満足度★★★★
笑いとシリアスさの見事な同居
「ネガティブコメディ」と銘打ち、コメディとシリアスを両立させるのが作風だそうで、そのバランスが絶妙…と言うより「際どい」の方が的確?
一歩間違うと水と油の如く分離してしまいそうな笑いとシリアスさを、回想と現在に分けたということもあり見事に同居させているんだな、これが。
主人公夫妻を子供の頃からの友人が久しぶりに訪れるプロローグに導かれ、高校の映画同好会時代の回想が中心となる前半はコミカル。設定が設定だけに名台詞ほかの映画ネタも楽しい。また、途中でアンケート用紙に添付された紙片に観客が書き込んだ3項目を使ったインプロパートがあり、これまた大笑いモノで、ランダムに選んだものが時としてピタリとハマることもあって「芝居の神様って本当にいるんじゃないか?」とも…(笑)
一方、主人公がその友人によってもたらされた薬物に溺れて行く後半はシリアス。その悲劇的な結末はまるで公的機関が作った「薬物依存撲滅キャンペーン映画」(笑) の如く薬物のオソロシさを訴え、安易なハッピーエンドにしない分、さらにそれが強調される、みたいな。
が、決して後味は悪くないし、重くもないのが不思議。普通、こういう構成だと前半との大きな落差によってビターあるいはヘヴィーな味がより強調されそうなのに、何でだろう?(感じ方には個人差があります)
満足度★★★★
確かにネガティブコメディでした
明るく楽しかった学生時代。
一転して、ひたすら転がるように奈落へと転落してゆく、
大人になった現在の生活。
ギャップがすごかった、けど。
各人の心情は分かり易く、状況の説得力は強かった。
ただ、そこまで暗くしなくても・・・。とは思いましたが・・・。
満足度★★★★★
コメディ→ネガティブ
前半は結構コメディでしたが、後半は見ているこっちがドン引きするほどとことんネガティブ。世の中こういう作品ばっかりでは嫌ですが、たまには悪夢を見る必要もあるでしょう。
前半で見せた機転がきいた即興芝居がとても面白かったので、いつか、これを生かした楽しい作品も是非。