満足度★★★★
空気の揺れ
先日、私がプロデュースしている劇団、WHATCOLORの俳優、古泊明敏が参加していることもあり、拝見させて頂いた。
40年以上の伝統をもつレトロな空間で、生で演奏されるピアノとアルトサックス(ときにクラリネット)と共に芝居が楽しめるという今回の企画は、本当に素敵な企画だと思った。
訪れたミニヨン。開演時間を勘違いし(笑)、なんと一番のり。
カウンターで珈琲とクッキーを受け取り、席につく。その珈琲がもの凄く美味しくて、とても幸せな気分で、開演を待つことが出来た。
会場の明かりが少しだけ暗くなるのを合図に、静かにピアノの音が滑り込んでくる。店の空気がほどよくピアノの音で満たされた頃、驚くほど柔らかな音で、アルトサックスがメロディーを奏で始めた。
Take me to a record shop(私をレコード屋さんにつれてって)。この企画のテーマ音楽とも言えるこの曲の演奏を聞きながら、私のワクワク感は最高潮に達した(笑)。
そして、ストーリーテーラーの結木えつこさんが現れ、いよいよ物語がスタート。
私の劇団の俳優の古泊明敏も相手役の菊池洋さんも、良い演技をしていて、物語にぐいぐいと引き込まれた。
また、結木えつこさんの歌もとても素敵だった。
この企画を、あの空間で体験することで、「音」は空気を伝わって感じるんだと言うことを、改めて感じた。
人の声も、楽器が奏でる音楽も、みんな空気を伝わって、体で感じる事が出来る。そんな当たり前のことがとてもうれしくて、幸せな時間を過ごすことが出来た。
本当に楽しい時間だった。