絶滅のトリ 公演情報 絶滅のトリ」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
1-5件 / 5件中
  • 満足度★★★★

    恋人よ
    僕は旅立つ~♪が頭から離れなかった。吃音青年とのやりとりが面白かった。ラストシーンが印象に残った。

  • 満足度★★★★

    現実にありそう。。
    今の日本のどこかで、現実的にありそうな話ですね。

    にしても、PPPP休止残念です。

  • 満足度★★★★

    自分の場所を守りたいが故に…
    架空の場所「絶滅危惧種動物センター」という無人島のかごの中で
    繰り広げられるリアルな人間ドラマだった。
    設定がおもしろく見応えあった。
    ここにずっといたい、好きなことを続けたい、一緒にいたい、
    自分の場所を守りたいが故に…。みんなこの場所から飛び立てない。
    ラストのものすごい衝撃は、まったく想像できずかなり驚いた。

    ネタバレBOX

    過去にいじめられっ子だった2人がすごい。

    研究員クロコシ役 柄本佑氏、けだるく存在感のある俳優さんだった。
    なんだろ、ダルかわいい感じ。
    研究員ジロウ役 伊藤俊輔氏、オタクで挙動不審で裏返る声…
    こんなかんじの人いるなぁ、いじめてくれオーラがにじみ出ていて
    うますぎる!

    ゆっくりと時間が流れる無人島の研究室。
    絶滅危惧種「オオカンチョウ」の生態調査のみ、なにしろ暇。
    酒、女と男、賭け事、噂話、だらだらイライラだらだらギスギス…
    お金の心配がなく暇すぎるとこんなかんじかも。

    でもその実とっくに…
    絶滅危惧種じゃなくなっている「オオカンチョウ」。

    隊長コウノ(林和義氏)とその愛人ミユ(高乃麗さん)ふたりが
    この研究室存続の為にデータを改ざんしていたことがだんだん…
    そういうことだったのか。おもしろい展開!

    中には事実を知っていても皆ここにいたいがために、
    楽にお金がもらえる仕事を手放したくないために見て見ぬ振り。
    ひとりだけシマ(恩田隆一氏)が自ら崖から転落して骨折し
    本土に戻って行く。クロコシも誘われたが残った。
    なぜかココに残るならとシマにくちびる奪われてたな。
    噂好きのサギ(野本光一郎氏)のせいでクロコシが崖から
    突き落としたことに…。

    そしてどんどんミステリーに。
    実は家政婦ではなくスパイだったノグチ…
    実はノグチではなくコバヤシ(角替和枝さん)だった彼女の
    報告によりあえなく崩れ去る。

    研究員の人間関係も
    一番若いリカ(高畑こと美さん)が妊娠した事で、崩壊へ。
    いつもチコ(和田ひろこ)に冗談でセクハラを繰り返す
    ミツバ(河口高志氏)がうたがわれる。
    しかし相手は隊長コウノだった。2人目の愛人かぁ。
    愛人ミユ(高乃麗さん)は怒り狂い包丁を手に。
    リカをかばって彼氏のふりをしていたオオトラ…可哀想に。
    オオトラ…ポロシャツから乳首が透けてるネタで延々と
    いじられていた頃は幸せだったのに。

    クロコシとジロウはここにいたいがために話し合い、
    いじめられていた過去を告白しあう。
    その時の感情「みんな殺してやりたかった」を思い出し…
    そして…「オオカンチョウ」を惨殺する。
    でも想像以上に個体数が増えていて絶滅危惧種には戻らない。
    ルネ・マグリットの絵画のような美しい空を切り刻んでいく
    このシーンがひどく悲しく、でも美しくも。

    この惨殺劇を察知した「オオカンチョウ」の幼鳥が
    いっせいに飛び立つバタバタという羽音が何重にも。
    そしてみんなの現実に向かって
    この研究室のカゴから飛び立たなければいけない時が来た。

    おもしろい話だった。
    スパイ ノグチ役 角替和枝さん、おもしろかった。

  • 満足度★★★★

    籠の鳥は楽なのか
    「楽」な仕事であるはずの、研究施設での人間関係を描く。
    彼らの「居場所」はどこなのか、そして、それか安全で安心な場所なのか。
    さらに、いつまでもその場所はそこにあるのか。

    ネタバレBOX

    絶滅危惧種のトリを無人島で繁殖させるための研究施設。
    研究施設で生活する人々は、まるで籠の鳥のような様子だ。
    籠の外(世間)では生きるのが得意ではなさそうな人たち、とも言える。
    彼らこそが、世間に出たら絶滅してしまう危惧種なのかもしれない。

    本当にトリが好きなのは、ジロウぐらいで、あとは楽な仕事と割り切っている。
    仕事はそこそこで、あまり良好とは言えない人間関係。
    どこかトゲのある日常風景が、ひしひしと伝わってくる。

    そこへ、怪我をした人の代わりに一人の女性ノグチがやってくる。
    彼女の登場と、その本性により、研究施設内での人間関係が露わになってくる。
    そして、崖から落ちて怪我をした男の理由も判明してくる。

    非常にオーソドックスな雰囲気で物語は進行する。
    バランスが悪いながらも、どうにか立っている人間関係の表し方がうまい。

    そして、怒濤のラストへの展開。
    窓の外の風景は、どこか歪な印象だったが、なるほどそういう意味だったのかと理解する。
    ジロウとクロコシが、トリたちを殺戮する姿は恐ろしくも美しい。鳥肌モノ。うまい演出だ。
    そして、物語はこちらにフォーカスされていたことに気づくのだ。
    それは、醜さを露呈する人間関係と呼応し、凄まじいカタルシスを呼ぶ。
    この展開には舌を巻いた。

    「居場所」がキーワード。その居場所にさえいられなくなってしまうダメな男さえいる。妻がいるのに、愛人がいて、さらに…という男だ。
    ダメな人間はどこまでもダメなのだろうか。
    しかし、彼らを突き放してしまうことだけはせずに、方法は間違っていても、自らの居場所を勝ち取るために戦うことを選択した者もいるというラストでもあった。

    さらにラストにジロウとクロコシとが血まみれで舞台に登場したときは、「蛇足だな」と思ったのだが、2人の元いじめられっ子でありながら、彼らの中での温度差、ヒエラルキーみたいなものがじんわりと出てきながらの共感、そして最後に希望を見せてくれた(それが「希望」と呼べるものかどうかは不明だが)。
    そのときに、こちらにフォーカスされた物語が見事に収束していくのを見たのだった。

    実際のところ、多くの人は、自宅と会社と少しの趣味などの場を範囲とする、「居場所」の中にいる。
    それは「安心で安全な」「籠」なのかもしれない。
    しかし、その籠はいつまでそこにあるのかは、わからない。
    その前提が崩壊しようとするときに、自分たちはどう振る舞うのか、ということを示しているような舞台だったとも言えるのだ。

    ノグチ役の角替和枝さんは、あまりにも強い。どんなシーンでも強い主張を必ず突っ込んでくる。さすが、としか言いようがない。ジロウ役の伊藤俊輔さんの台詞回しが素晴らしい。うまい。クロコシ役の柄本祐さんの、どこか冷めた普通な雰囲気も良い。親子対決(笑)は冷え目だったけど。
    コウノを演じた林和義さんのむさ苦しいくて、イヤな男もなかなかだった。
    そして、女性陣は強く印象に残った。
  • 満足度★★★★

    20100925
    。・`ω´・)ノ

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