匣の中【公演終了致しました。ご来場ありがとうございます!】 公演情報 匣の中【公演終了致しました。ご来場ありがとうございます!】」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.8
1-5件 / 5件中
  • 満足度★★★★

    後半オモ
    いや~後半、暗い暗い重い重い。

    ゴミ山で必死に生きる子供達の描写はなかなかよかったと思います。
    ただ、なんでゴミ山が出来たのか、なんでここ住んでる(住まわなくてはいけないのか)か、などの理由というか描写がもう少し描かれてもよかったかな。

    ネタバレBOX

    死んだと思ったゴミ山の子供達が再度動き出すラストの描写を考えると、みつる(椎名亜音)の妄想・願望、もしくはゲームなどの世界とも思えたかな。
  • 満足度★★★

    古典戯曲に通ずる悲劇性
    後半の悲劇性は沙翁など古典戯曲に通ずるものがあり、また、偏見・差別に起因する紛争が絶えない現代世界の縮図のようでもあり観応えがあるが、前半との落差が大きすぎる気がしないでもない。
    それにしてもインプロ部分、うまくまとめるなぁ。

  • 満足度★★★★

    ネガティブコメディって…。
    亜音さんが出演ということでチケットを予約したので、劇団のことはまったく知らずに観に行きました。今までインプロって観たことがなかったので、劇中にあるインプロシーンに期待していました。

    ネガティブコメディってなんだろう?って思っていましたが、前半と後半の落差にビックリです。コメディは好きなので、その部分はたっぷり笑って大満足。そしてインプロ部分も爆笑でした。自分が書いたセリフが読まれて、しかもけっこう芝居の内容に合う場面で使われていたのでうれしかったです。
    大まかな設定は決まっているのかな…と思ったけれど、本当にまったくの即興なのですね。以前から興味はありましたけど、インプロのみの舞台を観に行きたいなと思いました。

    ただ、物語にはいろんな過程や結末があっていいとは思うけれど、やっぱり辛いシーンが続くとキツイですね。

    ネタバレBOX

    ネガティブの部分は、ここまで落としてしまうの?いや、何か救いがあるでしょうと半分信じながら観ていましたけれど、絶望のままなので驚きました。ネガティブコメディというのがこの劇団の売りで、毎回そうだと教えてもらいました。もうちょっと軽い暗さだと思っていたので衝撃は大きかったです。
  • 満足度★★★

    う~ん
    客席に入ると、ゴミ山の舞台セットに期待させられます。観客リクエストのアドリブを交えたコメディタッチの前半と打って変わって、後半はシリアスな展開に。救いようのない悲劇に気が滅入ります。個人的にはちょっとは救いを入れて欲しかったです。役者さん達の熱演は印象的でした。

  • 満足度★★★★★

    ネガティブというよりもっと強烈なインパクト
    「ネガティブ」という言葉は
    うなだれてるような、エネルギー残量少なめな印象だが
    これはもっとなんていうか、ミサイル級の破壊力のあるネガティブ。

    いやネガティブっていう言葉に収まりきらないんじゃないだろうか。
    非常に強烈なインパクトです。
    理不尽な話。
    物語が理不尽なのではなくて、そもそも世界が理不尽であり
    その縮図を描いたがゆえに理不尽。
    そして壮絶なラストを迎えて、さらに強烈に迫ってくる。

    その突き刺さりっぷりは、免疫のない人にとっては嫌悪感を生むかもしれない。
    そのことも絶対分かっていてやっている。強烈な批判が来ることも。
    それでもこの選択は潔い。
    インプロを舞台に織り込むというやり方も、
    とても面白くて素晴らしかった。

    今年見た中で一番きた。だから今年初の★5
    場内整理のスタッフも丁寧で、行き届いていて良かった。
    あとひとつ、音響さんの素晴らしさを感じた舞台でもあった。

    ネタバレBOX

    救いのない話。
    力のないものがみんな死ぬ。

    普通は勇気ある若者の出現とか、神様(脚本家)のいたずらとか粋なはからいで
    観客のカタルシスは満たされるものだけど。そういうものとは無縁。
    最初がとても明るく、笑いや拍手まで巻き起こるコメディだけに、
    終盤のインパクトは凄まじい。

    観客が愛着を持ち始めた、今を一生懸命生きる登場人物たちが
    目の前でむごい仕打ちをどうしようもできず受けるのである
    それもささいな、ちょっとした、取り返しのつくことで。
    客にとっては非常に厳しい。
    それがどんどん手から離れて、大きな流れが生まれて全てを壊していく。
    目をそらしたくなるし、いたたまれなくなるし、逃げ出したくなる。

    ゴミ山で生きていた少年達はすべて燃え死ぬ。愛と希望を持ったまま。
    誰も助けてくれない。死ぬ。

    力の有る側(町の人)は、きっとこれからもなにも知らずに、
    罰を受けるわけもなく、生き続ける。
    これが世界の縮図。こういうことが。世界では起こる。起こっている。
    人知れず起こる。誰にも知られていなくも。届かない叫びがあるのだ。

    誰かに気づいてほしくても誰にも気づかれずに
    力に翻弄されて死んでいくものがいるのだ。
    そして知らずに自分達は加担する側にいる。
    そのことに気づけと言わんばかりにこの作品には救いがない。

    観客の優しい心を切り裂くようなラスト。
    自分の間違いに気づいた主人公の少年の目の前で、
    牢から逃走し生き残った最後のゴミ山の友だちは、拳銃で自殺する。
    カタルシスのかけらもない、批判覚悟の終わり方。すべては言いたいことのために。
    お見事。


    うらやましい。
    こういう舞台は俳優の信頼がなければやれない。
    また、俳優に実力がなければ、ただの嫌な舞台で終わる。
    こういう仲間と舞台を作れることはとても素晴らしいことだ。

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