満足度★★★★★
ただただ、苦しい(追記)
サバイバーではない私でも、終演後自分が何を考えているのか分からなくなるほど圧倒され、叩きのめされ、ただ、苦しい、としか言えなくなるほどの作品だった。
息が詰まり、まともに思考ができなくなり、脈が速くなり、混乱しているのか何なのか分からない状態になった。
なんだかとても他人事(というか作品の中のこと)とは思えなかった。正直自分が将来子供を持つことになっても絶対虐待しないと断言すらできないし断言したところでそれを守れるかどうかも分からないのも一因だろう。
もしかしたら、もしかしたら劇中の姉妹の母親も過去に虐待を受けていたのでは、なんて思うと、やりきれない。彼女がなぜ虐待したかなんて誰にもわからない。
一瞬たりとも目が離せず、緊迫した場面が後半はずっと続くと言っても過言ではないのに、観劇後に疲労感は覚えなかった。約1時間という尺がちょうどいいのだろう。むしろこの1時間にぎゅっと濃縮させて詰め込まず、2時間位の上演時間にすると、もしかしたら冗長さを感じていたかもしれない。
率直なところ、上演後1日弱が経つ今でも、苦しい。
それほどまでに、強烈で、生々しくて、感情の根幹をつかんでこれでもかと揺さぶる/ぶっ刺す作品だった。
でも、こんなに苦しいのに、もう1回観に行くつもりである。
あんなに重苦しいのに、あんなに呼吸を忘れるほどなのに。
不思議だ。
※追記※
29日16時(最後)の回も観てきた。
ちょっとは冷静に観ていられた。
以下ネタバレ。
満足度★★★★
苦しい
覚悟はしていたけど始めから終わりまで重い・・・
途中、無意識に手を握り締めている自分にに気付いてハッとする。
絶望とか希望とか諦めとか救いとか、いろんなもの、が頭の中でぐるぐるしてまとまらない。
児童虐待を受けることなく育ち、子供のいない自分にとって、ニュースでしか知ることはないと思っていた世界は、意外と近くにあるのかもしれないと思うとやりきれない気持ちでいっぱいになる。
満足度★★★★★
重く切ない。
昨日、会社で虐待された子供は親になって子供に同じことをする。こんな話をしていたばかりで、まさにコレ。
この小さな空間での観劇は、ずっしりと心に染み入ります。
イイお芝居でした。