満足度★★★★★
いたるところに沙翁っぽさ
3週間ほど前の『空ゼの「夏夢」』に引き続き沙翁作品の翻案。
第一幕は「リア王」などと通ずる自業自得型悲劇、その16年後を描いた第二幕は「十二夜」的奇蹟の巡り会い系ハッピーエンドという原典の構成の巧みさに、シチリアを出羽国羽黒藩、ボヘミアを肥前久島藩に置き換えたことによる方言使用を含めた翻案の面白さやミュージカル風場面(それもラップまで使う)を取り入れた演出の楽しさが加わって「鬼に金棒」状態で2時間40分(10分の休憩込み)の上演時間も全く長さを感じず。
なお、原典は未見だったものの、いたるところに沙翁っぽさが感じられたし、日本の時代劇への翻案ならではの部分(御神託を授かるとか切腹とか)がまた妙に融合していて、脚色の巧みさにも感心。
満足度★★★
初笑いってほど笑える作品じゃないんですが・・・。
初笑いってほど笑える作品じゃないんですが・・・。が・・・。
国が、山形と長崎という設定は、随分遠距離だなぁ。脚色なんだけど、そんなのありえるの?
でも、双方方言を使うことでお国の個性が出ていい感じ。その脚色は良かったかな。
最後に、ポーリーナと、ポリクシニーズと一緒に自国に逃げた「家臣」がLOVE・LOVEでくっついてしまう演出は、笑えましたw
どうも、でも、決め手に欠けます。キメキメの『冬物語』を観てみたい。
この作品は、お節介をやくポーリーナが〆役ですね。カナメなんだなと改めて思いました。