満足度★★★★★
今回は一ステージのみ、駒場高「てくてく」オーラスの回を観劇。終演後、生徒たちのやり切った涙を見るだけでもう胸が。。通常高校演劇は大会で落ちればそこ止まり、全国まで行けば都合3回程度上演する事になるのだろうか。しかし毎回一回勝負で臨む訳で、今回のように所謂公演として3日間3ステージをやり切るという事は学齢期である彼ら彼女らにとって特別な、大きい事なのだろう。
高校演劇に触れて感じる思「強み」は何と言ってもナチュラル演技。「今」が匂い立つ。社会を操縦しているのは(老齢にして)パッパラパーの権力者たちだが、最も「今」を感知しているのは若者であり良くも悪くも「今」を鋭く「今」たらしめている。オリジナル脚本を書いた人は(多分)大人であろうが、彼らの生活圏と接していなければ書けまい。
彼らを「包囲」している社会という建造物が、壁が、彼らを圧迫し、自分や他者をめぐって苦悶する姿は、客席をほぼ埋めていた中高年男性(に限らずだが)の姿と何ら変わらないと思う。
舞台は美術室。(憂さを逃れて)訪れる生徒らがいつしか増え、常連になった7~8人が不可避に接触していく中で個の抱えるものが顕れ変化も遂げる話であるが、それぞれ「居そうな」人物で秀逸である中、最後に爆弾級=ミュージカル女優を目指すかなりうざい(痛い)生徒を投入。一方「ここで部活やろうか」という話題が進む中でも個性がぶつかる。そこへ「自殺クラブ」なる案が浮上。そこから修羅場、そして終盤アップビートのMをバックに彼らが「演劇」という手段で己らの暗面を表現し始めた場面であるかのような、台詞連射の抽象的・詩的なシーンとなる。
美術室へ逃れて来る彼らは同質性を持たず、傷の舐め合い感が皆無。価値観を異にし反目さえする様相は教室の縮図にも見える。特殊な生徒たちのエピソードに括らせないが、一人ひとりの個性を明確に描き分ける事で群像を立ち上がらせていた。
無論「助け合い」「共感」「連帯」などとはこのドラマは無縁、というより意図的にそこに落ち込む事を避けているかのよう。むしろ相手を突き放す(普段は本音を出せず仲良しを演じるという気遣いに疲れ果てている、その反動のように)。本音が零れ出る場所となった美術室とはユートピアであり、ここで起こった事こそ生徒らの人生にとって真に貴重な学びだ、と芝居が言っている訳ではないが、根源的な問題と向き合う場面と時間をこの演劇は高校生たちに、教師たちに提供したかったに違いないと思えて来る。いずれにしても生徒(役者)自身と役との距離(の近さ)は、この舞台にとっての強みである事は言うまでもない。
満足度★★★
徳島の高校のは、劇作自体がプロのため出来栄え自体はいいが、学生の表現力は、それなり、かな。
駒場高校も同じく。
日野高校は、、狙いすぎて外した感じ。
満足度★★★★
■各校60-70分■
教師ウケだけを狙ったような、「優等生的」作品が一つもないのが好印象。難度の高いかの『あゆみ』を三人だけで豊かに演じた一校め、徳島市立がマイベスト。
『てくてくかけてく』都立駒場高校
女子8人が繰り広げる学園もの。
最初女子高設定かと思ったけれども、どうやら共学らしい。
8人もの同年代が揃うと役の区別が・・・の心配も無くキャラがしっかり成立。
この子には好意がある・この子は興味ない の相関図で笑わせてくれます。
魅せ方上手、さすが東京!と思ってしまうのは色眼鏡でしょうか。
普段の賑やかしい学校生活をそのまま反映させた様な現役JKの強味と、ストーリー・人物相関図で魅せるエンターテイメント性の高さで両方いいとこ取り。
終盤は勢いを優先させていた感こそありましたが、劇団さながらの心揺さぶる力量を見せてくれました。
『#神』都立日野台高校
どうやら高校演劇は女子が優勢らしいというイメージのところ本作では男子も大いに健闘。
ベケットの「ゴドーを待ちながら」がモチーフだそうだけれど、うん、確かにそんな感じ。
舞台は校内の一角でしょうか。
辺り一面の散らかり具合や散らかってるモノからして何気に不条理(笑)
苦手な不条理劇もあったりしますが、本作は奇妙な風味を楽しみつつ、ごく日常の出来事が舞い込んでいる仕様になっているので、とても受け入れやすい。
「男子学生の日常」の物憂さと、お馬鹿な感じがイイ感じにブレンド。
『あゆみ(3人Ver.)』徳島市立高校
有名な戯曲の3人バージョン。
ごくごく平凡にて善良な女性「あゆみ」の生涯。
グルグル廻る回転フィルムのような魅せ方で、何気ない日常風景をショーアップ、テンポ良く楽しめました。
本作ってある意味、演劇の教科書的な性格を持った演目なのではないかと。
健全で着実な演劇活動をされているのだなぁと、しっかり地に足がついている感じ。
3名の演者さんは愛嬌も良く余裕すら感じました。
この公演に関するtwitter
初日1週間前から「団体名」と「公演タイトル」を含むツイートを自動表示します。
(ツイート取得対象にするテキストは公演情報編集ページで設定できます。)
高校演劇は大会や文化祭合わせて約50本ぐらい。 関東大会出場の都立大泉桜『ブラウン』 都立駒場『てくてくかけてく』 都立上野『珠芽』 目黒日本大学『アルプススタンドのはしの方』(東播磨高校) あたりが面白か… https://t.co/7F8NRSJzOC #2019年観劇まとめ
5年弱前
高校演劇サミット2019に行ってきました
5年弱前
高校演劇サミット(12.27) 都立駒場「てくてくかけてく」 念願のとりこまだったやっと観れた 初見でサミットはやばいね 前段階何も知らないからいきなりドーンって観るのしんどかった ゲネで泣いたし初日でも泣いた 自分の身近にいる友… https://t.co/gSOrUvY5Wt
5年弱前
高校演劇サミット(12.27) 都立日野台「 」 タグ合ってるのかな??仕込みのとこからずっと見てたんですけど、今まで見た中でびっくりするくらいの転換だった… 0場とても好きだった 男子の下ネタ祭り凄かった、本当に高校生ってこ… https://t.co/2eXAHjJhuB #神
5年弱前
そういえば 昨日観た徳島市立『あゆみ(3人Ver.)』には、「やっぱり東京ですか」という台詞があって、まー何が地方のリアルかなんてわからないけどな。
5年弱前
高校演劇サミット(12.27) 徳島市立「あゆみ(3人ver.)」 0場の使い方いいなー…東京のオススメの場所わかんな過ぎて何も言えなかったねせつない ラインをテープで引くのめっちゃ上手いな… 照明全部使おーとか役者とスタッフの… https://t.co/3pc6HkwyWG
5年弱前
昨日の徳島市立『あゆみ(3人Ver.)』、前説でこころが「上演時間は約10分」と言ったのはめちゃくちゃ笑ったなー。本当に10分だったら本編のほうが前説より短い。(はやし)
5年弱前
高校演劇サミット2019、無事に終演しました。 今年も沢山の高校生にお世話になりました。新米パパは見え方が去年とは違くて涙を堪えるのに必死でした。 サミットは事前準備も劇場入ってからもずっと大変なので、毎年来年は絶対やらないぞって… https://t.co/4TuuJzz02X
5年弱前
徳島市立『あゆみ(3人Ver.)』のゲネのとき、高校演劇サミットのスタッフの新米パパさんや新婚さんがみんな泣いてました。みんな隠してたけど。(はやし)
5年弱前
徳島市立高校演劇部の高校演劇サミット2019参加に際し、応援、ご来場くださった皆様へ。3公演無事終了いたしました。無茶なスケジュールでしたが、憧れのアゴラ劇場で幸せな4日間を過ごせました。東京の高校演劇も体感できました。またいつか… https://t.co/ZidehWJqNz
5年弱前
無事に千秋楽の幕を下ろすことができました!ありがとうございました!都立駒場『てくてくかけてく』のラストのあの鳴りやまない拍手と盛大な手拍子に私は胸が熱くなりました。あの登場人物たちのように、高校演劇サミットもてくてくかけていきます… https://t.co/9aYcA3QEQ7
5年弱前
徳島市立「あゆみ」の前説から。東京のラーメンといえば、東京とんこつ「ホープ軒」とか、八王子や三鷹の醤油ラーメン。東京土産は雷おこしやきんつば。煎餅。
5年弱前
高校演劇サミット2019 都立駒場高校『てくてくかけてく』 前半の場にいる人たちの組み合わせによって変わるやり取りから良く後半の畳み掛けに持っていかれ少し涙したりする。 ここも開演少し前から舞台上は動き、シームレス気味にはじまって… https://t.co/bImmUHiPL5
5年弱前
高校演劇サミット、3番目都立駒場『てくてくかけてく』。これは東京の中央大会で見たやつだった。二回見れてよかったなあ。
5年弱前
高校演劇サミット 都立駒場 『てくてくかけてく』 地区の時に良いと思ったけど、今日は全く違った。台詞とかの違いは判らなかったけど、田中さんと作者と平田先生に伺ったら、地区から都大会の時に書き換えて、今回もそれなりに変えたとのことだ… https://t.co/WIhjj0MDnm
5年弱前
高校演劇サミット2019終幕。トリコマはホスト校としての務めを果たしました。「てくてくかけてく」の大詰めのテンポ感は、先輩のこもだまりさんの昭和精吾事務所にそっくり同じだ。受け継がれている?トリコマは実はハードロックが合っているの… https://t.co/S7QVWYouqc
5年弱前
都立駒場『てくてくかけてく』とりあえず、もう、何がどうなってるんだってくらいすごい。すごすぎる。何なんだこれは……。
5年弱前
今日はこまばアゴラ劇場にて高校演劇サミット2019 徳島市立高校『あゆみ』を観劇しました。そのあと滅多に来ない思い出の渋谷に来ました。人が多すぎる。鍋を食べながら、2020年はどんな年にしようか相談する幸せな時間をすごしています… https://t.co/YVhEbDnGBH
5年弱前
高校演劇サミット2019 都立日野台高校『 二人のやり取り、何も制約が無かったら人は 毎日こんな事を話しているんだろうな感が面白い。ずっと待ち続けて抜け出せないまま延々と話しているのでは、、みたいに思える。特別上演『金木を待ちながら』はちょっと観たかった。 #神
5年弱前
高校演劇サミット2019 徳島市立高校『あゆみ(3人 ver.)』 還暦を過ぎし者には、それぞれのシーンに、これまでの自分、母、カミさん、家族のことが幾重にも重なる、歩み、胸に刺さって来ます。そして、最期の一歩! https://t.co/KvA2lxlqD9
5年弱前
さてさて、『高校演劇サミット』を見にきました。高校演劇の、面白い公演を3つ、アゴラ劇場で見られるという企画。今日はその3つ見られるとのことで、さっそく1つ見た。徳島市立『あゆみ(3人ver)』
5年弱前
高校演劇サミット2019 徳島市立高校『あゆみ(3人Ver.)』 人が生きてるのってとても面白いなと思えた。自分は既に結構歩いてきてしまった様な、道半ばの様な感じだけれどこんな風に外から観られたら面白いと思える風に生きていきたいな… https://t.co/hfNv8QUDLp
5年弱前
今年は都合により都立駒場『てくてくかけてく』のみ観劇。自分の恩師がしぶとく顧問であり続けている演劇部で、懐かしさというか、変わらない何かを目の当たりにしたというのが率直な感想。相変わらず人しか見ていない感じ、指示されていないのにみんなああなる走り方、説明する気のない断片的な台詞。
5年弱前
高校演劇サミット2019 徳島市立高校『あゆみ(3人Ver.)』 開演10分前、徳島市立メンバーが舞台上に現れアップの様な、思い思いに話している様な。 これはもうはじまっていると言っても過言は。 行ってきます。!
5年弱前
高校演劇サミット 都立駒場 てくてくかけてく 4回目の鑑賞〜〜 どうでもいいけど誰もこれをてくかけって略さないね 当たり前なんだけどいままででいちばんよかった 田中さんのスーパー情報の取捨選択により伏線が活きてた 前半より後半の質がやっぱり良すぎないか?というのは思う
5年弱前
高校演劇サミット2019の2日目、おかげさまで本日も大盛況でした。多くのお運びありがとうございます。いよいよ明日が千秋楽です。高校演劇で「今日で最後」「これが最後」だとわかっている上演ほど切ないものはないと私は思います。明日が最後… https://t.co/7cy6b7G09V
5年弱前
高校演劇サミット2019 都立駒場高校 「てくてくかけてく」 生徒達は人間関係に思い悩み・・そんな鬱屈をラスト5分が全て吹き飛ばします!顔に思いっきりの力を込めて本音を叫んでぶつけ合い、仲間を引き上げる。笑顔で踊り全開で駆け回… https://t.co/Onx0TkSXDG
5年弱前
都立駒場「てくてくかけてく」。初審査で、世田谷総合とどちらを都大会推薦にするか揉めた中(当時、筑波大学附属駒場が一位抜けした)ぎりぎりで推した高校。その時から世代が入れ替わっているにも関わらず、感動させ方の手法に強烈な型があって、後半は来るぞ来るぞと待機しつつしたたかにやられた。
5年弱前
都立日野台「♯神」。男女平等に攻めた下ネタがぶち込まれることに驚いた(男子校の作品で下ネタが話されても特に驚きはないが、仮に地区大会の審査であのスカートやパンティーのくだりが出てきたら、驚いてしまうであろう自分の価値観への疑いにも思いをはせた)。参照している原作から飛躍していた。
5年弱前
アゴラで、高校演劇サミット2019。1日いた。徳島市立『あゆみ(3人Ver.)』。高校演劇の大会ではあまり発生しない「開場中の時間をどうするか」という問題がサミットにはある。徳島市立は前口上を開演前から開演ぎりぎりまで継続してい… https://t.co/QWEmTZ6o9b
5年弱前
高校演劇サミット2019は日野台高校『 』(“はっしゅたぐかみ“と読む)が一番好きだった。演劇通を唸らせるハイコンテクストと同世代を引き込む間口の広さをここまで両立させた作品は観た中では『幕が上がらない』以来です(高校演劇はサミット以外ではほとんど観てないけど) #神
5年弱前
高校演劇サミット2019、先ほど初日の舞台が無事に終わりました。大勢のお客様に足をお運びいただき、一同おおいに励まされました。ありがとうございました。明日も明後日も高校演劇サミットは続きます。どうぞよろしくお願いいたします!(はやし)
5年弱前
高校演劇サミット2019 徳島市立 明日の観劇が絶対オススメだろうなぁ……。
5年弱前
高校演劇サミット2019 都立駒場高校「てくてくかけてく」観劇。 地区大会で一度見て、二度目の観劇になります。 地区大会とは演出を変えているところがあり、以前あった会話のテンポの悪さが消えていた。テンポがとても良くなっている。すんなり入ってきた。
5年弱前
高校演劇サミット2019 都立駒場高校『てくてくかけてく』 観終わってボー然。。。 まず表情、間など演技の解像度が全く違う。高校生の何気ない日常が丹念に綴られ、そして本音や不安をぶつけ合う演劇セラピーのようなシーンから、熱狂のカー… https://t.co/NxBJyeRdor
5年弱前
高校演劇サミット2019に 第三回公演『ありったけサンセット』のチラシを折り込ませていただきました! 高校生たちの素晴らしい作品が見られるはずです! ぜひご観劇の上、チラシにも目を通してくださると嬉しいです🙌 https://t.co/IuSMIawFcE
5年弱前
きょうはオフだったのでこまばアゴラにて行われてる高校演劇サミット2019へ。1本目は徳島市立の『あゆみ』。開演前の体操から始まり、観客とのやりとり(と、同時に舞台上で進む舞台設営)からの本番。全てに隙なし。そして、表情や細かな仕草… https://t.co/UTG99DG9pA
5年弱前
高校演劇サミット2019 徳島市立高校『あゆみ(3人Ver.)』 いきなりガツン!と殴られたような衝撃作。 3人の役者がアゴラの舞台上手と下手に引かれた短距離走のスタートとゴールのような2本の線の間をひたすら歩いて行く。初めから終… https://t.co/a7Hlpol3uW
5年弱前