満足度★★★
モロに長堀戯曲…(笑)
「私の…」は2009年の大晦日を迎えた女性が前年のことなど思い出しつつ午前0時を過ぎると10年の1月ではなく09年の13月で…という幻想譚。回想シーンを除く全編が女性のモノローグで、その詩的なリズムが心地好い。そして女性が前に進み始めたかと思いきや…(「名もなき…」の後に続く)
「名もなき…」は、罪(後に連続殺人であることが判る)を犯したらしき女性とカウンセラーらしき男性の会話が中心で理屈っぽさ全開!(笑) ん~、モロに長堀戯曲…(笑)
オチは容易に読めるものではあったとはいえ、その見せ方にも使った後方壁への映像や字幕(?)の投影が効果的。
そういうオチに導かれて「私の…」のエピローグに戻ったせいか、2009年のまま年が進まず、月だけがひたすら増えてゆく結末から、やはり女性は09年大晦日で…などと思ってしまう。