初 ジエン社。
なんといっていいのだろうとずっと悩み今日になってしまいましたが。山手線の車内での互いの距離感、決して富士山が見える街を走る電車ではなく山手線の。近くにひとがいるな、あの人は具合悪そうだな、でも皆音楽ばっかり聴いてゲームばっかりして漫画ばっかり読んじゃってまったく人でなしだな、そうだよ爆弾が落ちるならあの、優先席なのに携帯いじってハチクロ読んでるリーマンに落ちるといいよね、なんて清き心で思う。そういう不健康な感じが面白かったと思う。
個人的に9月のてあとろ50'新人公演に出演していた藤村和樹さんが出てきてびっくり。胡散臭い感じが良かったんじゃないでしょうか(←褒めてる)。あとアンケートにあった、不快に思う演出は何か、の問いが凄く細かくて面白かったです。☆はパッと数が浮かばないので付けてないだけです。
満足度★★★★
閉塞感の中にあるもの
久々に観たがやはり面白かった。
開演前から登場人物が舞台にいて動いているのは青年団と
似ている。TVニュースで諸注意を流すなど洒落た演出だ。
登場人物は各自、自己主張するばかりで会話は成立しない。
何を言っても何を言われても互いに受け止めようとしないので、
軋轢も生じないのである。
極端なようだが、現代日本の縮図のようでもあり、じわじわと
怖さが迫ってくる。
難しい問題は避けて先送りし、目の前のことにだけ関ろうとする。
無関心を装っても、他者の目や自分の立場を実はとても気にし
ている。
何とも言えない閉塞感のなかで他者との距離を取りながら
必死に自発呼吸しようともがいているわれわれの姿を突きつ
けられるような問題作だった。
また、作者本介氏自身の演劇における疑問や焦燥感も感じられ、
興味深い。
満足度★★★★★
胸を射抜かれ
わかりにくい設定、シュールな展開のジエン社。
前々から好きなとこだけど
今回は特に
評価が両極端に分かれる美味しそうな匂い。
不覚にも笑って、不覚にも泣いた。
慌てて行ってよかったー!
満足度★★★
独特の世界
お笑いの世界を描きながら、明るい舞台ではない。
日常と非日常を隣あわせに描き、独特の世界を展開する。その空気感が面白い。
芸人それぞれの個性がしっかりと描かれ、破天荒な生き方をする芸人たちを見事に描いている。
いままででベスト
いままで観たジエン社の芝居の中でいちばん面白かった。
個人的にかなりコンディション悪い中での観劇だったのですが、一回も眠くなる瞬間がなかった。
よかったです。
満足度★★★★★
ダメ人間パラダイスへようこそ。
社会性に乏しく、人との会話が長続きしない。
基本、なげやり。わがまま。身勝手。恐ろしいほどマイペース。奇妙、奇天烈、ダメ人間。そんな風に一般的にカテゴライズされてしまうような、しかしながら強烈な個性やらエネルギーやらを放出しているひとたちばかりがそれぞれ、何やらぼそぼそとやっているようです。
ふわふわしてますね。失うものなど何もないからでしょうか。あまり危機感もないようです。
でも、これが何だか妙にしっくり来るんです。そして、好き勝手に振舞えた時に集団として成立してしまう不条理さが現代っぽくもあり、超現実的でもあり、いわゆる”夢と現実を混同しがちな若者”的なさじ加減が絶妙です。
後半、ある出来事をきっかけに全体がゆるやかな狂気となってじわじわと上昇していく様は凄まじいですが、お腹が空いたのでコンビ二にお弁当を買いに行く時のようなフットワークの軽さで観劇しても全然大丈夫です。
満足度★★★★★
とりあえず見に行け。
強い演劇だった。
すごすぎて、笑える。美人さんも出ているが、その美しさを全部食いつぶす不審人物の役柄に、泣けた。
あと、会場がすごく快適でした。いまからでも絶対見に行くべき。