満足度★★★★
まるで「魔窟」?
健全な表社会からわずか壁1枚隔てた(彩光窓が1つ開いているのでもっと近い)アブない世界はまるで「魔窟」?(笑)
また、レンブラントの絵画を想起させる「光と陰」がクッキリした装置・照明は表と裏の象徴か。
冒頭の高音ノイズや時折入るトランペットなどの音効も「悪意」が感じられて◎。
満足度★★
観劇。
こういう世界は好きなのですが、こうやると、これをやる意味があったのかなという後味でした。 役者さんにもっと恐さを感じたかった。 最初の暗転の中に響く音が素敵でした。
満足度★★★★
みた
実際の事件を基にする物語を演劇で見る意味は?などと考えながらも楽しかった。手加減してないように見えるものが好きなのかもしれない。
いちばん嫌な気持ちになったのは1曲目のあの歌。
満足度★★★★
観てきた
まず、役者さんがとても上手で開演から引き込まれた。
それぞれプロフェショナルな印象。
実際の事件の報道の感情がよみがえり、終始イライラさせられ嫌な気分だった。
難点は舞台が見切れてしまう事と、実際の事件の衝撃を超えるまでには至らなかった。
満足度★★★★
上手から
一番上手側にいたので、すこし遠い感じがした。
ただ、最初の10分はとても刺激的な入りだった。
全体として、緊張感と「なんとかならないか」感で100分あっという間。
出演者が全員出ている時間も長く、それが臨場感を作りだしていた。
満足度★★★★★
無題64-補追
2回目です。前回、下手側がよく見えなかったので再観劇です。今日は最初から下手側に座るつもりでした。ほぼカイバラ(平山さん)の正面です。やはりこの位置のほうがいいですね。舞台を3つに分けると、①下手→沸々と煮えたぎる欲望②中央→引きずりこまれた者の諦め③上手→傍観者。3つの場所にそれぞれ役者さんがいるのでどこをみるのか選択しなければなりません。カラオケのシーン、かろうじてソファに座っているヒラサワ(本井さん)は、少しずつ眼をとじ息絶えます。周囲の喧騒は耳に入らず、消え入る自らの命を静かに見つめているようです。それを見つめるカイバラ。きょうは話をしていない方向をよくみたのですが、これでもか、というくらい役になりきっているようです。凍りついたような表情であっても、微妙な動きがあります。地獄をみている者の眼です。
満足度★★★★
役者陣がうまい!!
それにしても役者陣がとても魅力的であった!
演出、舞台美術、音響も素晴らしかった!!
ディープな世界観が醸し出された!!
ただ、脚本は現実にあった話をモチーフにしているようだが、
日々ワイドショーを賑わせている話の方が衝撃的過ぎる。
そんなことを考えてしまう自分があまりに寂しいと思うし、日本社会もとても悲しいと思う。。
あとはネタばれで。
満足度★★★★★
文句なしに面白い
リアル。
演劇を見ているというよりも、観察をしていた気分。
演劇的なクライマックスに向けての高揚はありませんでしたが
カンペキなものを見た、いう印象。
客席がひたすら狭い事も、ケツが痛いことも
つまらない芝居ならストレスにしかならないのに、この芝居は逆に舞台に集中させる。
役者と演出の力、凄まじかった。
加熱しすぎず冷却しすぎず、欲しいところに欲しい物が出てくる。
まったく隙がない。もうこれはお手上げ。
★5しかないです。
満足度★★★★★
お見事!
のっけからあの舞台の世界に観客をぐいぐい引きつけた役者の方々と演出の力はすごい。まるで現実にその現場を見ている様な体験だった。ほんとうに残念なのは、かなりの場面が下手で演じられ、上手側にいた観客にはほんとに見にくかったこと。(おまけに左隣の大きな男性が前傾姿勢!見えねえよ!)
脚本/演出家、コラボの醍醐味。
最近の小劇場界では、自身の劇団公演なのに外部演出を招くケースが多い。僕も劇作家だが、自分の場合は死ぬ思いして書いた「ご褒美」として演出してる感覚なので、みんな、なんと太っ腹なんだろうと(笑) ずっと興味深かった。
そのひとつの答えとして、主宰・高木登さんが本作『昆虫系』とマッチした演出家を選んだ、という実直な答えがあり、その潔く俯瞰された寛大な作戦は大成功している。以前、演出・寺十吾さんの作品を拝見したときに「構成や立脚がもう少し欲しいな」と僕が感じたことと、鵺的の「猥雑な台詞やシーンがあるのに潔癖」というスタイルが、お互い無かったものが合致したのか、絶妙な化学変化が産まれている。高木さんの端正な戯曲構造は、圧倒的な猥雑さでミクロな隙間まで容赦なく染められる。
映画業界のように「脚本家」と「演出家」の分業が行なわれにくい演劇・小劇場界のなかで目が覚まされる作品であった。
また、映画と言えば本作のサタケ社長のような狂った親父が跳梁跋扈する『冷たい熱帯魚』を思い出す。しかし本作はそれよりも何年も前の作品で偶然の合致に過ぎない。だけれど、こういった事件の裏側はいくらめくっても金とセックスしか出て来ないという本質までがシンクロしており、ただただ虚しい。「肉食系女子」とか「草食系男子」とか腰砕けな言葉が流行る遥か昔に「昆虫系おじさん」を選び、タイトルに冠していたのが面白い。
考える事を奪われ、借用書に群がる男たちの背中は、まさしく虫ではないか。「借金だけだな、一人前なのは!」とサタケ社長が豪快に放った台詞が、全国民総借金状態の日本で、耳に染み付いて泣きそう。
そのままポンと舞台に…
社会的事件の強度を借りるために、リアルなものを、できるだけリアルな装いで、舞台の上にポンと…乗せてみました。…ま、なんか、そんな感じがしました。…役者さんは上手かったし、たしかに表現としてその強度は感じたんですけど、…なんかその、ちょっと「演劇」としては、ズルい作戦だな・・・という気がしないでもなかったです。あ、あと、これ、デートとかには、ちょっと使いにくい作品ですね。なにせ、いきなり、リアルなんで。
満足度★★★★★
ハンパない。
ふぅ、雨だ。
夏になったってのに雨だなんて・・・憂鬱だ。
そんな雨の中、
それもスーツ姿で、
向かった劇場は新宿で、
そこは少々職場から離れているわけで、ようやく辿り着いたか・・・とホッとするはずの受付はなんだか屋根があるかないかのギリギリで、いやまぁちゃんと屋根はあるのだけれど、もう少し奥に受付作っておくれよと、で、傘置きがあるならあるで早く教えておくれよと、なんだか少々イライラした感じでの観劇スタートで・・・
それって評価するにあたってはものすごくマイナスで、たぶん100m走で言ったらスタート地点が20m程後ろにされた感じで、それが水泳だったら飛び込むべきプールはずいぶん先で、裸で走ってからの競泳スタートになるくらいの悪条件になるわけだけれど・・・
この作品・・・
そんな全てを吹き飛ばすくらいに素晴らしく、スタートダッシュからトップスピードで先頭に躍り出るものだから、観てるこちらはもう呼吸をするのもはばかられるくらいに息を殺して集中して観始めることになり、結局その状態が最後まで続いた。
つまり、
すごかったってことだ。
うん、
すごかった。
満足度★★★★★
生き様の野次馬
鳥肌ゾワーって立った。目の前で起きてるのは事件。比喩ではなく、物語だけど、現実の事件。しかも凄惨な。とてもリアルで、ゾクゾクするのに、観劇後の感触は決して不快にならないから流石です。
満足度★★★★
狂気
昔のアングラ劇を髣髴させるようなインパクトのあるオープニング。舞台美術が素晴らしいうえ、この濃密な演出は一見の価値あり。95分の上演時間が短く感じられた。ただ、セットがかなりワイドな設定になっているので、座る場所によっては見えない場面が多々ある。それが残念だ。個人的なお勧めは前列の下手だ。人気が高いらしく、場内満席でベンチタイプの椅子では窮屈過ぎた。しかも背もたれが無いから辛い。3回目の公演でこれだけの舞台を見せるとは、かなりのポテンシャルをもつ劇団だと思う。