満足度★★★★
女性たち
よく考えさせられる脚本。ただ「現代フェミニズム」ではなく「80年代フェミニズム」。初演も83年ということなので、当時の「現代」と考え、歴史として観るのが正しい。
ウーマンリブを体現する新しい女性たちと男性中心の社会、都会に出た者と田舎に残ったもの。どの立場も抱えるジレンマが大きかった時代だったんだろう。
しかしラストのセリフが見据えるのは「現代」なんだろうと思わせるあたり、さすが。
翻訳物の演技なので最初違和感が強いが、途中でほぼ慣れる。過去のトップガールズたちとの会食会、他人が喋ってようと構わず喋り続けるイギリス式会話術はすさまじい(笑)。
ただ場転の長さや場面の繋ぎ方など演出のつくりこみ方がもったいない。休憩に入った時、一体何が起こったんだと思ってしまった。あとチラシの絵は正直ちょっといただけない。