満足度★★★
前衛的で刺激的!
久しぶりにアバンギャルドな芝居を堪能した。早大学生会館のステージを広々と使い、劇場に入った瞬間から新鮮さを感じた。B203ってこんなに広かったのだ。ステージがとても広く感じた。そう感じさせただけでも影山直文の演出の成功だろう。
物語は難解、ビートルズが出てきたり、宇宙人が攻めてくるということで防衛隊を組織したり、お掃除ロボットを開発したり。しかし、ストーリーに重きはなく、それぞれのシーンの詩的なイメージを紡いで演劇にしていくという作り。
定期的に挿入される音楽がまさにツボで、素敵だった。ビートルズの歌を口パクするときの田中晶の表情がたまらない。また影山直文の書く台詞が全て詩になっているところに驚く。わざと抑揚を抑えたしゃべり方をさせ、まるで本を棒読みしているかのような台詞術が逆に詩的なリズムを形成している。とても刺激的な芝居だった。