満足度★★★★
同窓会系にハズレなし
あと1ヶ月でダムに沈むことになった分校に中学時代の仲間たちが15年ぶりに集まって同窓会を開くという物語、入場した時点で目に入る教室の装置は大昔の木造校舎のそれらしき雰囲気で、そこからすでに術中にハマったと言っても過言ではなく、そこに徐々にメンバーが集まってくるという出だしからモロに感情移入。
以降甘酸っぱいような懐かしさありホロ苦い現状のキビしさ(?)あり彼らのつながりを明かす過去のシーン(学ランとセーラー服だし(笑))ありで、それに加えてKAKUTAや天然工房のメンバーも出演しておりツボを突かれ、やはり同窓会系にハズレなし。
かつてのメンバーの1人が亡くなっているという設定はズルい(笑)が、兄の死は割り切ったと言い明るく振舞っていた故人の妹がラスト近くで号泣する場面でホロリとしたからイイか。
また、その故人が仕掛けたサプライズにちょっと「そして誰もいなくなった」を連想したりも。
満足度★★★★
前回同様に…
また佐藤氏の作品を観劇出来て良かったです。
ありがちなストーリーだと思いきや、1人1人にも話がありドロドロ?みたいな雰囲気も多々ありましたが、あらすじにもあったキーマンによって話が想像していたモノと違う展開になっていったのですがやはり人数が多いのか時間枠のせいか分かりませんがせっかく1人づつに話があったので個人個人のその後迄描けてたらなぁ〜なんて思いました(話的に無理かもしれませんが…)
3LDKさんは初めてでコメディを封印と仰ってたのに笑える場面も多々あり楽しませて頂きました。
また次回も期待していますので頑張って下さい。
満足度★★★★★
好みの話しになりますが・・・あると思います!
観劇させて頂きました。この作品は公演タイトルとあらすじから大体想像がつく話を基本に登場人物たちの模様を描いた作品でした。特に目に付く奇抜な発想はありません。丁寧に人間模様を描いた作品です。観る方がこの作品をどのように感じるかは、作中の台詞表現にどれだけ心を許してしまう表現に感じられるかだとも思います。ところで話しは本作品とは全く関係のない個人的な昔話になりますが、自分の住んでいる所は神奈川にも山梨にも非常に近い場所にあります。このような所に住んでいて車の免許がとれるようになると何をするかと言うと、深夜に車で山の中へ行きます。そして自分で自分の運転にウットリする、お恥ずかしい年頃がありました。その時好んで行っていたのが、今は宮ヶ瀬ダムになっているところにあった峠道でした。直線などなく、急カーブだけが続く地元の者だけが知る穴場の峠道でしたが、自分もまたこの年代特有の車遊びに夢中になっていた、今から考えるとお恥ずかしい年代を過ごしました。やがて、その峠道はダム建設のため通行止めになり迂回する今の宮ヶ瀬ダムの周りを走る道が出来ましたが、その途中に完成した時のための眺望台にあたるスペースがありましたが、時折そこへ行きダムが出来ていく過程を眺めておりましたが、自分が夜遊びしたところは多少木々の伐採はされましたが何も変わらない場所でした。やがて、ダムの建設が完成し少しずつ水が蓄えられていきましたが、ある日訪れるとやはり自分が遊んでいた頃と何も変わらない光景でした。道路もあれば車線もありガードレールも道路標識も変わらずありましたが、全てが水の中にありました。前から分かっていたことですが、実際にその光景を目にした瞬間にはとても現実の光景として受け入れるように頭が働かずに、ただ煙草を立て続けに吸っていた思い出があります。もし、その土地に愛着がある方が見られたらその瞬間は、無条件降伏で玉音放送を聞くような思いになられるのかもしれません。そして言葉が出てくる余裕すらないかもしれません。話しは全く変わってしまいますが、個人的には饒舌で比喩や装飾の多い台詞はあまり強くは印象に残りません。例として悲しい心情を表す場合にそのような台詞表現であったとすると、自分の場合はその表現感覚を面白がって楽しんでしまう嫌な癖があります。印象に残るのは重要な場面であればあるほど台詞が少なく、素朴な言葉であるものが強く胸の内に残ります。台詞のない心情表現にも強く惹かれてしまいます。手が加えられた言葉であればあるほど、頭の中でなぞって楽しむことは好きですが、観劇させて頂いてから数十年経ったある日の夜中に酒を飲んでいると突然思い出すのは素朴な言葉です。自分の場合は素朴な言葉であればあるほど、脳裏に刻み込まれる言葉になるみたいです。本作品の話しにようやく戻りますが、観劇中ずっと脳裏にはっきりとある光景が思い出されて観させて頂いておりましたが、おそらく他の観劇された方々と若干本作品に対する思い入れが違う星の評価ですが、個人的には何年先になるか分かりませんが夜中に突然思い出し、またもう一度味わうことが出来そうな作品でした!ただ、この日の公演は8割ほど客席がうまった公演でしたが、小劇場で終演後にこれ程強い拍手が鳴り響いたのを聞いたのは久しぶりのことのように感じましたが、自分勝手な思い込みだったのでしょうか?今回の観劇記は個人的な話ばかり書いて作品にはあまりふれませんでしたが、宮ヶ瀬ダムが出来て年月も経ち、全く無責任な立場にある自分はかつて自分が夜遊びしていた場所は、今は河童の子供たちの通学路になっていると思っております。