桜美林大学パフォーミングアーツプログラム<OPAP> vol.35
桜美林大学パフォーミングアーツプログラム<OPAP> vol.35
桜美林大学パフォーミングアーツプログラム<OPAP> vol.35
実演鑑賞
桜美林大学・町田キャンパス 徳望館小劇場(東京都)
2009/04/25 (土) ~ 2009/05/03 (日) 公演終了
上演時間:
公式サイト:
http://www.obirin.ac.jp/ri/pai/opap/
期間 | 2009/04/25 (土) ~ 2009/05/03 (日) |
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劇場 | 桜美林大学・町田キャンパス 徳望館小劇場 |
出演 | 内藤裕志、尾留川藍、松田千尋他 |
脚本 | 鐘下辰男 |
演出 | 鐘下辰男 |
料金(1枚あたり) |
1,000円 ~ 1,800円 【発売日】2009/03/25 ※日時指定・全席自由です ご予約 一般/1500円 学生/1000円 当日 一般/1800円 学生/1300円 |
公式/劇場サイト | ※正式な公演情報は公式サイトでご確認ください。 |
タイムテーブル | |
説明 | 《公演によせて》 「変身」するための演劇 歌舞伎とは「かぶく」から来ていると聞く。要するに異様な動き、風体、行動、振る舞いということだが、昨今の日本の現代演劇においては、こうした演技形態はなんとなくの基調なのだろうが、どことなくそれとなく否定されている観がある。つまり日常を日常のママに演じる、いわゆるナチュラルな演技形態(リアルな演技では決してない)が良しとされ、それがいつの間にか演技の主流、もしくはそれがスタンダードなのであるという暗黙の了解がなされてきている。いわゆる「自分のママ」で舞台上に「存在」するというものだが、確かに「化粧」をするくらいなら「素顔」がいいに決まっている。役の「服を着て」それらしく「振る舞おう」くらいなら「自分のママ」がいいに決まっている。演劇の出発点が「自分」である以上、「自分」を隠すくらいならばその方が確かにいいのであるし、絶対にそうでなければならない。しかし、「自分のママ」で終わってしまってはそれはそれでセツナイものである。そこに「変身」という現象が起きない限り、私は人が演劇という行為をする必要はないと考えている。つまり「自分」で終わるのではなく、演じる過程でそこにある「変身」が起き、「新たな自分」が再発見、再構築されていく作業である。いわゆるシェイクスピアや今回の歌舞伎演目等などはこの作業をしていくには実は一番適しているのかもしれない。なぜならそこでは少なくとも「かぶく」必要があるからである。「かぶく」行為をしなければたとえば今回の『東海道四谷怪談』という日常を俳優は生きることはできないのである。その「かぶく」行為が、個々の俳優が「変身」していくための糧になることを切に願うのみである。なぜなら人は、「変身」するために演劇という行為を行うからである。 鐘下辰男 (演劇企画集団 THE・ガジラ主宰/桜美林大学専任講師) 《演出家プロフィール》 1964年生まれ、北海道出身。 日本工学院専門学校、劇団青年座研究所を経て、1987年に演劇企画集団THE・ガジラを創立。2007年度より桜美林大学客員准教授。 小劇場を中心に、THE・ガジラ作品の他、外部作品の演出も多く手がける。1992年に「tetsuya-最愛なる者の側へ-」で芸術選奨文部大臣賞新人賞、1997年には「PW-PRISONER OF WAR-」の戯曲と演出、文学座に書き下ろした「寒花」で紀伊国屋演劇賞個人賞を受賞。また、第5回読売演劇大賞の大賞・最優秀演出家賞を「PW」/「温室の前」(作・岸田國士)/「仮釈放」(原作・吉村昭)/「どん底」(作・松田正隆)の4作品で受賞した。最近の主立った作品に、「セルロイド」、「ビロクシー・ブルース」等。 OPAPでは2007年「ハイライフ」、2008年「弟の戦争」を演出し、本作が3作目となる。 |
その他注意事項 | |
スタッフ |
「変身」するための演劇
歌舞伎とは「かぶく」から来ていると聞く。要するに異様な動き、風体、行動、振る舞いということだが、昨今の日本の現代演劇においては、こうした演技形態はなんとなくの基調なのだろうが、どことなくそれとなく否定されている観がある。つまり日常を日常のママに演じ...
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