡的に助かるのである。
    そしてその里子のドラマと並行して、イエスの生涯を描いていくのである。

    里子のドラマとイエスの生涯が殆んどリンクせずに別々に展開していくのだが、奇跡的に息子の命が助かった瞬間に観客はイエスの生涯を描いていた意味が分かってくるのである。
    そして助かった息子が実はイエスの生まれ変わりではないか?という親子との場面こそが、我々が存在しているのは実はイエスの生まれ変わりかもしれない?という演出家のメッセージを観客は受け取るのである。

    神をテーマにした難しい話を、普段の日常生活のドラマから僅か一瞬の場面だけで、神へとリンクさせていく演出力はなかなかだ。

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