ヨシザキ、カク語リキ 公演情報 ヨシザキ、カク語リキ」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.7
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  • 満足度★★★★

    相性が良い
    福原さんとバジリコのテイストって意外に合っちゃってる。それは脚本の佐々木さんが苦労した結果なのかもしれないけど。ギャグマンガをそのまま舞台に載せたって言われてもそうだよね、って納得してしまうくらいのバカバカしさが、バジリコのいつもの雰囲気を壊さずに流れていく。爆笑じゃない変にこみ上げてくる笑いが楽しくってしょうがない。客演もキレイにはまっていて。

    ネタバレBOX

    ピチチにしてもバジリコにしてもMOMOのようなあまり高さのないような劇場をどう扱うのかってのも気になったけど、そこはそれなりに天井からケンタッキーがぶら下がってきたり、書き割りやスクリーンを使ったりで、セット的にも楽しいです。

    人形劇団が登場するから、人形を操る俳優の姿も見えたりして。細かく操作できるようになってる人形の精度の高さにちょっとびっくりしたりも。

  • 満足度★★★★

    これだけバカバカしいと、むしろ爽やか
    ・・・ってことはないな。ない、ない。爽やかさは絶対にない。

    予想もつかないバカバカしい展開に、見ている側は翻弄されるのみ。
    思い切り戯画化されたキャラクターもいい。
    人形とのコラボも楽しい。

    そして、ヨシザキは最後にナニをカタルのか・・・は、やっぱりネタバレで。

    ネタバレBOX

    100円ショップの店長は、脱サラして移動飲食店を始めたいと思っている。そんなとき、妻の父がパンツを履かずに外に出て捕まってしまう。そして、子どもがネコだと言って貧乏神を連れてきたり、100円ショップで万引きされたり、店員のバイトがちゃらんぽらんだったり、万引き対策の特別装置を設置したり、10年前の中学生のときの回想に戻ったり、先生が生徒の遺体とともに逐電したり、三匹の魚が出たり、オホーツクの海に溺れたり、ハワイに行ったり、ヨシザキの野望が信長風だったり、ガンダムがカレーの中から出てきたり、メンチカツとコロッケを分ける仕事をしたり、牛丼太郎に落ちてきたり、パーティバレルが飛んできたり、刑務所に慰問に行ったり、ヨシザキが人生はなんたるかを語ってみせたりと、なんやかやで、月で東大でNASAで大団円(・・か?)を迎えるのであった。というのがあらすじだ。

    うっかり「スラップスティック」なんて言ってしまいそうだが、そんな横文字のようなスマートさではない、ドタバタ感がとても愉快に感じた。・・・ひょっとしたら異論があるかもしれないが、この際、胸を張って言おう、私は愉快に感じたのだ。

    キャラクターの濃さは、出演者すべてにあるのだが、特に中学生3人組と息子役の濃さは尋常ではない。悪い部分というか暗闇の部分というか、とにかく煮詰めていって、そんな部分だけを凝縮したような感じだ。

    それは、フライヤーのイラストのテイストであり、要所要所に出てくる人形の造形にも似た、ひねくれて、ちょっと不気味さがあるようなキャラクターだ。

    1人何役もこなしているだけに、「ここぞ」という役に関しては、どの役者も容赦なく役を「煮詰めて」くる(やりすぎ、とか、酷いという声も聞こえてきそうなほど)。先生の目に狂気が宿っていたりとか。それとコスプレとも言える衣装の用意や小道具の多さにも感心する。
    だから、どの役者も間違いなく印象に刻み込まれているのだ。
    小学生の息子が東大生になっても、NASAに入ってもずっと同じ演技というのには参った。その塩梅が素晴らしい。

    原作ではどのような内容だったのかはわからないが、何の意味があるのかを考えずに、どうでもいいことを丁寧に描くところが好きだ。
    例えば、息子が最初に登場し、「バッタをコーラで煮るのは、よさそうじゃない?」から「あっ生で食べちゃった」あたりのどーでもよさの爆発は私の心を鷲づかみにした・・・は言い過ぎだけど、よかったのだ。
    また、牛丼太郎の牛丼やカレーにおまけが入っていたり、店員が店内で寝ていたりというのも、ほとんど必要ないエピソードなのに細かい。
    100円ショップに350円の弁当があるというエピソードは、昨今の100円ショップの在り方に一石を投じるような・・・いや、それはない、けど楽しい。

    ただ、移動販売用の車の絵を見せるところは、一瞬期待してしまうのだが、意外と中途半端で、見ているほうは笑う用意をしているのに笑えず困ってしまう。全体の弾け方から言うと、もう少しどうにかならなかったのだろうか。

    人形の使い方は、アクセントになっていたと思う。人形だからできることがもっとあればいいと思ったし、人形劇の人形(その設定は2回もある)は、あえて逆に人が演じても、面倒だけど面白かったような気もする。

    そして、タイトルにもある、ヨシザキが、人生の最後にしみじみと語るのは、人生の深淵なる教訓・・・というわけではまったくなく、単に「オナニーが人生で一番楽しいことに気がついた」というどーでもいいことなのだ。それに感動した店長が、生きることを決意するという、どーでもよさが素敵すぎる。

    さらに、これは個人的で、どーでもいいことなのだが、役者がテンション高く話すシーンが多く、つばが見事に大量に飛んでいるのが、光の加減でキラキラとよく見えた。
    役者の誰かが、保菌者であれば、間違いなく飛沫感染しているだろうなあ、と最前列に座りながら考えてしまったのだ。
  • 満足度★★★

    原作福原
    だからって大仕掛けでもないのでした

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