わたくしごと2本立て[はくちょうたちの、/ closets]

waqu:iraz（神奈川県）

公演に携わっているメンバー：8人

団体紹介

2014年、俳優・ダンサー・振付の小林真梨恵のソロ企画として始動。作風は演劇をベースに、小林の専門分野であるダンスや身体表現、音楽も多く取り込まれることが特徴。全公演において、主宰の小林が中心となって企画・創作し、他スタッフ・キャストは公演ごとにその趣旨に沿った人材を集め、様々な出自のメンバーの共演・共作も魅力の一つ。過去・記憶をテーマに趣きの異なる三篇を上演した「短篇集：ノスタルジア」、ギリシャ神話の女神たちと泉のイメージを現代に置き換え、9人の女たちのエピソードを、それぞれ異なる表現方法で演劇の多様性を提供した「プラスチックプール」、生命誕生からビックバンまでを演劇的手法や身体表現などで身近に感じられるよう創作した「わたしたちのからだは星でできている」など作品モチーフも様々である。また、キャンドル作家との共同企画で、キャンドルの明かりのみの演出でカフェ公演を行ったり、0歳児から入場可能な「親子観劇デー」の実施など、あらたな演劇との出会い方、関わり方ができる場づくりも積極的に行っている。第8回せんがわ劇場演劇コンクールにて、本来個人へ贈られる「俳優賞」を出演者全員で受賞。

応募公演への意気込み

オール女性キャストでの2本立て上演です。（1回の観劇で2作品ともご覧になれます。）
第8回せんがわ劇場演劇コンクールで上演した「closets」を再構築します。
waqu:irazの創作では、キャストによるグループ創作的な傾向が年々強くなっており、今作の初演では、脚本家を置かず俳優と演出・振付で即興やグループワークなどを主としたディバイジングの手法を用い創作。アンサンブルワークなどが評価され、本来個人賞である「俳優賞」を出演者全員で受賞しました。

今回は、リクリエーションを通し、
・作品と共に、創作方法もブラッシュアップする。
・上演を重ねることでレパートリーになり得るような作品の強度や団体としての特色を高める。
以上の2点を重視し、作品とともに団体としての発展にも繋げていきたいです。

「closets」では、童話のヒロインがモチーフに、アラサー現代女性の様々を初演をベースに大幅にリクリエーション、「はくちょうたちの、」では初演時の1シーンを独立させ、グランドバレエの名作「白鳥の湖」を現代の女子高生に置き換えた新たな解釈で大胆にアレンジをしていきます。
2作品を通し、様々な女性たちの「わたくしごと」を強く色濃く魅せられたらと思います。

将来のビジョン

waqu:irazは主宰小林のひとりユニットですが、これまでの活動を通してたくさんの出会いがありました。
世の中には本当に素敵な俳優、ダンサー、パフォーマーやクリエイターが沢山いて、そんなクリエイター達が出会って繋がる場づくり、そして作品を創って、観る人により魅力を伝えられる場づくりがしたいな、と思って始めました。
演劇っていいなあ、何かを創るって面白いなあ、作品を通して、出る人も観る人もつながっていけるような劇空間と時間を創っていきたいと強く思っています。
そして、始動から4年目に差し掛かった今、作品の幅や強度を上げたい、団体としての公演や企画の規模ももっと拡げたい、と強く思っています。
より沢山のクリエイターや表現者、観客、全てを巻き込んでいく、強いプロダクションを創るためにも、まず団体自体が今の活動のフィールドから一歩、二歩でも外へ出て行こうと思います。
もっとより多くの人に知って、興味をもっていただき実際に出会ってほしい。ひとりユニットだからこそ、強く思います。今回の舞台芸術まつりに参加することでも、これから先の、多くの出会いの切っ掛けにしていけたら、と思っています。