スマイル フォーエバー 公演情報 スマイル フォーエバー 」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
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  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    鑑賞日2024/06/03 (月) 13:30

    座席1階

    公演中に87歳になる伊東四朗が登場。NHKドラマ「老害の人」でも見事な主役を務めた印象が強く、そのレジェンドを生で見るだけでも行く価値があるのかも。三宅裕司が若手に見えてしまい、いつもと違う熱海五郎一座を楽しめる。

    サブタイトルに「魔法」とあるが、舞台美術など「ハリーポッター」のパクリというのがまず、目を引く。前段から魔法学校のシーンが登場するが、一座のやや高齢の役者たち(渡辺正行や小倉久寛ら)が学ぶのは「定時制」となっていて、これが秀逸なパクリなのである。では、校長先生はダンブルドアかというと、これが若い女性なのだが、せりふの端々に昭和でないとわからない単語が登場し、若返りの魔法を自らかけているという落ちも強烈だ。
    ゲストの松下由樹は都知事の役。役名からして小池百合子のパクリであるのは一見で分かるが、都知事室のツタンカーメンの飾りは何だ。これは小池知事の「カイロ大学卒業疑惑」を笑っているというのも一発で分かる。この舞台で笑い所の数は星の数だが、一番笑えるのは小池知事を揶揄したギャグであるのは間違いない。現実世界では都知事選も近い。はたして本島に出馬するのか。最後の方は、松下由樹が小池百合子に見えてくる。ここはさすがの名女優と言わざるを得ない。

    主役の伊東四朗は冒頭から登場し、いつものゆっくりとした調子で立ち回る。突然黙ってしまうところが何度もあるが、これはせりふが飛んだのか、あるいはそういう台本なのかは見ていても分からない。仮に飛んだということだったとしたら、周囲の役者が絶妙にカバーしているからである。喜劇のレジェンドへのリスペクトがあふれている。
    老齢をギャグにしたところはあまりなくて、そこは少しホッとしてみていたら、後段でちょっと驚かされる場面もある。本人がどう思っているのかは分からないが、死ぬ瞬間まで喜劇役者でいるぞという決意表明にも見えた。

    昨日が初日。千秋楽は今月27日で連日のように公演がある。この長丁場をレジェンドが無事に駆け抜けていくのかどうか。お体を大切に、頑張ってください。

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