満足度★★★★
からっと失敬。
「からっとして、失敬。」4
三鷹と招待カンパニーが作る太宰の演劇は通い始めて3年目。
こういった一つのモチーフで年に1本見られるのはなかなかよい。
今回は、城山羊の会。
これほどからっとコメディにしてくれると気持ちがいい。
当人たちが至って真面目だからこそ、真面目に笑える。
キャラクタがしっかり生きてくると、眩しささえ覚える。
特に初音映莉子。わがままな妹/恋人というキャラクタ。
かなりの当たり役だったのではないか。
ただ、太宰モチーフじゃなくても、これは書かれる戯曲だったろう。
この企画の難しいところは、そんなところにも感じられる。
満足度★★★★
絶妙の脚本と演技を満喫
この劇団の芝居を見たのは深浦加奈子の(たぶん)遺作になった「新しい橋」が最初。舞台を見るかぎりこのときは病気の気配などまるで感じなかったのに、その半年後に彼女は亡くなってしまった。
そのあと「新しい歌」「新しい男」と似たようなタイトルが続いている。見続けているのは別に深浦加奈子に義理だてしているからではなく、ただ作・演出を担当する山内ケンジの芝居が面白いから。
今回も期待を裏切らない内容だった。