満足度★★★★
心の傷が生々しく伝わる
虐待がテーマと知って予想していたよりもはるかにハード、というか主人公の心の傷が生々しく伝わって来て息を呑む。
おとなしそうだった女性が豹変して愛娘にあたる場面は想定内としても病身の母を…(自粛)…場面などもはやコワいのレベルだし。
家族とは?
血の繋がり・戸籍・同居。別々に存在する人間を括る概念。別々に存在するからこそ相容れない部分があって、その歪みは心を徐々に殺していく。
児童虐待のみを焦点が当たっているのかと思ったら家族の話だった。冒頭は情報量が多くて消化不良になるんじゃないかと危惧したんですが、得てして結局その通りに。でもその消化不良は劇中の出来事への煮え切らなさにもリンクされて、理由と意味のある不快感だった気もするのです。
満足度★★★★★
息の詰まるような
おもしろい芝居でした。
勿論笑うような面白い芝居ではなく、野球の投手戦のような緊迫感のある試合を観ているおもしろさでした。
人の子である以上身近な問題でありながら、ニュースで報道されていても
ある意味他人事で、他人事でありながら身につまされて、身につまされるけど何も出来なくて、でも誰もが加害者になる可能性がある児童虐待、そんなドラマ、映画、小説で散々取り上げられた最早手垢の付いたテーマでありながら、その捉え方なんでしょうか、とても新鮮に観れました。
満足度★★★★
ジワっとドンっと
知り合いが出演していることから観てきました。
熱演というのか、迫真というのか、しっくりくる言葉が見つかりませんが、ジワジワくる大変濃厚な舞台を観せてもらい、終始息継ぎのタイミングさえ機を使ってしまう程の重苦しい空気感の漂った舞台でした。
終わって時計を見ると1時間ちょい。。。
普通の2時間舞台よりもドッと精神的にくるものがあり、それだけ舞台にのめり込んだのかと思います。
満足度★★★★★
観る側に受け身を取らせない
そこにあるのは
身構えてしまうような
とても重い話だと思う。
にもかかわらず、舞台の研ぎ澄まされた空気が
観る側を無抵抗にして
その感覚を流し込んでしまう。
息をつめて見続け
観終わって初めて、
自分が抱えているものの深さに気づき
愕然としました。
満足度★★★★
チラシデザインも魅力的!
虐待自体を見せるのではなく、あくまで登場人物の述懐や心情表現に徹したのが良い。「こどもへの虐待」という問題の本質の一端を垣間見れる。
ルデコの床とかの雰囲気が、作品の荒廃した感じにマッチしていたとも思うけど、客席により観える観えないの差がかなりありそうなので、劇場でやっても良いのではないか。
満足度★★★★★
濃縮
詩森ろばさんの作品を一度拝見したかったし好きな役者さんも出ていたので全く前知識なく再演とも知らず飛び込むようにして観劇。舞台は病室。徐々に明らかにされていく重い内容。色んなことが頭をよぎりズシンとズシンと来ました。ドキリとしました。わずか1時間ほどの作品とは思えないほど濃縮された時間を演ずるもの、観るもので共有できたと思います。