オサエロ 公演情報 オサエロ」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.3
1-4件 / 4件中
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    熱の籠った演技に感動しました。

    ネタバレBOX

    迫真の演技で、臨場感がとてもありました。戦時中の光景が目の前に迫ってくるようでした。特攻隊の気持ちが痛いほど伝わってきて胸が締め付けられる想いになりました。始まりの老人の動きがぎこちなかったのが気になりましたが、最後のシーンのたたみかけるようなシーンは、ずしんと心に響きました。
  • 実演鑑賞

    良い舞台だったと思います。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    角田奈穂さんの初?プロデュース公演…非常に丁寧な制作で物語を紡ぐ。内容的には重く苦しいはずであるが、将来(今)に向かっての清々しいメッセージもあり、現代に刻印した心に残る感動作。
    戦時中という人間不在とも言える時代を背景に、特攻隊員と幼なじみの淡くも悩ましい悲恋物語。時代と状況が許さない恋を実にきめ細やかに描き、場内から嗚咽が漏れる。お薦め。
    (上演時間1時間30分)

    ネタバレBOX

    舞台美術は客席に向かって八の字に広げた木柱 板壁造りの三角兵舎内。上手下手は寝所のような膝高の板敷、上手のみ布団が2組ある。

    上演前は「♪ひこうき雲」が流れ、空への憧れと特攻隊の悲壮を重ねるという選曲の妙。物語は騒音と玉音放送が被り始まるが、そこに時代の隔世を表現する。人の噂も七十五日というが、戦後も75年を過ぎると平和が当たり前、戦禍の悲惨さが忘れ去られるのが怖い。
    中原修(黒木文貴サン)のところへ沢口夏子(松木わかはサン)の孫である、小佐野(未依サン)が訪ね、祖母の手紙を渡すところから始まる。
    修の懐述…特攻隊出撃前の日々、修、浅井勝彦(石田隼サン)がいる兵舎に幼なじみの夏子が世話係としてやって来る。修は夏子が好き、一方 夏子は勝彦に好意を抱いている。気心が知れているだけに気まずい三角関係、明日の命はないという極限の状況下で、告白など出来ない。しかし、ひょんな拍子に修は夏子に告白し、躊躇しながらも承諾を得てしまう。そして出撃の時を迎えるが…。

    戦時中の人間不在について、隊員の柴田武夫(遠藤翔平サン)が上層部に向かって諫言し、体罰を受けたシーンを通して強烈な批判をする。「十死零生」という、作戦でも何でもない”特攻”。これが軍の作戦として実施されたところに その異常さがあった。極端な精神主義、科学的思考の欠如といった今では考えられない思考と行動。柴田の考えを支持した隊長・神田喜久雄(橋本全一サン)。隊員には他に 妻子がいる岡本昭二(小田洋輔サン)、独身純情の稲島陽一(池田謙信サン)といった、その時に居たであろう典型的な人物象を立ち上げ、色々な背景を観客に想像させる。
    回想のラスト…出撃シーンで隊員(中原修以外)は舞台横一列になり旋回(転)して捌け(消え=死ぬ)る。タイトル「オサエロ」は、隊長からの訓示で敵艦に突撃するまで操縦桿を離さないの意。

    女性観点として、夏子と同じように兵舎の手伝いをしている坂下昭代(新木美優サン)と稲島の淡い思いも描くが成就しない。新婚をイメージした甘ったれた願いー昭代に膝枕をせがむ稲島。昭代は死に逝く人との恋愛は辛く、思いを引き摺りたくない。そんな一途な面を見せる。これも当時ならではの考えと思われる。人物描写は、特攻隊員は家族に宛てた手紙・遺書の朗読という形で描く。広島県江田島市にある旧海軍兵学校を見学した際、読み見た心痛な記憶を呼び覚ます。

    特攻隊員役の男優のキビキビした動作、それは単に軍服という外見だけではなく人の(生)死を感じさせる潔さ(諦念ではない)。女性は もんぺ姿で隊員の破けた靴下を繕う姿は儚い。手紙等を朗読する時や独白といった場面は、照明スポット(回転)で心象を浮き上がらせる。音響は物語の妨げにならない程度に流れる。物悲しいピアノの旋律が物語全体の雰囲気、印象付けをしており巧い。そして特攻隊員同士の話に「テンニンギク=天人菊」といった”特攻花”を連想させるなど会話に工夫を凝らし好感が持てる。
    少し勿体ないのが、冒頭と最後に現れる現代(高齢者)の修。震える体を杖(操縦桿イメージか?)で支えているが、やはりぎこちなく違和感があった。
    次回公演も楽しみにしております。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    感動で、涙が止まらなかった。はずかしいので、こらえても、次から次へと頬をつたう。
    まわりを見ると、みんな泣いていて、グシュングシュン聞こえる。
    正直、あらすじ読んだ時は、少し退屈かな、と心配した。
    とてもストーリーがよくて、最初から最後まで夢中で観てしまった。
    笑えるところもあり、素晴らしい作品だった。
    胸が苦しくなり、感動でいっぱい。
    良い作品に出会えた。満足でした。

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