「 □.  」 満員御礼の内に終了いたしました!!皆様ありがとうございました☆! 公演情報 「 □.  」 満員御礼の内に終了いたしました!!皆様ありがとうございました☆!」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.8
1-9件 / 9件中
  • 満足度★★★

    暗闇に面白さが潜むはずだった
    物語や上演に関しての各種設定は興味深いものがあった。
    作品を構成している各パーツには面白さが潜んでいたと思う。
    それが有機的に、具体的な面白さまで進んでいかない残念さがあったのも確かだ。

    ネタバレBOX

    身体に傷が付くように見える奇病とミガワリ様という迷信を重ね、さらにそれに運命×自己犠牲というフィルターをかけて、家族と因縁話風にしたてようとした設定は、とても興味深い。
    しかし、設定がわかるというだけで、深みや面白さの領域まで達しなかった感はある。因縁めいた「なぜ」の部分が深さを増せばよかったのではないだろうか。

    妹を包帯でグルグル巻きにし、天井からつなげたビジュアルもいい。宿命だったり肉親(家族)にしばりつけられている妹を、まさに表現していた。
    こうなるともっとそのビジュアルが活かせなかったものかと思ってしまう。

    また、暗闇がキーワードであり、暗闇(薄暗闇)にこだわる作品であるならば、それに合わせて「音」状況(環境)についても気を配ってほしかった。声を荒げたり、ドタドタと靴音を響かせて歩き回るシーンが多いのだ。
    暗闇を活かすべくトーンを抑えた状況を作り出し、緊迫したシーンは声を大きく荒げるのではなく、台詞の表情でそれを見せてほしかったと思う。それによって暗闇は暗闇として成立したのではないだろうか。
    ドリンク付きの公演であったのだが、そのドリンクを飲むのをためらうほどの静寂と緊迫が必要だったと思うのだ。

    野良猫という設定も面白いと思うのだが、猫のトーンがほぼ同じであり、強さではなく、ささやくようなトーンで登場人物たちを挑発したほうがよかったと思う。

    さらに、観客に懐中電灯を持たせ、劇中、好きな場所を照らしていいという設定も面白い。しかし、実際に上演中に懐中電灯を点けるには、ちょっとした勇気が必要であり、使うタイミングが演出されればもっと効果的ではなかっただろうか。

    それと、説明文等で「孤高のメルヘン系メンヘラ女優三浦梢」と自ら称しているが、それは観劇前の情報としていい影響を与えていないと思う。そのラインから読み解くと「包帯少女+お兄ちゃん(妹)=萌え」理論のライン上に、今回の物語があるかのごとく見えてしまう。

    ということで、面白くなりそうな設定と状況が揃っているのにそこまで達しなかった要因はこのようにいくつかあったと思う。
    1つひとつのパーツではなく、それを組み合わせた世界観をきちんと設定することで、作品を創り上げていくことで、もっとよくなっていくのではないかと思った。
    つまり、三浦梢を軸として、その世界観を肉付けしていくということだ。
    今回の作品であれば、暗闇の中で、痛みを伴う、辛さを観客に共有してもらう舞台でよかったと思うのだ。
  • 満足度★★★

    ちょっとイタかったかな
    アイデアはイイのに、なんか中等半端な感じ。覚悟して観に行ったのに、少し拍子抜けしました。懐中電燈は不要でしたね。

  • 満足度★★★★

    面白い演出
    暗闇で人間の五感が刺激されました。
    開演直前にテーブルのロウソクをスタッフが消すのですが、暗闇でロウソクの消えた匂いを感じます。
    幻想的な空間で役者さんも好演。
    面白かったです。

    懐中電灯を渡されたが、あまり意味が無い気がしました。
    観客が照らさないと見られないような演出があっても良かったかも。
    「かこいのなか」のお話だと思った。

  • 満足度★★★★

    懐中電灯
    初見。初回インパクトがあることもあり好印象。観客といかに交流するかいろいろな劇団が試みているが、懐中電灯で照明を担わせることで参加型となる発想がおもしろい。せっかくの設定をもうちょっと活かさないと、次回は飽きるかも。

  • 満足度★★★

    イタメルヘン
    舞台空間の雰囲気がとても良く、暗い照明が活かされていたと思う。

    もう少し暗くしてくれたら手渡された懐中電灯の使い道もあったのかなぁ?
    アイデアは面白いけど・・・

    観客の想像力を刺激するような暗闇の演出があればもっといい。

  • 満足度★★★★

    懐中電灯
    面白い演出でした。暗いとは聞いてましたが、懐中電灯を渡されるとは……。でも、懐中電灯の光がなくても、見える暗さでした。(むしろ、懐中電灯の光が小さすぎて、あまり意味がなかったかも…)
    けど、トイレットペーパーや出演者が持っている光が、とても雰囲気を作っていて良かったです。不思議な感じで、面白かったです。
    あと、絵空箱のドリンク、美味しかったです

  • 満足度★★★★★

    異空間
    チラシと紹介文で気になって、チケットプレゼントをポチとしたら当たりましての観劇
    作、演出がサルピスの三浦さん。

    役者さんもなかなか素敵で異空間を心地よく浮遊

    伝承と奇病を結びつけたストーリーはなかなか唸りました
    観てよかった!

  • 無題58
    ここは2回目。今日はそれほど暑くありません。なるほど、会場に着くとシャッターが降りています。暗闇でどうやってみるのかと思っていましたが、全くの闇ではなく、小さな灯り(床に置いたり、手にしたり)があるので入場時に渡されるライトを使わなくても大丈夫でした(それでも敢えて渡すには、何か演出上の効果を狙っているんだろうと思いながらも、よくわからず)。死に至る病に冒された妹、その兄、その妻、ふと立ち寄ることになった男、そして猫。4人+1匹のお話し。

    トイレットペーパーが、天井まで蜘蛛の巣のように張られ、正面には椅子が1脚。下手にはデスクと椅子。新聞がうず高く積んであります。

    パフォーマンスとお芝居、なかなか不思議でした。

    ネタバレBOX

    始まって、兄が張り巡らされているトイレットペーパーの一端を、椅子に腰掛けている妹の体に巻き付けます。これは、世界との繋がりを意味するのでしょうか。世の全ての命あるものとの繋がりを。人々の罪と苦痛を一身に引き受け、自ら死に向かう...が、神は死んだ(ということ?)。その代りの「ミガワリ様」でしょうか?

    中央で演技している間も、周辺では役者が灯りを手にかなりゆっくりと歩きますが、これもよくわかりませんでした。。。

    暗闇も、底なし沼のように感じるときや、閉塞感を感じるときなどいろいろあると思いますが、今回、中途半端な暗さだったので効果はもうひとつ。

    お話そのものは平坦、舞台設定や灯りの使い方は面白かったです。

  • 満足度★★★★

    痛メルヘン……
    ……という語を、(当日パンフレットにも書いてあったのだが)
    アフタートークで聴いて、「なるほど」と思った。

    ネタバレBOX

    全身に傷口ができてしまうという難病に罹ってしまった少女。
    そして、この地方の伝説に従って、これは世の中の苦しみを背負っているのだと信じ込む少女とその兄の2人。

    一方、この2人に対して、非常に現実的な兄の妻と、この家の猫(?)。
    さらにそこに、東京からやってきたという旅人の男性が雨宿りに現れ、
    この少女に恋心を抱いていく……。

    少女の苦しむことしか意味を見出せない兄は、現代風にいえば、この少女と「共依存」とでも言うべきか?

    しかし、少女は兄の気持ちも分かりつつも、旅の男性の言葉に魅かれていく
    ……そして、ついに2人で東京へ行くことを決意する
    ……ところが……(ここから先は「ネタばれ」でも言いません…笑)。

    さて、バーを会場にして演じられるこの芝居は、
    事前の「説明」にもあるとおり、基本的に暗い中で演じられる。

    観客にはピンホールの開いた紙で覆われた懐中電灯が渡され、
    観客の好みによって、これを点けて観劇する仕組み。
    もちろん、そういう覆いが付いているので、
    これを点けても役者や舞台装置は、ほんの僅かに、ほの明るくなる程度で、
    場内の雰囲気は壊されないようになっている。

    また、その場面に登場していない役者は、
    舞台裏に引っ込んでいるのではなく、
    不気味に舞台の周囲を静かに周回している。
    これも、場内を独特のオーラに包みこんでいく役割を担っている。

    まあ、こういう話と演出なので、不気味というか、超現実的というか、
    神秘的というか、とにかく独特の雰囲気が終始漂っており、
    そこに違和感ある「兄の妻」と「旅人」が、
    いわばストーリーと雰囲気を撹乱する役回りとなっている。
    最後は兄の妻はその夫によって……(これも内緒)。
    というわけで、おそらく観る者の好みで、
    好き嫌い・評価は相当別れるのではあるまいか?

    ただし、私的には、こういう雰囲気の芝居は珍しいし、
    とにかく、かなり気に入った……。

    アフタートークでも、主人公の少女役の三浦梢は、
    独特の雰囲気を湛えていた。
    彼女のこういう雰囲気も、芝居全体の形成に大いに貢献したと思う。

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