挿話エピソオド~A Tropical Fantasy~ 公演情報 挿話エピソオド~A Tropical Fantasy~」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
1-5件 / 5件中
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    ストーリーも台詞も難解なものではなかったが、一言一言に複雑なものが込められているのは、流石、文学座の俳優陣。

    小島役を女性が演じていたが、全く性別などは気にならなかった。特に、素敵だった。

    ネタバレBOX

    最初の2分位あったんじゃないかという暗転はなぜ?と思ったが、照明がついた瞬間、あの時間で濃いスモークを出さないといけないのか、と納得。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    何と言っても主演の師団長役が好演。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    加藤道夫によって1948年10月に発表された今作、1949年3月に文学座によって初上演。東部ニューギニアに出征しマラリアと栄養失調で死線を彷徨った経験をもとにした。鬱病気味になり1953年、35歳で突然の縊死自殺。

    ニューギニアにあるヤペロ島、終戦を伝えるビラを撒く米軍機。生き残った日本兵は12人。師団長は士気を下げる為の計略だとして信じない。だが原住民達は戦争が終わったと祭の準備。
    師団長役の清水明彦氏が一人奮迅。戦争体験者のルックス、リアリティーがある。クルーゾー警部役のピーター・セラーズや『悪魔くん』のメフィスト役の潮健児、堀田眞三を思わせる風貌。
    参謀長役は中村彰男氏。
    二年前の上陸時、この二人はヤペロ島の島民が挨拶に出向いたものを襲撃と勘違いして日本刀と銃で惨殺した過去がある。

    本来は子供向けが正解なのだろう。もっと60分位に縮めて歌と踊りでテンポよくやった方がいい。

    ネタバレBOX

    戦地を経験した者の書いたファンタジーをそのまんま鵜呑みにしてファンタジーにしてしまった失敗作。痛みや苦しみを戯画化せざるを得なかった体験者の苦渋の決断を推し量らず、幼稚な漫画に貶めてしまっている。
    さんまが松尾伴内や村上ショージとよくやる日本兵コント風味。客は戯画化された描写に笑いを求めていた。やたらだらだらとした台詞の遣り取り。同じような会話が延々続く。間延びしている。もっと演出で退屈しないように工夫するべき。

    殺した筈の呪術師達がスコールと雷鳴の中、ぞろぞろと現れる。その出で立ちがカッコイイ。全員緑色の目の開いたデルフィンマスクのようなものを被り、マスカラスの入場コスチュームのアステカ・バージョンを思わせる派手な衣装。恐れおののき這いつくばって許しを請う師団長。死者はマンブルゥの木に生まれ変わるとされる。

    若き兵隊役の小石川桃子さん、後ろ髪を結んでもろ女。素人臭い台詞回しは演出か?これでいいのか?
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    感慨深いものがありました。
    先日のWBCでは清い「戦い」がありました。でも昔の日本や、今も世界のどこかで惨い「戦い」が続いています。清い「戦い」や、人を感動させる「戦い」は人を幸せにするし、人に感動を与えます。
    そんなことを考えながら、演者さんの熱い思いを強く感じた公演でした。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    日本軍の虐殺行為と加害についての「懺悔と贖罪」を、どこか牧歌的幻想的に描いた異色作である。南方のある島に派遣された12人の日本兵の、敗戦の日の出来事を描く。島民と仲良くなった小島上等兵(小石川桃子)らと違い、師団長(清水明彦)や参謀長(中村彰男)は島民を警戒している。みんな出払って一人兵舎(?)に残った師団長のもとに、自分が殺したはずの島民たち(横山祥二ほか)が現れる。亡霊たちに「赦してくれ」と泣いて詫びる師団長…

    原爆や戦地での飢餓体験など、被害を描く作品は多いが、加害を語るものは少ない。こんな作品が埋もれているとは知らなかった。今まさに見る価値のある舞台である。島民と仲良くなった温和な兵士を女性が演じていた。ぎすぎすした感じがなく、柔和で、師団長に対しても男性同士の上下関係とは離れた、子供をあやすような態度を見せる。師団長のとがった心をほぐしていく過程が見もの。若い女性が演じることが思いがけない効果を生んでいた。

    ネタバレBOX

    師団長は日本に帰らず「懺悔と贖罪」のため島に残り、島民と同じように暮らすという。奇しくも(というべきか)戦場で気まぐれで中国人老夫婦を殺した武田泰淳「審判」の青年と同じ選択である。参謀長は住民虐殺の容疑でオランダ軍によって連行され、行方不明と。戦犯裁判が生々しい出来事としてまだ意識されているころの作品だ。

    加藤道夫の戦後復員後の最初の作品だという。語り手の通訳に「私は唯、此の信じられない様な現代のお伽噺を、忘れぬうちにどうしても皆様の前で一度語ってお聞かせしないではいられなかったのです」と言わせている。加藤道夫も南洋で住民虐殺を目撃したのだろうか。自分が行ったということはないと思うけれど……。

この公演に関するtwitter

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  1. 仕事完了🙌 文学座研究所同期 沢田冬樹クンと 横山祥ニサンご出演 文学座アトリエ公演 「挿話~A Tropical Fantasy~」 同期7人で観劇打上げ 同期の頑張る姿と 再会に嬉しく♬ 懐かしい界隈 &話尽きず🍺 帰… https://t.co/kVpFS68tWp

    1年以上前

  2. 文学座『挿話(エピソオド)〜A Tropical Fantasy〜』。敗戦の物語の片隅に咲く夢の挿話。自ら生んだ戦争によって歪んだ人間が自然によって恢復される姿に、『なよたけ』に通じる加藤道夫の思想を見る。宮沢賢治『饑餓陣営』の寓… https://t.co/lWDDdyZi7K

    1年以上前

  3. 今日は、ミュージカル「青空の休暇」でご一緒させていただいた、文学座の清水明彦さんご出演の舞台を拝見しました〜 清水さんの怒涛の台詞、あんな風に私も台詞をしゃべってみたいな〜🥰 素晴らしかった! 文学座さんはアトリエもお持ちで羨ま… https://t.co/c4AMsf0awF

    1年以上前

  4. 現在上演中!の公演 「 Tropical Fantasy〜」は2023/03/26まで上演中です。感想は→https://t.co/oh9jhqsD39 #挿話 #上演中 #劇評 #文学座

    1年以上前

  5. 文学座『挿話』を観る。加藤道夫の、上演機会の少ない戯曲を舞台にかけてくれるのはとてもありがたい。ただ、その舞台を面白く思えたかどうかはまた別の話。具象でも抽象でもない装置が感興を削いでいるように思う。

    1年以上前

  6. 文学座 『挿話(エピソオド)~A Tropical Fantasy~』 観劇してきました!🤩 凄く凄く面白かったです! 自分の周りで起きている事に対して改めて考えるいい機会になりました 25.26日と公演あるそうなので お時間… https://t.co/BZj6m3A8Am

    1年以上前

  7. 文学座公演「挿話(エピソード) A Tropikal Faotasy」観劇。第二次大戦中に南方で敗戦を迎えた座員である作者の経験をもとに書かれた作品を、74年ぶりに上演。非常に今日的意義ある公演でした。明日、明後日で終了。是非沢山… https://t.co/g8PlGt3BFn

    1年以上前

  8. 本日は文学座『挿話』を拝見。日本は戦争について、反省も贖罪も償いもしていなくて、だからこの物語は「寓話」なんですって。手堅かったし、何よりさっぱり説教くさくなくてよかった。最後の30分の集中力が素晴らしくて、演劇観てる充実感ありま… https://t.co/rM1RqYKEHD

    1年以上前

  9. 現在上演中!の公演 「 Tropical Fantasy〜」は2023/03/26まで上演中です。感想は→https://t.co/oh9jhqsD39 #挿話 #上演中 #劇評 #文学座

    1年以上前

  10. 現在上演中!の公演 「 Tropical Fantasy〜」は2023/03/26まで上演中です。感想は→https://t.co/oh9jhqsD39 #挿話 #上演中 #劇評 #文学座

    1年以上前

  11.  3月アトリエ公演  暗く重くなりがちな戦争の実体験を元にした話ですが、サブタイトルのTropicalFantasyから連想する通り、幻想的、そして時にコミカルな場を含みつつも、決して甘くはなく、… https://t.co/J6kq3H94UM #文学座 #挿話

    1年以上前

  12. 文学座『挿話』は南の果ての架空の島が舞台だが、作家の加藤道夫さんの東南アジアでの通訳としての戦争の体験をもとに書かれていることもあり、実話に思えてくる。 清水明彦さんの芝居を、息をすることも忘れて見入っていた。ずっと心に居座りそうな作品でした。 観られる方、ぜひ。

    1年以上前

  13. 銅鑼『アウトカム』→文学座『挿話』観劇。どちらもとても良かったです。 アウトカムはどうしてか解らないのに途中から涙が止まらなくなり。現代劇でここまで涙腺にくること少ないのだけど。銅鑼さんという多様性のある現代に対して優しいまなざしを持つ「劇団」でしか創れない作品だった。

    1年以上前

  14. 文学座アトリエ『挿話』加藤道夫、的早孝起。1949初演。南方の島に従軍した経験を幻想的に描く。奇妙な熱帯の戯画。敗戦のビラ。師団長(清水明彦)現地に残る。参謀長、副官(中村彰男、山森大輔)上等兵(小石川桃子=少年兵の感じ)。最後に… https://t.co/uLn55x7CVj

    1年以上前

  15. 文学座「挿話」観劇しました。 魅せられてしまって、それに染まることって自分の日常にもあります。喋り方とかが移ったり…。 他人を羨んで自分を責めるのは良くあることで。 この物語を、私は私なりにしか受け止められないけど、でもそれで… https://t.co/STyGAAXib1

    1年以上前

  16. 現在上演中!の公演 「 Tropical Fantasy〜」は2023/03/26まで上演中です。感想は→https://t.co/oh9jhqsD39 #挿話 #上演中 #劇評 #文学座

    1年以上前

  17. 舞台『挿話〜A Tropical Fantasy〜』を観劇してきました。 終戦(敗戦)を突然知らされた遠い南の島にいる兵隊達のお話し。表情の変化、熱量が凄かった。一緒に島にいるような感覚になりました。26日まで! https://t.co/dVG8CfuqLn

    1年以上前

  18. 文学座、「挿話」見に行きました とってもよかった!単純と言われれば単純だし難しいなと思えば難しい不思議なお話… 役者さんの動きや表情ひとつひとつが力強かったり面白かったりしたのが印象深いです。 https://t.co/G4tejXXAgr

    1年以上前

  19. 文学座 「挿話〜エピソード〜」 的早演出、やっと初めて観に行けた!! 文学座アトリエ やっぱ好きだわ〜(๑・̑◡・̑๑) 26日まで、公演やってます〜🎶 ぜひぜひ(๑˃̵ᴗ˂̵) https://t.co/2LrIsm9908

    1年以上前

  20. 現在上演中!の公演 「 Tropical Fantasy〜」は2023/03/26まで上演中です。感想は→https://t.co/oh9jhqsD39 #挿話 #上演中 #劇評 #文学座

    1年以上前

  21. 文学座『挿話(エピソオド)』。 終演後、いまぜひ見てほしい劇という言葉が俳優の一人から言葉があった。 まだ席に余裕があるそうなのでお時間がある方はぜひ。

    1年以上前

  22. 文学座『挿話エピソオド ~A Tropical Fantasy~』拝見いたしました! 文学座で同期だった的早さんが演出! "今こそ"の暑い熱い舞台でした。 木下順二さんの『夏南方のローマンス』を思い起こさせる、ジャングルで終戦を迎… https://t.co/gpQ2oTVg37

    1年以上前

  23. 現在上演中!の公演 「 Tropical Fantasy〜」は2023/03/26まで上演中です。感想は→https://t.co/oh9jhqsD39 #挿話 #上演中 #劇評 #文学座

    1年以上前

  24. 文学座アトリエ公演、「挿話」。良い劇評過ぎた...👏 ちょっと無理に観に行くことにしました。 作家の加藤道夫さんが好きで、たぶん今はなかなか上演されない演目かと... やはりと言いますか、今の時代に非常にタイムリーなようです。 と… https://t.co/skT4RSHRpk

    1年以上前

  25. 東京からの長野、怒涛の3日連続観劇終了。最初の観劇、文学座『挿話(エピソオド)』では、小石川桃子さんのハツラツとした小気味良い演技がアトリエで躍動していた。私的には嬉しい演技演出でした。

    1年以上前

  26. 17日ヒプステ →パラドックス定数「四兄弟」 19日 文学座「挿話」 25日 同僚とヒプステ映画(🎫頑張る)→ミュージカルSPY×FAMILY 26日 文学座「挿話」 っという3月後半でございます…

    1年以上前

  27. 文学座「挿話(エピソオド)」補遺。カーテンコールの拍手も終わりの頃、副官を演じた山森大輔氏が「アンケートをよろしく」と語り、続いて師団長の清水明彦氏が「チケットがまだあるのでお知り合いに」と。当方2003年12月「バラード」からの… https://t.co/zXMzZgT60i

    1年以上前

  28. 文学座『挿話(エピソオド)』初日観劇 1945年8月、南方の島、終戦の報せ 戦争の愚かさ、疑心暗鬼、後悔、贖罪、価値観の急変… 自分の過ちを認めることは、過去の自分を否定することに思えて難しい 戦争、戦地、軍人…を、笑いも交えて… https://t.co/51affNZzOV

    1年以上前

  29. 文学座アトリエ 『挿話(エピソオド)』観てきました! 1948年の作品が現代作品の様に とても観やすく、愛嬌やリズム感の中 横山さんの声が頭に降り注いで… 人物・演者方々が魅力的に映って 終わりは拳を強く握っていました。… https://t.co/SHFXsjn8Zz

    1年以上前

  30. 文学座アトリエ公演「挿話」の初日鑑賞。通訳として従軍経験のある加藤道夫の50年代の戯曲が、現代に切実に問いかけて来る。架空のヤペロ島での日本兵と「土人」との接触から生まれる、戦争とは? 文明とは? 赦しとは? という問い。師団長役の清水明彦が強い印象を残す。   #文学座 #挿話

    1年以上前

  31. 因幡屋ぶろぐ更新。文学座アトリエ『挿話 エピソオド』初日を観劇。わたしたち一人ひとりの存在は小さく、その生活はささやかで、まさに「挿話」に過ぎない。けれどそれが連なって人生になり、時代を構成する。「挿話」は連なって積み重なって「物… https://t.co/m3jMxIETSP

    1年以上前

  32. たんなるエピソードとして済ます訳にはいいかない現実を見るものに突きつける。 文学座アトリエ公演『挿話』。 見応えのある105分。まんじりともせず、舞台に釘付けになる。 文学座の加藤道夫が、第二次世界大戦で通訳として南の島々に出征し… https://t.co/njF3VAwcmx

    1年以上前

  33. 文学座『挿話』的早孝起インタビュー https://t.co/4iw7R6HSAH #文学座 #的早孝起 #挿話 #加藤道夫

    1年以上前

  34. Topics:軍人と亡霊が対話 文学座「挿話」 善悪ではない混沌 | 毎日新聞 https://t.co/hUNolO5pfx

    1年以上前

  35. Topics:軍人と亡霊が対話 文学座「挿話」 善悪ではない混沌... https://t.co/X4TuIMeHIR

    1年以上前

  36. 文学座『挿話』【初日まであと9日!】 初日が近づいてまいりました。 劇中「ミタロ」という言葉が出てきます。「ミタロ」自体は出てきませんが、僕のイメージではこんな子です。 想像の「ミタロ」を「見たろうやないか」という方はぜひヤペロ島… https://t.co/TOMSeF7Pq4

    1年以上前

  37. 文学座『挿話(エピソオド)』2/27時点では全ステージご案内可能ですが、アフタートークの回が人気✨ご予約はお早めに。 🍸3/19(日) 武田一義(漫画家)×的早孝起(演出)×野口恵里花(読売新聞記者) 🍍3/21(火祝) 中村彰男… https://t.co/b8sAz4UVwj

    1年以上前

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