昆虫系[改訂版] 公演情報 昆虫系[改訂版]」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.4
1-20件 / 24件中
  • 満足度★★★★

    まるで「魔窟」?
    健全な表社会からわずか壁1枚隔てた(彩光窓が1つ開いているのでもっと近い)アブない世界はまるで「魔窟」?(笑)
    また、レンブラントの絵画を想起させる「光と陰」がクッキリした装置・照明は表と裏の象徴か。
    冒頭の高音ノイズや時折入るトランペットなどの音効も「悪意」が感じられて◎。

  • 満足度★★★★★

     
    観劇

  • 満足度★★★★★

    濃かった
    ひたすら濃かった。逃げ出したいような70分間でした。あと、鵺的はいつも音楽がとても良いのです。

  • 満足度★★

    観劇。
    こういう世界は好きなのですが、こうやると、これをやる意味があったのかなという後味でした。 役者さんにもっと恐さを感じたかった。 最初の暗転の中に響く音が素敵でした。

  • 満足度★★★★

    みた
    実際の事件を基にする物語を演劇で見る意味は?などと考えながらも楽しかった。手加減してないように見えるものが好きなのかもしれない。
    いちばん嫌な気持ちになったのは1曲目のあの歌。

  • 満足度★★★★

    観てきた
    まず、役者さんがとても上手で開演から引き込まれた。
    それぞれプロフェショナルな印象。
    実際の事件の報道の感情がよみがえり、終始イライラさせられ嫌な気分だった。

    難点は舞台が見切れてしまう事と、実際の事件の衝撃を超えるまでには至らなかった。

    ネタバレBOX

    ヒラサワが死んでいくシーンが良く描かれていると思った。
    バックで「明日があるさ」が流れている皮肉。
  • 満足度★★★★

    上手から
    一番上手側にいたので、すこし遠い感じがした。

    ただ、最初の10分はとても刺激的な入りだった。
    全体として、緊張感と「なんとかならないか」感で100分あっという間。

    出演者が全員出ている時間も長く、それが臨場感を作りだしていた。

    ネタバレBOX

    ただ、欲を言えば、最後の10分も、最初の10分ぐらい刺激がほしかった。
    舞台だとそのあたりの表現の仕方が難しいかもしれないが、
    終わり方のネタフリが、そのカバーなのかもしれないが、かえってその時点で終りがみえちゃったという感じ。
  • 満足度★★★★★

    無題64-補追
    2回目です。前回、下手側がよく見えなかったので再観劇です。今日は最初から下手側に座るつもりでした。ほぼカイバラ(平山さん)の正面です。やはりこの位置のほうがいいですね。舞台を3つに分けると、①下手→沸々と煮えたぎる欲望②中央→引きずりこまれた者の諦め③上手→傍観者。3つの場所にそれぞれ役者さんがいるのでどこをみるのか選択しなければなりません。カラオケのシーン、かろうじてソファに座っているヒラサワ(本井さん)は、少しずつ眼をとじ息絶えます。周囲の喧騒は耳に入らず、消え入る自らの命を静かに見つめているようです。それを見つめるカイバラ。きょうは話をしていない方向をよくみたのですが、これでもか、というくらい役になりきっているようです。凍りついたような表情であっても、微妙な動きがあります。地獄をみている者の眼です。

    ネタバレBOX

    宮島さん、少し声が嗄れているように聞こえました。体重計もよくみえたし、冒頭のシーンも近かったし。ただ、やっぱりお尻が痛くなりました。
  • 満足度★★★★

    役者陣がうまい!!
    それにしても役者陣がとても魅力的であった!
    演出、舞台美術、音響も素晴らしかった!!
    ディープな世界観が醸し出された!!
    ただ、脚本は現実にあった話をモチーフにしているようだが、
    日々ワイドショーを賑わせている話の方が衝撃的過ぎる。
    そんなことを考えてしまう自分があまりに寂しいと思うし、日本社会もとても悲しいと思う。。
    あとはネタばれで。

    ネタバレBOX

    物語の中で、事件についてニュースという形で流れた。
    このニュースまでは、物語の展開が分からなかったのだが、
    ニュースから殺人だと推測。

    犯人はバーのアルバイトだったのだが、すぐに犯人が読めてしまった。
    意外性が足りなかったのがちょっと残念であった。
  • 満足度★★★★★

    文句なしに面白い
    リアル。
    演劇を見ているというよりも、観察をしていた気分。
    演劇的なクライマックスに向けての高揚はありませんでしたが
    カンペキなものを見た、いう印象。
    客席がひたすら狭い事も、ケツが痛いことも
    つまらない芝居ならストレスにしかならないのに、この芝居は逆に舞台に集中させる。
    役者と演出の力、凄まじかった。
    加熱しすぎず冷却しすぎず、欲しいところに欲しい物が出てくる。
    まったく隙がない。もうこれはお手上げ。
    ★5しかないです。

    ネタバレBOX

    社長という肩書きの知り合いがいますが
    まさしくああいう喋り方、ああいうノリ(暴力はないですが)。
    役作りもリアルで嘘が無く、「そこにいる」という感覚で見れました。
    キャラクターもすべてぴったり。
    席の関係で見辛いシーンがありましたが
    芝居の出来に文句を言うところがない。
    とても素晴らしい舞台でした。ありがとうございました。

  • 満足度★★★★★

    お見事!
    のっけからあの舞台の世界に観客をぐいぐい引きつけた役者の方々と演出の力はすごい。まるで現実にその現場を見ている様な体験だった。ほんとうに残念なのは、かなりの場面が下手で演じられ、上手側にいた観客にはほんとに見にくかったこと。(おまけに左隣の大きな男性が前傾姿勢!見えねえよ!)

    ネタバレBOX

    私のイメージでは、保険屋のヤジマを演じた役者さんが現実のあの男に近い感じだけど、似すぎてるから変えた?
  • 上質な、
    上質なエンターテイメントでした。満足。

  • 脚本/演出家、コラボの醍醐味。
    最近の小劇場界では、自身の劇団公演なのに外部演出を招くケースが多い。僕も劇作家だが、自分の場合は死ぬ思いして書いた「ご褒美」として演出してる感覚なので、みんな、なんと太っ腹なんだろうと(笑) ずっと興味深かった。

    そのひとつの答えとして、主宰・高木登さんが本作『昆虫系』とマッチした演出家を選んだ、という実直な答えがあり、その潔く俯瞰された寛大な作戦は大成功している。以前、演出・寺十吾さんの作品を拝見したときに「構成や立脚がもう少し欲しいな」と僕が感じたことと、鵺的の「猥雑な台詞やシーンがあるのに潔癖」というスタイルが、お互い無かったものが合致したのか、絶妙な化学変化が産まれている。高木さんの端正な戯曲構造は、圧倒的な猥雑さでミクロな隙間まで容赦なく染められる。

    映画業界のように「脚本家」と「演出家」の分業が行なわれにくい演劇・小劇場界のなかで目が覚まされる作品であった。

    また、映画と言えば本作のサタケ社長のような狂った親父が跳梁跋扈する『冷たい熱帯魚』を思い出す。しかし本作はそれよりも何年も前の作品で偶然の合致に過ぎない。だけれど、こういった事件の裏側はいくらめくっても金とセックスしか出て来ないという本質までがシンクロしており、ただただ虚しい。「肉食系女子」とか「草食系男子」とか腰砕けな言葉が流行る遥か昔に「昆虫系おじさん」を選び、タイトルに冠していたのが面白い。

    考える事を奪われ、借用書に群がる男たちの背中は、まさしく虫ではないか。「借金だけだな、一人前なのは!」とサタケ社長が豪快に放った台詞が、全国民総借金状態の日本で、耳に染み付いて泣きそう。

    ネタバレBOX

    体重計を飛び越えて、叫びながら飛び出すサタケ社長最高!爆笑しました!もうサタケ社長と弁護士の茶番も大好き!おじさんが愛おしくてアタマから離れません。
  • 7月30日(土)M
    走攻守揃った素晴らしい作品。タイトルがいい。

  • そのままポンと舞台に…
    社会的事件の強度を借りるために、リアルなものを、できるだけリアルな装いで、舞台の上にポンと…乗せてみました。…ま、なんか、そんな感じがしました。…役者さんは上手かったし、たしかに表現としてその強度は感じたんですけど、…なんかその、ちょっと「演劇」としては、ズルい作戦だな・・・という気がしないでもなかったです。あ、あと、これ、デートとかには、ちょっと使いにくい作品ですね。なにせ、いきなり、リアルなんで。

  • 満足度★★★★★

    上手過ぎるとつらいかも
    抜け出せない、したくない、あきらめな空間が新宿の地下に。モデルの事件も特異だったなかと、思い出し

  • 満足度★★★★★

    ハンパない。
    ふぅ、雨だ。

    夏になったってのに雨だなんて・・・憂鬱だ。

    そんな雨の中、
    それもスーツ姿で、
    向かった劇場は新宿で、

    そこは少々職場から離れているわけで、ようやく辿り着いたか・・・とホッとするはずの受付はなんだか屋根があるかないかのギリギリで、いやまぁちゃんと屋根はあるのだけれど、もう少し奥に受付作っておくれよと、で、傘置きがあるならあるで早く教えておくれよと、なんだか少々イライラした感じでの観劇スタートで・・・

    それって評価するにあたってはものすごくマイナスで、たぶん100m走で言ったらスタート地点が20m程後ろにされた感じで、それが水泳だったら飛び込むべきプールはずいぶん先で、裸で走ってからの競泳スタートになるくらいの悪条件になるわけだけれど・・・

    この作品・・・

    そんな全てを吹き飛ばすくらいに素晴らしく、スタートダッシュからトップスピードで先頭に躍り出るものだから、観てるこちらはもう呼吸をするのもはばかられるくらいに息を殺して集中して観始めることになり、結局その状態が最後まで続いた。

    つまり、
    すごかったってことだ。

    うん、
    すごかった。

    ネタバレBOX

    なにしろいきなりオッパイ出してのセックスシーンだし、殴る蹴るだし、脅すし、殺すし・・・。

    まるで伊丹十三の映画でも観ているような気分になった。それくらいに完璧な別世界が目の前に作り上げられていた。

    矢島と社長のあのなんとも大人のいやらしさを前面に押し出した芝居が最高で、そしてまるでうちの会社の創業者を観ているようで、なんとも言えない滑稽さを感じ、それを作り出した脚本や演出はすごいなと、何故だかわからないけどなんだか変に気持ちが沸き立った。

    明るい音楽が流れるそのシーンに潜む、もしくは潜みもせずに明らかなどうしようもない暗さ、異様さ・・・明暗の付け方が最高だった。

    そして舞台の造り・・・水槽の明かり、外からの光が作り出すやはり明暗が、物語にガッチリと合った世界を舞台に作り上げていた。

    いやもうなんだかすげぇの観たなって感じだ。
    実際劇場出て最初に言った言葉が『すげぇの観ちまった・・・』だったし。

    なにしろ衝撃の受け方が半端なかった。

    観れて良かった。
  • 満足度★★★★★

    生き様の野次馬
    鳥肌ゾワーって立った。目の前で起きてるのは事件。比喩ではなく、物語だけど、現実の事件。しかも凄惨な。とてもリアルで、ゾクゾクするのに、観劇後の感触は決して不快にならないから流石です。

    ネタバレBOX

    見たくなくても見てしまいたくなるこの圧倒的な暴力っっっ!!!底で生きる者たちの生き様を覗き見る。それは明日は我が身なのだろうか??

    チラシのワンダーランド代表の方の紹介文以上に的確に表現するのは難しいけど。かといってマンガの闇金ウシジマくんみたいってモンギリで斬るのは安易だし。どこまで実際の事件に忠実かわからないけれど、人の欲深さと、地べたを這いずり回り生きるしか術のない現実が描かれ圧倒される。どうしてちょっと足を踏み外すだけでやり直しの利かない世の中なんだ、なんてキレイごとでは飯は食えない。生きるために必要なのは妥協と打算と諦め。終始、冷たく乾いた目をして蠢く登場人物達に、共感とも同情ともわからない、でも本性に訴えかけられる激しい感情を覚えた。

    社長のサタケは、借金でブラックリストに載って首の回らなくなった多重債務者に不当な金利で金を貸して、なおかつ自分の会社の社員にしてイジメて、あまつさえ自分を受取人にして社員に保険金掛けて殺している。

    舞台は社長の経営するスナック。スナックのママもホステスも、社長の言いなりで体を許し心にまで土足で踏みにじられる。そして社員もスナックの職員も皆が保険金殺人を黙認している。物語はそんな社長が殺されるまでをリアルタイムで描く。

    劇中、場違いなポップなメロディーで歌われるミュージカルアニーのパロディソング『明日があるさ』。社員と結託している保険屋の男は、明日なんかに希望を持てない地を這う者達の前で空々しく歌う。

    自分らが搾取している相手は人ではないみたいに扱われる姿には怒りよりも哀しみが浮かぶ。まるで、僕自身も諦めさせられてるかのようだから哀しい。

    物語の途中で唐突に事件の真相がニュースとして伝えられる。そして終盤、ずっと黙ってスナックの雑務をこなすバイトの男の激情でクライマックスまで一気に畳み掛ける展開は、ニュースで結末を知っているのに身震いしてしまう。

    救いは無い。でもそれでも良いと思える。見れて良かった。
  • 満足度★★★★★

    凄まじい悪!
    容赦ない悪人と逃れられない男たちの姿を細かいところまで緻密に描いた演出と役者陣の手抜きの無い演技を通して堪能しました。

    ネタバレBOX

    長期に亘る用意周到な極悪犯罪の最後のたった一日を描いただけでした。それで全てが分かり、全てが終わりました。

    保険金を掛けて殺す予定の相手から、さらに賭け事を持ちかけて搾り取ろうとする社長の容赦なさに極悪人の本質を見たようでした。

    予想していた通りですが、本井博之さんは薬を飲まされ身体が弱っていく被害者役にぴったりでした。

    カラオケの最中に殺人事件のニュースが流れました。4人に傷があり、一人は無傷で死んでいたとありました。保険屋とかは分かりましたが、あと殺されたのは誰なのか、犯人は誰なのかとっさには理解できませんでした。

    えーっ困ったなーと思いましたが、事件に至るまでのその後の経緯が丁寧に描かれていたので事なきを得ました。スナックに残っていた男女とバイト君の血まみれ姿で全貌が明らかになりました。私にとって犯人が予想外だったのでニュースによってネタバレになったという訳ではありませんでしたが、あそこでニュースを流す必要があったのかは深く考えさせられました。

    ゴキブリが自分に向かってくるとパニクって滅茶苦茶に叩きまくるのと同じで、バイト君の凶行は極悪に免疫ができていない人の一つの反応だったと思います。
  • 満足度★★★★

    狂気
    昔のアングラ劇を髣髴させるようなインパクトのあるオープニング。舞台美術が素晴らしいうえ、この濃密な演出は一見の価値あり。95分の上演時間が短く感じられた。ただ、セットがかなりワイドな設定になっているので、座る場所によっては見えない場面が多々ある。それが残念だ。個人的なお勧めは前列の下手だ。人気が高いらしく、場内満席でベンチタイプの椅子では窮屈過ぎた。しかも背もたれが無いから辛い。3回目の公演でこれだけの舞台を見せるとは、かなりのポテンシャルをもつ劇団だと思う。

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