満足度★★★★
知らんがな!
今回の演出家松本修さんと2003年に本作品を新国立劇場で演出された坂手洋二さんとのアフタートークで、本作品の時代背景や登場人物が何を表象しているのかを聞きました。
先入観念の無い状況で観た私の感想とあまりにも異なるので、それは事前に勉強していない私が悪いのか、それとも1966年初演から時間が経過しているのならそれなりに工夫が必要なのにそれを怠っている演出家が悪いのか、はたまたただ素直に観れば良いのか考えさせられました。
満足度★★★
静かで奇妙で美しい作品
ある老夫婦の家に、その夫婦の子だと名乗る女性が訪ねて来る話で、その女性が『マッチ売りの少女』の主人公と重ね合わされて描かれていました。地味な内容ですが、怖くて不思議な雰囲気の物語と、ベテラン役者の落ち着いた演技に引き込まれて、90分間弱の上演時間がもっと短いように感じました。
前半は淡々とした会話が続きますが、弟が出て来てからはいかにも別役さん的な奇妙な展開になって行き、夫婦が姉弟に翻弄されて行く姿が滑稽でした。
「良い人」であろうと振る舞う夫婦の大崎由利子さん、福士惠二さんの演技がとても良かったです。姉弟の2人は笑いを取る部分の演技が上手く行ってないように感じました。
マレーヴィチの絵画を思わせるセットや、実在感のある小道具、照明、音楽も洗練されていて美しかったです。松本修さん演出で定番のロングコート・帽子・トランクは今回も健在でした。この格好で静かに立っている姿が印象に残りました。
この公演のチラシを見掛けたことがなく、こりっちで知ったのですが、このようなしっかりと丁寧に作られた作品があまり宣伝されていないのは勿体ないと思いました。
満足度★★★★
奥深く、趣深い
マッチ売りの少女をモチーフにした別役実の独特な世界を、出演者ならびに舞台セット、そして曲が見事に醸し出していました。
とても気に入りました。