満足度★★★★★
記憶の中のリアリティ
それは、今を観る目にとっては
まとまりに欠けたものであっても、
記憶のスケッチという視点からは
とても精緻な造形の描写なのだと思います。
いくつもの感触が
あるがごとくに伝わってきて
息を呑みました
満足度★★★★
疲れた
普通の観劇では使わない労力を使わないと今回の芝居についていけなかった。
あまり目は肥えていない私ですが、“しゃぼんのころ”凄まじかった。
満足度★★★★
細い絹糸の束のような
川辺で野宿をする14歳の少女たちのうたかたの日々を、絡まりそうな危うさを秘めつつ大胆に綾織りをしていくように描写するさまは、まことに見事。全体的に暗喩が巧みで、きりきりしめつけられた。長らく小説の領域だった"少女"というものに真っ向から手を伸ばしていて、鮮烈。
この作品は、大人(作り手)がふりかえった少女・少年時代を細かく描写したかわり、彼らが世界をどう見ていたのか、についての本質は観客に委ねている気がした。だからいろんなひとが心奪われ、自身のかけらを舞台上に見つけて、絶賛しているのだろう。
満足度★★★★
vividな印象派演劇
一言で表現すれば「vividな印象派演劇」。
中学時代に「あるあるあるある」な会話や出来事を変幻自在に時にシームレスに時制を超えループさせたりもして見せる中に各人物の本質がくっきり浮かび上がる瞬間があってゾクゾクしてしまう。
ストーリーを追うムキには決して薦められないが、個人的には支持。
満足度★★★★
淡く、儚く、そして。
前作よりも、論理的、技巧的な部分が薄らいでいて、もっと行間を感じられる、やわらかに綴られた素敵な物語に。その肌触りゆえに、基本的にはとても暖かで気持ちのよい時間を過ごせたのだけど、でもそれだけでなく。