実演鑑賞
満足度★★★★
ひとりの美大生がある地下芸人との出会いをきっかけに自分のセクシュアリティと向き合い、ゲイとして生きる自分を認められるようになっていくまでを描いた一人芝居。個人的にはもう少し社会を描いてほしい、あるいは社会に働きかけてほしいと思わなくもないのだが、観客に自分の話をするようなモードをベースに、物真似、映像、人形劇など一人複数役を様々なかたちで見せる趣向も楽しく、長井のチャーミングなキャラクターと巧みな演技で飽きさせない。宝宝の次の公演も見たいと思わされたし、上演台本もよくできていたので、長井と共同で脚本を書いた藤田恭輔のかるがも団地の8月の公演もチェックしてみようと思った。