スター誕生2 2023 公演情報 スター誕生2 2023」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 5.0
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  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    鑑賞日2023/02/04 (土)

    中目黒キンケロ・シアターにてミュージカル座『スター誕生2(2023)』を観劇。
    2018年に観て大変感銘を受けた『スター誕生』の続編。前作を拝見してから5年の歳月が経っているものの、個人的な感覚としては未だに衝撃が残っている作品の一つで、今作に対する期待値も自然と高まっていました。
    結論から言えば、今回も期待値をはるかに上回る内容であったと感じました。星5つでは足りません。とにかく最初から最後まで全てが素晴らしいのです。
    前作の『スター誕生』と同じ1970年代の芸能界という設定はそのままに、新たなエピソードを詰め込んだ内容は、どの役にも感情移入してしまいそうなくらいのリアリティー溢れるストーリーばかり。表舞台に立つ人、それを裏で支える人、或いは生み出す人。芸能界という華やかなイメージだけでなく、それぞれが抱える悩みや葛藤などが上手く描かれており、とても奥が深く、見応えがありました。今の時代も知られざる芸能の世界というのは存在すると思いますが、インターネットなどはなく、画面を通してしか知ることが出来なかったこの時代の芸能界というのは、尚更ベールに包まれていたと思います。その昭和の芸能界が実に上手く描かれている内容であると感じました。皆が試行錯誤しながらクオリティーを追求していた時代。今とは違う価値や重みがあるように感じましたし、これはこれで良い時代だったのだろうな、と回顧しながら楽しませていただきました。
    決して大掛かりな舞台セットが組まれている訳ではなく、ステージ上に並べられたパイプ椅子に、キャストの多くが常に着席しているという個性的なスタイルはこれはこれでインパクトがあります。さらに、単に着席しているのでなく、札を立てる芸能関係者、ペンライトを振る観客などきちんと役目を果たしているのが面白いと思いました。大掛かりなセットがなくても、賑やかで華やかなステージに見えました。
    また、24曲にも及ぶミュージカルナンバーはどれもこだわりが感じられ、それを歌うキャストの皆さんの歌唱力が半端なく高く、お見事としか言いようがありません。前作同様、特定の誰か一人にスポットライトが当たる訳でもなく、登場人物それぞれに見せ場があるうえ、長尺で歌を披露するという見所満載の内容は、何ともまぁ贅沢な内容なのでしょう。終始感動、興奮の連続でした。物語の最後に披露される“その後”のエピソードも微笑ましく、「その後どうなったのだろう」というモヤモヤを吹き飛ばす、すっきりとした終わり方であったように感じました。人生良いときもあればそうでないときもあるのは当然な訳で、この作品はその辺りを上手く描き、決して悲観的にならずに前向きに生きていけばきっと良い方向に事が運ぶというメッセージ性もあるように思いました。そして歌が重要な役割を果たしているということも。サブタイトルにある「歌こそわが命」はまさにここにあるのではないかと感じました。
    今回で通算9作目となったミュージカル座さんの観劇作品の中でも、この『スター誕生』のシリーズは特に好みの作品です。昭和歌謡をリアルに楽しんでいた世代ではありませんが、どこか懐かしく、細かな感情表現、演出なども秀逸で大満足の演目。拝見出来て良かったです。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    あまりの面白さに驚きました。昭和歌謡文化の考察が光る脚本、楽しくも深みのある人間模様、昭和へまるでタイムトリップしたかのようなあの歌とダンス!

    ストーリーがテンポよく展開し、見せるところはグッと惹きつけられ、気が付けばあっという間でした。
    それぞれの登場人物が、各スポットライトシーンはそんなに長くも無いはずなのに、とてもリアルでした。歌とダンスがそれぞれのストーリーと時代設定にぴったりで、笑ったり、涙したり。
    きっとこうなるかな…と思ったら、やっぱりそうなった!と、それぞれの展開は、時代の縮図のようでした。日本の文化背景を知らないとわからないハイコンテキストなネタも多かったと思いますが、逆にわかる人は面白すぎてクセになりそう。

    全部の登場人物の描写が丁寧で、魅力的です。個人的には、工藤さんとトマトが、歌も含めて大のお気に入りです(清純派、ぶりっ子、ロカビリーも、すべてストーリーに絶対ハズせませんが)。反戦運動や、一生懸命に企画を考えるプロデュース側の人たちにもスポットライトが当たるのが、またさらなる広がりと深みをもたらしていたと思います。

    少し気になったのは、テンポが良い反面、スピードが速すぎると感じたシーンがいくつかあったことです。セリフにおいて、早口でよく聞き取れないシーンが何度かありました。今の日本語は早口ですが、舞台設定の時代は、もう少しのんびり話していた印象です。そのせいか、歌とダンスの時代再現ぶりが完璧な分、セリフになると令和の人が”演じている”という印象を持ちました。
    また、30年後などの時が流れるシーンが急ぎ早で、演じる姿形も話し方も変わらないので、やや違和感がありました。きっとあんな感じになるというのは秀抜なパターン考察と人物描写から観客にはもはや明白なので、余白を持たせて終わっても良い気がしました。好みの問題ですが。
    あとは、前から三列目と、わりと前の席で観たせいか、男性(ファンの声援など)が早口かつ大声を出すシーンで、よく聞きとれずしかも耳が痛くて、辛く思うときがありました。おかげで、熱気の雰囲気はすごく伝わってきたという面はありますが。

    全体として、信じられないほど良かったです。2から急に観たので、1も観たいと思ったのですが、今年の公演は終わったばかりのようでしょうか。ぜひまたの機会を探したいです。

    このミュージカルには普遍性があり、傑作だと思います。輸入ミュージカルをよく観ますが、ここまで琴線に触れたミュージカルを観たことがありませんでした。それが国産ミュージカルということなのかなと考えさせられました。もっと多く日本人が、もっと手軽に観れたらいいのにと思います。
    観客席は出演者さんの知り合いや、コアなファンの方が多いような印象を受けました。2から観るなんて邪道なことをするのは私くらいかもしれないですが、2からでも単体で独立していることがよりわかりやすいと、さらに観に出かけやすいかもしれません。
    昭和歌謡黄金期に青春を過ごした両親の世代、名曲をテレビでしか知らない日本の子どもたちにも見せたくなりました。会場の制限などあるかもしれないのですが、そういう意味では可能ならば今後、学生チケットやコーナー席のチケット、テレビ放送なども検討していただきたいです。海外にも、もっと発信していただきたいです。

    ネタバレBOX

    工藤さんには津軽の魂だけは売らずに、帰郷して欲しかった! 最後の最後のシワのばしは、なぜ結果として引き受けたのかがよくわかりませんでした。老後資金稼ぎ? (現実って辛いですね…)

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  1. 中目黒キンケロ・シアターにてミュージカル座『スター誕生2(2023)』を観劇。 2018年に観て大変感銘を受けた『スター誕生』の続編。前作を拝見してから5年の歳月が経っ… https://t.co/0malF55qtN  2023 #ミュージカル座 #スター誕生2 #舞台 #演劇

    2年弱前

  2. 【こりっちチケットプレゼント!1/29(日)〆切(東京)】 ミュージカル座「スター誕生2 2023」2/1(水)~2/5(日)於:中目黒キンケロ・シアター CoRich舞台芸術!: https://t.co/JO0ekHaobvhttps://t.co/OfkqQNt7ci

    2年弱前

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