満足度★★★★★
「十二月大歌舞伎」 昼の部
「十二月大歌舞伎」
一、八重桐廓噺(やえぎりくるわばなし)
嫗山姥
荻野屋八重桐 菊之助
白菊 萬次郎
太田十郎 亀 蔵
沢瀉姫 松 也
腰元お歌 市 蔵
煙草屋源七 実は 坂田蔵人時行 團 蔵
菊之助君や松也君の女形姿が美しいのは、うっとり。
それより凄かったのが、市蔵さんの腰元ぶり。
とにかくコミカルで楽しいオカメな女形さんでした。
亀蔵さんの悪党ぶりも笑えました。
ラストの緊迫する場面、乱闘シーンと色々楽しめる内容でした。
二、忍夜恋曲者(しのびよるこいはくせもの)
将門
傾城如月 実は 滝夜叉姫 時 蔵
大宅太郎光圀 松 緑
ふたりの美しい舞踊が中心でしたが、古い建物が壊れるシーンは迫力。
また、妖術によりガマガエルが登場するのですが、イボも無く可愛らしいガマでした。
ウーパールーパーみたい。
三、芝浜革財布(しばはまのかわざいふ)
政五郎 菊五郎
女房おたつ 魁 春
金貸おかね 東 蔵
錺屋金太 権十郎
桶屋吉五郎 亀 蔵
大工勘太郎 團 蔵
左官梅吉 彦三郎
大家長兵衛 田之助
落語で有名な年末にふさわしい人情噺。
新劇風のほのぼの芝居でした。
ラストの獅子舞は、おめでたい雰囲気でした。
四、勢獅子(きおいじし)
鳶頭鶴吉 梅 玉
鳶頭亀吉 松 緑
鳶の者 松 江
同 亀三郎
同 松 也
芸者お京 雀右衛門
これまた楽しいお祭りの踊り。
明るく元気な内容です。
人間国宝86歳の雀右衛門さん、凛とした姿がお見事でした。
こちらもラストは獅子舞ですが、とても芸達者な獅子舞でした。
年末なので「忠臣蔵」の方に人気があるのか、二等席は団体学生席になっていました。
2校も入っていましたから、よほど空席があったのでしょう。
敵討ちとか、殺傷沙汰よりも、明るい演目がお好きな方には、オススメの昼の部でした。