おまえのなみだはビールでながれてる 公演情報 おまえのなみだはビールでながれてる」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.5
1-2件 / 2件中
  • 満足度★★★★

    滅失していく感覚とその先
    ブログなどとも連携した作品、
    姉妹作品ともいえる「夜の口笛」までが
    呑みこまれてしまって・・・。

    その滅失感と
    醒めることへの戸惑いのような感覚が
    こころをゆっくりと満たしてくれました

    ネタバレBOX

    物語の構造が見えるまでは
    個々のシーンが持つテイストを
    一つずつ味わっていくような感じ。

    あらかじめ連携するブログを読んでから観劇したので
    舞台上の展開にもそれほど違和感はなく
    改めて読み上げられる日記の世界と、
    舞台上に起こることが
    少しずつ混ざり合って、色を成していく。

    でも、舞台上で日記が読み進まれ
    さらには物語が留守番をしている女性の日々から
    その家の場所の貸主の生活に
    呑みこまれるにつれ
    見える世界が多層化しやってくる感覚から
    瑞々しさが失われ
    感じられる色がグレースケールに
    変換されていきます。

    あらわれるものはいずれも示唆に富むのですが、
    けれども、観る側を物語に束縛ような強さはない。
    生演奏に彩られながら
    やがて滅失していく舞台は
    一方で物語る人の覚醒のようにも思えて・・。

    それは夏の香りが消えるころから
    冬の気配が始まるころまでの記憶と妄想の端境が
    混濁して色を失い消えていく感覚なのかも。

    すごくクリアな舞台には
    重さのない実存感があって。
    時間には歩みがあって
    でも足跡はどこか揺らいでいて・・・。

    日記を書く女性とその世界で部屋を預けた女性。
    それらの世界を日記に内包した一人の女性、
    さらにその女性の世界を見つめる観客にまで
    空間が至ったときに
    ふっと世界に風が通って・・・

    しばらくしてから
    その多重構造の感覚が自分の世界に翻って
    浮遊感のようなものが降りてきました。
    自分のなかにある
    想像とか妄想の世界と
    現実とよばれる世界のボーダーの
    存在感とあいまいさ

    そしてそんな自らを表すことに含まれる虚実。

    帰宅して時間がたつほどに
    あるいはそのブログを読み返す中で
    想いが広がっていきます。

    軽いのに、すっと霧散していかないなにかの存在が
    少しずつ色濃くなっていく。

    作り手の表現のしたたかさに舌を巻いたことでした。










  • 満足度★★★

    関係が?
    よくわかりませんが、雰囲気は好きです。

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