馬留徳三郎の一日 公演情報 馬留徳三郎の一日」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.2
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  • 満足度★★★★★

    これは秀逸、作家は青年団所属だが作品に触れるのは初めてだっただろうか。老人物に「在り処」というこれも中々秀逸な短編があるが、長野の過疎集落の一軒家を舞台に書かれた本作は、やがて見えてくる作家の着想に意表を突かれ、前のめりにさせられる。狙って書けるものだろうか・・神が味方したのではないか・・などと戯曲の出来に注意が向くが、ある部分でリアルを外した奇天烈な「演技」も効奏していそうな。
    主客の逆転、小気味良く予測を外す展開、そしてじんわり滲み通る情感も悪くなく、もう一度観たくなる(観られないが)。

    ネタバレBOX

    終盤、自分的にはやや不満足な展開の選択があり、惜しい感触。呆け・認知障害が芝居を思わぬ展開に導くが、どこで誰の「認知障害」を暴露し、あるいは疑わせるかがセンスである。意外な人物が「実はしっかりしていた」と見える展開がある。ここでその人物への注目度が一気に上がるのだが、その人物も又呆けの台詞を言い、判らなくなる。斑呆けなのか演技なのか・・混沌が狙いならそれも良いがこれはリアルベースの芝居なので、複数の言動の根拠を積み上げて人物(ここでは人物の「認知能力」)を判断する観客の立場からすると、作家がリアルを提供し、観客が積み上げてきた観察による暫定結論が「目的ありきの台詞」(ここでは「全員がそこそこ呆けている」という見え方を狙って選んだのだろうと見える)によって揺らぐのはあまり面白くない訳である。・・と言っても他の推論が出来る余地はあるのだが。しかし時間経過と共に多くの判断材料が(予想を裏切りつつも)提供され、「確かさ」に近付くのが物語を読み(観)進める目的であるとすれば、ある時点でこの「確かさ」を叩き落とすには、何かもう一捻り欲しかった、というのはある。全体の出来からすれば小さな疵だが。
  • 満足度★★★

    ◼️110分強◼️
    狙い通りなのだろうが、いくらなんでも淡々としすぎ。もっと盛り上げる工夫を。

    ネタバレBOX

    ツッコミ不在の認知症演劇。唯一まともだったオレオレ詐欺師の男が途中から被害者一家の長男として振る舞い始める理由がわからず、モヤモヤ。話を進めやすくするためのご都合主義と謗られても文句は言えない?
  • 満足度★★★★★

    もっと面白くなります。

    ネタバレBOX

    安曇野あたりの山間地域が舞台。そこに住む人たちがみんながみんなぼけ始めていると、会話や社会生活がその都度その都度何となく成立するという話。

    客席に着くと、普通の茶の間には扇風機があり、蚊取り線香のブタがあり、夏と思われるのに庭の左右にある木には緑色がなく、タコノキの地上根が絡んだような感じで異界感がたっぷり漂っていました。そして始まってしばらくしてからみんながぼけていることが分かると、何が真実なのかさっぱり分からなくなり、作者の発想力の面白さに気付かされると、新しい藪の中のようで大いに楽しめました。農家の夫が認知症なのかどうかは一回観ただけでは分かりませんでした。

    認知症は進行します。これからが大変です。

    素人劇団のようなところがなければもっと面白くなると思います。役者の選択が大事です。
  • 満足度★★★★

    地方暮らしの老夫婦のほのぼのとした一日を描く・・・と思いきや
    一本の電話から意外な展開に。
    前半はいわばシチュエーションコメディ、後半は笑えない笑い話から誰もが避けて通れない切実な問題へ
    ベテラン陣の重厚な演技と若手の肩の力を抜いた演技がジャストフィット

  • 満足度★★★★

    大変笑えた。山村の過疎の老夫婦宅に、東京にいて何年も帰らない息子の、部下を名乗る男がやってくる。オレオレ詐欺師らしい。老父は金に困っているなら仕事を紹介するといい、それがなんと「ロシアのスパイ」。金髪美人にロシア語を習える、という。怪しげなロシア語まで操り、爆笑した。
    いっぽう、近所の親子三人が用もないのに何度も来る。最初は詐欺師に、息子の部下なら息子の似顔絵をかけという。詐欺師を追い詰めるかと思うと、だんだんこの親子自体がおかしなことを言い始める。別々にやってきては、息子は両親がボケ始めえてるといい、両親は息子が若年性アルツハイマーだという。互いに、相手が逃げた、行方不明だと言っては助けを求めて、混乱させる。
    かと思うと、別の村人が「この家の息子は死んだ。あんた調査が足りない」といい出し、老妻は「いや、生きてる。今海外で商社マンだ」と。
    いつの間にか、詐欺師は家の息子に扱われ、甲斐甲斐しく朝食を作る…。

    同じ人でも、出てくるたびに言うことが変わる。コントの連続のようで、笑いにはことかかないが、なにが真実かというと、つかみどころがない。すべての解釈をするりとかわす、軟体動物のような舞台。老人役の三人が、自然体でユーモアがあって良かった。これは痴呆化(高齢化)進む日本の桃源郷かもしれない。ボケても人は幸せに生きていけると。

    途中の場面の区切りに、テレビの甲子園中継の音が効果的に使われていた。冒頭の老人の会話からして「加山雄三と歌丸は同じ歳だぜ」「嘘だろ」と、懐かしい昭和ネタでくすぐっていた。歌丸が司会の「笑点」といい、甲子園テレビ中継と言い、古き良き時代のノスタルジーをくすぐる。高齢者を描くツボにはまっていた。

    ネタバレBOX

    個々の話は繋がらないので、どうやって終わるのかと思った。最後はリアルで幻想的で切ない終わりだった。
    老妻が老夫に「どちら様ですか?と、急に認知症がひどくなる。そして、二人が知り合った高校時代、高校球児だった夫が、県予選の決勝で負けて甲子園に彼女を連れて行けなかった悔いを告白する。妻は(ボケているので)、決勝で勝った思い出を語りだし、夫も同調。ふたり、かつての破れた夢の記憶を塗り替え、甲子園に行った恍惚に浸るなか、暗転。

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  1. 凄く良いと思った作品たち 宮﨑企画 つかの間の道 sleepwalk ワンルーム/クロースチーム/アフタースクール ゆうめい 弟兄 屋根裏ハイツ ここは出口ではない 東京夜行 BLACK OUT 遠野綾野 送り火 コトリ会議 しば… https://t.co/lnBUpUk3U0

    4年弱前

  2. 【県内イベント情報】 青年団プロデュース公演『馬留徳三郎の一日』:サントミューゼ(上田市) 松本市出身・在住の劇作家・髙山さなえ氏による第7回「近松賞」受賞作品が上田にて初公演! 詳細はイベント情報ページをご覧ください。 https://t.co/VqlPy0bQmF

    約4年前

  3. 【馬留徳三郎の一日@上田】 本日26日11時より、甲州屋(上田市中央2-2-14)で「『馬留徳三郎の一日』作者・高山さなえさんと語らう会」が開催されます。 https://t.co/F6KXxntUU1 本日14:00の回が千穐… https://t.co/3hi5yOcHY9

    約4年前

  4. 『馬留徳三郎の一日』観てきました。 観れてよかった。 取り戻したい日常ってなんなのだろう。。。

    約4年前

  5. 【馬留徳三郎の一日@上田】 明日12月26日(土)14時の回の当日券は、開演60分前より受付にて販売いたします。完売間近のようです、どうぞおはやめにご来場くださいませ。開場は開演の30分前、全席自由席(左右一席あけ)でのご案内とな… https://t.co/lcT8XZ0ph3

    約4年前

  6. 【県内イベント情報】 青年団プロデュース公演『馬留徳三郎の一日』:サントミューゼ(上田市) 第7回「近松賞」受賞作品が上田にて初公演! 松本市出身・在住の劇作家・髙山さなえ氏による戯曲を、 https://t.co/VqlPy0trLf #cn_event

    約4年前

  7. 【馬留徳三郎の一日@上田】 本日12月25日(金)19時の回の当日券は開演の60分前より会場受付にて販売いたします。ご都合の良い方はぜひおいでください。サントミューゼ(上田市交流文化芸術センター)小ホールにてご来場をお待ちしており… https://t.co/sITDqWjUsE

    約4年前

  8. 明日から2日間、12/25(金)19:00~・12/26(土)14:00~青年団プロデュース『馬留徳三郎の一日』開演! 何気ない日常が、人間の心をあぶり出す本戯曲。 当日券は各公演1時間前~小ホール前で発売。 ぜひご観劇ください!… https://t.co/a5Bdfztqt7

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  9. 【文学座NEWS】 田村勝彦が舞台に出演します。 12月25日(金)・26日(土) 青年団プロデュース『馬留徳三郎の一日』 https://t.co/QIRvzguKrG 会場:サントミューゼ 小ホール

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  10. で「近松賞」の受賞作品「馬留徳三郎の一日」が長野県上田市で上演されます♪ https://t.co/m5t8iEWCwM #尼崎

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  11. 【馬留徳三郎の一日@上田】 12月26日(土)11:00〜12:00には、上田市内(甲州屋 上田市中央2-2-14)で「『馬留徳三郎の一日』作者・高山さなえさんと語らう会」が開催されます。入場無料。ご観劇前/後、どちらでもお楽しみ… https://t.co/7LR5dQ2dkF

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  12. 【馬留徳三郎の一日@上田】 東京公演・尼崎公演でのご感想はこちらにまとめております。遠方でご観劇の叶わない方も、本作への様々なご感想をお楽しみくださいますと幸いです。上演台本は、青年団WEBでもお取り扱いがございます。https://t.co/lUeXy0DABA

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  13. 【馬留徳三郎の一日@上田】 本日劇場入りいたしました。本作の舞台モチーフとなった長野県の舞台に、馬留家が建ちます。 上田サントミューゼにて、 12月25日(金)19時開演/12月26日(土)14時開演 の2ステージのみの上演です。… https://t.co/wqd4BmfO7v

    約4年前

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