実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2024/05/10 (金) 14:00
座席1階
18世紀半ばに書かれたイタリアの喜劇という。カトケン事務所でイタリアというのは珍しいが、笑いのポイントはいつもにましてたくさんあった。脚本や演出の良さであったのかも。
聖書には、二人の主人に仕えることはできないという教えがあるそうだ。要するに欲張るなという教えだと思うが、二人に使えればお給金は2倍だ。
主人公の召使(加藤健一)は仕事中に召使を探しているという話を聞いて飛びついたが、物語が進むとその2人のご主人らが交錯し、知恵を巡らせて切り抜けようとする中でのドタバタが繰り広げられる。
加藤忍らいつもの顔触れに加え、ワンツーワークスの奥村洋司などが加わった座組が興味深い。また、扉座出身で加藤健一事務所に衣装担当として加わったという江原由夏が、コメディ初挑戦ながら重要な役どころで舞台を駆け回る。なかなかの切れ味だ。
休憩15分を挟んで2時間半のボリュームだが、終幕後の拍手は力強かった。誰が抜きん出ていたというよりも、うまく組み立てられた座組の総力で客席を満足させたのだと思う。