50周年記念フェスティバル
50周年記念フェスティバル
実演鑑賞
東京文化会館 大ホール(東京都)
2011/11/20 (日) ~ 2011/11/23 (水) 公演終了
休演日:11/21,22
上演時間:
公式サイト:
http://www.t-bunka.jp/50th/anniversary4.html
期間 | 2011/11/20 (日) ~ 2011/11/23 (水) |
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劇場 | 東京文化会館 大ホール |
出演 | 観世銕之丞、甲斐栄次郎(バリトン)、福原寿美枝(メゾソプラノ)、高橋淳(テノール)、浜田理恵(ソプラノ)、妻屋秀和(バス)、久保田真澄(バス)、天羽明惠(ソプラノ)、吉田浩之(テノール)、門間信樹(バリトン)、清水理恵(ソプラノ)、羽渕浩樹(バリトン)、高橋華子(メゾソプラノ) |
作曲 | 黛敏郎 |
演出 | 岩田達宗 |
料金(1枚あたり) |
2,000円 ~ 16,000円 【発売日】2011/05/17 一般: S席16,000円 A席13,000円 B席10,000円 C席8,000円 D席6,000円 E席4,000円 F席3,000円 学生2,000円 東京文化会館友の会会員: S席15,000円 A席12,000円 B席9,000円 C席7,500円 D席5,500円 |
公式/劇場サイト | ※正式な公演情報は公式サイトでご確認ください。 |
タイムテーブル | |
説明 | オペラ『古事記』について 「古事記」は黛敏郎(1929~1997)にとってライフ・ワークとも言える題材でした。当初、日本語でオペラにするつもりだったところ、劇場側の強い要望によってドイツ語(古風なドイツ語)で書かれ、テーマの普遍性に照らして、あえて和楽器の使用を避け、オーソドックスなオーケストラ編成で書かれたという経緯が伝えられています。 本作では現代音楽の手法が随所に用いられていますが、それらが、黛ならではの見事なオーケストレーションによってまとめあげられています。音楽評論家の片山杜秀氏は、「素朴な喜怒哀楽をたたみかけてゆく神々の物語は、まさに黛その人の姿に重なる。おおらかで逞しい音楽が全編にみなぎる」と語っており、力強くスケール感あふれる作品でありながら、親しみの感じられるものとなっています。 リンツでの初演は温かく迎えられ、2001(平成13)年の演奏会形式による日本初演も、黛の再評価が進む中、時機を捉えた上演となりました。 今回、「古事記」誕生1300周年(2012年)の前年に、本邦初の舞台上演が実現されることは、日本の音楽界においてもエポックメイキングな出来事となるでしょう。 過去をふり返り、未来を想う、東京文化会館の50周年。その一方でオペラ『古事記』では、日本の創世神話が時空を超えて壮大に描かれます。歴史的な節目となる記念の年に、オペラを通して古今をふり返る鳥瞰的な視点に触れ、東京文化会館の未来を見据えたいと思います。 〈プロローグ〉 オーケストラの神秘的な響きに乗せて、語り部により、現代先端文明の日本から太古の昔へ回帰する。 〈第一幕〉 イザナギ、イザナミ夫婦神による国生み、神々の誕生、黄泉の国のエピソードに続き、アマテラス、ツキヨミ、スサノヲの誕生が描かれる。 〈第二幕〉 スサノヲの乱暴狼藉と、それを嘆き怒るアマテラスの岩戸隠れ。ダイナミックな音楽に合わせてアメノウズメが踊る。アマテラスは岩戸から出て、スサノヲは高天原から追放される。 〈第三幕〉 出雲の国のスサノヲは、民を苦しめる八岐大蛇という怪獣を退治する。その尾からは、天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)が現れる。やがて、スサノヲはクシナダと結婚する。 〈第四幕〉 スサノヲはアマテラスへ帰順する。ニニギノミコトによる天孫降臨が描かれる。 〈エピローグ〉 「かくて物語は終わり、日本は始まった…」と結ぶ。 黛敏郎の魅力ある作品は若い時代に集中しているという定評がある。はっきり言って間違いだ。黛は後半生に日本オペラの金字塔というべき傑作を2つも書いた。《金閣寺》と《古事記》である。《金閣寺》は1976年にベルリン・ドイツ・オペラで、《古事記》は1996年にオーストリアのリンツ州立劇場で世界初演された。 黛はよく、人生の良き思い出として、日本映画黄金時代の日活での映画音楽の仕事を語った。石原裕次郎らが闊歩する。俳優もスタッフも若々しい。天真爛漫。自分も若かった。黛さんの嬉しそうな顔。忘れられない。 そう、黛は、純真で素直な世界に憧れ続けた人だった。ストラヴィンスキーや伊福部昭の豪快な音楽を創作の指針としてもいた。 《金閣寺》は三島由紀夫原作の放火譚。暗い情熱に満ちた凄まじい響きだ。とてもいい。が、黛の地がよく出たのは、やはり《古事記》だろう。素朴な喜怒哀楽をたたみかけてゆく神々の物語は、まさに黛その人の姿に重なる。おおらかで逞しい音楽が全編にみなぎる。 《金閣寺》も《古事記》もドイツ語。そのせいもあるかもしれない。《金閣寺》は世界初演から日本初演まで15年かかった。一方、《古事記》は日本ではまだ演奏会形式でしかやられていない。2011年秋がオペラとして待望の日本初演だ。奇しくも《金閣寺》と同じく世界初演から日本初演まで15年である。黛の理解者、大友直人をはじめ、スタッフ、キャストにも人を得た。 その日が待ち遠しくてたまらない。 |
その他注意事項 | |
スタッフ | 指揮 大友直人 合唱 新国立劇場合唱団/日本オペラ協会合唱団 管弦楽 東京都交響楽団 舞台美術 島 次郎 衣裳 前田文子 照明 沢田祐二 振付 高野美智子 合唱指揮 三澤洋史 舞台監督 菅原多敢弘 |
「古事記」は黛敏郎(1929~1997)にとってライフ・ワークとも言える題材でした。当初、日本語でオペラにするつもりだったところ、劇場側の強い要望によってドイツ語(古風なドイツ語)で書かれ、テーマの普遍性に照らして、あえて和楽器の使用を避け、オーソドックスなオーケ...
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