勅使川原三郎『SKINNERSー揮発するものへ捧げる』 公演情報 勅使川原三郎『SKINNERSー揮発するものへ捧げる』」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 5.0
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  • 満足度★★★★★

    身体というのは、ここまで自由を手にすることができるものなのか
    計算され尽くされた音響、舞台装置、照明、そして肉体。

    ネタバレBOX

    鮮烈で強烈なパフォーマンスを観客へ投げかける。
    息を飲む。
    目は見開かれ、舞台を凝視する。

    そこにあるのは、まぎれもない肉体なのだが、それは1個の芸術作品であった。
    指先まで研ぎ澄まされ、神経が行き渡っている。

    舞台の上のダンサーたちが大きく見えたり、小さく見えたりする。
    汗と無音のときにときどき聞こえ息づかいで、「ああ、この人たちは、本当に肉体を、今使っているのだな」と確認できる。

    勅使川原三郎さんの凄さは当然なのだが、佐東利穂子さんが、とてつもなく素晴らしい! 本当に凄い!
    舞台の上の空気をつかみ、離すというのか、自在なのだ。
    そして、他のダンサーたちも十代であるというのには驚くしかない。

    リゲティの曲がまたいいのだ!

    これから目が離せなくなりそうだ。

    ポストパフォーマンス・トークでの勅使川原さんのしゃべりは、言葉で表現しきれないもどかしさを感じ、改めて、その身体的表現力の凄さを思い知るのだった。
  • 満足度★★★★★

    饒舌な肉体
    不思議体験の80分間。
    鳴り続けるピアノ/オルガン曲、不安をかりたてるノイズ。
    突然訪れる闇とふたたび現われる光。
    そよぐ風。
    その中をしゃべり続ける肉体。
    駆け抜ける、立ち止まる、歩く、止まる、飛ぶ、倒れる、消える・・・
    なにごとかを発する肉体・・・


    何なの?何なの?何なの?
    と不安に駆り立てられながら見つめ続けていたらいつの間にか終わっていました。
    鳴りやまない拍手と繰り返されるカーテンコール。
    一言も発せられないのにぐいぐい押し入って来る何ものか。
    肉体はこんなにも饒舌なのかと体感できた80分。

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