レ・ミゼラ ブルーシート 公演情報 レ・ミゼラ ブルーシート」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.5
1-2件 / 2件中
  • 満足度★★★

    この感じ、私は好きです。
    2年ぶりの本公演。
    王子で行ったキャバレー公演の超・短縮版はココでは低評価でしたが
    USJなのでステージをしていた方々の劇団ですから「じっくり芝居を」
    そんなテイストでは無い、楽しく煩悩・苦悩を見せる劇団です。
    今回は音楽・照明とか失敗も多く、初舞台の方とか「大丈夫?」と
    ドキドキしてしまいましたが、沢山の音楽とダンスがパロディされて
    笑わされてしまう、でも天王寺で暮らすホームレス達の雰囲気が
    伝わってきます。(実際こうじゃないかもしれませんが)奇行ばかりの
    ババアが苦悩の末に取った決断は悲しくもあり、温かくもあるし
    タイトルはレミゼを模してますが、レ・ミゼラブル+ケ・セラ・セラ
    フランス語で表現するならそんな両方感じましたね
    私は大好きです、こんな劇団あってもいいですよね。
    パラダイス銀河の替え歌・手話の青い兎は笑いつつも上手い!

  • 満足度★★★★

    すっきりしたこてこて感を超えてやってくるテイスト
    苦味を隠し味にすっきりしたこてこて感のあるお芝居でした。

    関西っぽい魅力をしっかり残しながら
    こころをすっとさらっていくものがあって・・・。

    高い水準で歌える役者や踊れる役者、
    演じることができる役者の力・・・。

    水面下の作りこみをがっつり感じる。
    しっかりと後に残るものがある作品でした。

    ネタバレBOX

    タイトルのとおり、
    ブルーシートの家に住む路上生活者たちと
    青空カラオケのお店(?)のひと冬の話でした。
    そこに飛田新地のおはこびさんや
    えせ慈善団体、警察や市役所もからんで・・。

    フェラガモの鞄を持つような商社のサラリーマンが
    路上生活者になっていく姿に
    ぞくっとくるようなリアリティがあって・・・。

    緻密に描く心情と
    ミュージカル仕立てなども駆使した
    秀逸な戯画化、
    下世話なシーンと人の心情をすっと浮かびあがらせる
    密度のバランスが絶妙なのです。

    路上生活者や底辺の女性たちの
    群像劇ともいえるのですが
    そのばらばらさとまとまりの質感が
    すごくうまい。

    難しいことは分からない的な割り切りに
    圧倒的な説得力があって・・・。

    結末も陰惨なだけではない
    沁み入るような透明感があって・・・。
    それは、
    笑いやえげつなさで描かれるものの
    重さを観客に静かに伝える力になって・・・。

    役者たちのお芝居が持つ線の太さから
    きめこまかな肌合いのペーソスが生まれるのも不思議。

    劇団が持つパワーの多様性に改めて
    瞠目したことでした。

このページのQRコードです。

拡大