満足度★★★★
バリ、コメディ!
現代。北東北の小都市の閑静な住宅地で30代の母親と 小学生の娘、そして新しい父親が生活している。娘に異変が起きたのは 2ヶ月前から。男のような声でわけのわからぬこと を口走り、母を罵倒するように なった。顔はむくみ、ひび割れ、目は真っ赤。頬は 痩せこけ、可愛かった面影はどこにもない。「悪魔 が憑いた」と判断するよりほかなかった。そして、 この日、父親は 様々な能力を持った悪魔祓い(エクソシスト)たちを呼んで悪魔祓がいま始まる のであった。
以下はネタばれBOXにて。。
満足度★★★★
悲しい悪魔
笑えるのに悲しい。善悪ではかれない人間のだらしなさや情けなさを、こんなに楽しく悲しくも愛らしく表現出来るって素敵だ。親子であること、家族であること、こんなにも共有する時が長い存在なのに、いやだからこそか、愛憎裏表なんだなぁ。一見、突拍子のない設定で観客をひきつけておいて、内実はきちんとした人間ドラマを見せる。わかりやすくて深い。
満足度★★★★★
まるで井上ひさし作品のよう
丸いちゃぶ台だけのセットなのに、照明で鮮やかに場面が切り替わる。
3.11をあんな風にとらえた作品を私は他に知らない。
どこのクラスにもいる老け顔の小学生。
あとで大学生と知って驚愕した。
突っ立っているだけで、複雑な家庭に翻弄される11歳になっている。
イタコに呼びだされて戻ってきた元夫の台詞の「間」の素晴らしさ。
このテーマ、この構成を選んだ畑澤氏に脱帽。
しかも怪しいエクソシスト達の可笑しさと言ったら・・・。
シリアスなテーマにユーモアを混ぜ込んでくるくるねじって見せる、
畑澤さん、これはまるで井上ひさし作品のようです。
満足度★★★★★
人間って哀しくてこわいけれど…
3.11を経て、なべげんがいい芝居を持ってきてくれました。ひとって哀しくて怖い、けれど希望も感じる、そんな風におもって今日の芝居を観ました。
役者のみなさんがみんな魅力的に描かれています。
青森に続きとてもよかったです。多くの人に観てもらいたい。