※CoRich運営事務局はテーマの真偽について調査を行っておりません。募集情報に応募する前に、投稿者のプロフィールや公式ウェブサイト等をよくご確認ください。
カテゴリ:フリートーク 返信(14) 閲覧(640) 2017/01/20 18:09
「アフレコの落とし穴 外画吹き替えの場合」
ヴォイス&アクターズ道場では、毎週どのレッスンでも必ず
専用音声ブースを使った声優演技の実習をやります。
声優を目指す方に
プロの現場と同じ手順で台詞量のある役をアフレコする
大変さと楽しさ両方を味わってほしいのと、
舞台や映像の顔出し演技を志望するメンバーにとっても
声の表現に自分の物差しを持つとはどういうことなのか、
逐一レクチャーしながらもう1回もう1回と
何度もマイク・ワークをすることは大きなプラスになるからです。
顔出し演技と声優の一番の違いは本番でも台本を持つ(てもよい)ことで、
記憶力が演技に及ぼす影響的にはそれは心強い味方ですが、
逆に台本を見ながら演るからこそ陥りやすい罠もあります。
・外国の実写作品の吹き替え
・外国のアニメのアフレコ
・日本のアニメのアフレコ
・オーディオ・ドラマ収録
・ナレーション収録
が毎週行う音声ブース・レッスンの5大柱です。
外画(実写作品)とアニメのアフレコの演技のサジ加減の違いなどは
それこそ経験してみないと実感出来ないもので、
アニメと実写ではこんなにやることが違うのかと驚かれることが多いです。
台本を渡して初見で台本を読んだ印象と
画面を観ての印象の違いを自覚することから始めます。
画面に合わせながらのリハーサル。まずは自己流でやってみる。
アフレコが上手くいかないケースにはいくつかの共通点があって、
それを紹介しながら、自分に当てはまるポイントがないか考えながら
何度もリハーサル、小返しを繰り返し、マイク前で収録をしていきます。
立ち位置の譲り合い、マイクを味方につける距離感の切り替えなどのマイク・ワークも
何度もテイクを重ねる実践の中で体得していきます。
外画は韓流ドラマなども手がけますが、英語圏の作品を取り上げることが多いです。
TVドラマなどで快活でナチュラルな魅力を振り撒くアイドルが
外国アニメの日本語吹き替えに挑戦したら
「何この棒読み演技・・・どうした〇〇!」なんてネットに書かれてしまうことがありますよね。
顔出し演技時の台詞だけ聞いていると活き活き話せているのに、
吹き替えになると棒読みに聞こえてしまうケース。
これにも理由があり、解説出来ます。
僕自身が通ってきた道だからです。
英語の原音を聞きながらだからこその演りやすさは外画アフレコ仕事の大きな魅力ですが
同時に落とし穴もあります。
英語と日本語の気持ちの込め方の違い。
よく外国人が日本語は最後まで聞かないと意味が掴めないと言うのを聞きますが、
これは日本語の文章の構造の話しだけでなく、
私たち日本人が声を出す時に無意識に選択する気持ちの込め方のことも指しています。
音感の違い。
原音を聴きながらの吹き替え作業だから無意識に耳が原音に引っ張られてしまい、
抑揚に自身で制限をかけてしまうケースが非常に多いです。
そこに「台本を持って演っても良い」という本来武器になるはずの条件が
逆に「読んでる感」を助長する台詞術の特徴を強調させてしまい、
顔出しの演技で輝いている方が吹き替えを担当するとあれ???と云われてしまう現象が起こりやすくなります。
特別なことではありません。
・音感を鍛えることと、
・原音に引っ張られた時に起こる話し方の変化の特徴
・読んでる時と話してる時の自分の何が違うのか
この3つの傾向と対策を(各人で詳細は違うので)
一人ひとり具体的にポイントを指摘し、何度もマイク・ワークを繰り返していくと
必ず人は進歩していきます。演技が変わっていくのを見るのは大きな喜びです。
アフレコ・レッスンも、収録を1回しかやらせてもらえなかったり、
台詞の数が10以下の役しか演らせてもらえなかったりすると
どうしても取り繕って自分の良いところだけを見せよう聴かせようとしがちになります。
ボリュームのある役を何テイクも重ねてアフレコ実習するレッスンの利点は
自分の演技のサジ加減を試し、失敗もいっぱい出来ることで、
失敗の遠因まで毎回各自に具体的に説明していくことが前進のサポートになると感じています。
ヴォイス&アクターズ道場
http://yuichisato.com/
現レッスン生の感想を
ヴォイス&アクターズ道場HPからご紹介します。
「オーディションの大小」(斎藤謙一)
宙組の斎藤謙一です。
先日映像作品のオーディションに行って来ました。
久しぶりのオーディションだったので、とても楽しくやらせて頂きました。
そこで見つけた課題をいくつか。
一つ目は、自分は普段から【大小の大】【強弱の強】側で演じていることが多いのですが、
これがカメラ前での撮影(もしくはオーディション)だと致命的な問題になっているということです。
よく“大は小を兼ねる”と言いますが、そんな事はあり得ない。
小で表現するには、やはり小を訓練しないと身に付かないのだなと。
二つ目は、設定と文意を読み解いて、クライアント側が何を求めているか探る事。当たり前の作業ですが、今回のケースを紹介しておきます。
【設定】男性間のセクハラ・モラハラ
【台詞の要約】同僚が女性慣れしてない事をバカにしている。
皆さんはどうやって台詞を言いますか? 自分は、最初に述べたように久しぶりのオーディションで舞い上がり、そのままの文意で言いました。
ところが、クライアント側の要求は
《さりげなく言った言葉が、同僚にとってセクハラ・モラハラになっていた》
つまり、文意とは逆の言い方を求められていたわけです。
これが致命的だったのか、自分はオーディションに落ちました。
キャスト数が多かっただけに受かっておきたかった案件ですが、
良い勉強になったと前向きに考えるようにしています。
次に道場日記を書くときには、もっと良い報告が出来るようにしたいです。
【祐一からひとこと】
毎週複数の芸能案件が来ている状況を嬉しく感じています。
みんなもっと積極的に挑戦すれば良いのにと思うこともありますが、
大事なのは受けたいと思ったオーディションに自由に挑戦出来、
安心出来るマネージメント環境の維持。
それぞれの都合や希望を尊重して、あくまで自由意志で
受けたい方はドンドン現場に出していくのが道場の方針です。
オーディションにも自己PRにも「慣れ」は必要で、
どうして慣れていけるかというと沢山失敗すればこそです。
今回のようにオーディションでの演技を具体的に振り返れる、それ自体が成長の証拠で読んで嬉しかったです。
特にオーディションでは気合が入り過ぎたり力み過ぎたりで
「大小」で演りがちな人が多いです。僕自身そうです。
大小の目盛りを自覚し、レッスンで伝えている「人はどんな時、人の声に心動かされるか・・・」
オーディション前は特に思い出すようにしてください。
オーディション対策レッスン、自己PRのブラッシュアップ講座なども
道場では盛んに行っています。
いつか受けたいオーディションが来たらその時自己PRを考えますと言って
その時自分で納得いく自己PRが出来た人に僕は自分がこの業界に身を置いて30年、
一人も会ったことがありません。
チャンスは必ず来るし、突然来るものです。
次のオーディションに向けての準備、
時間外補講レッスンもいくらでもやっていきましょうね!
「アフレコ演技レッスンの質と量とは」
演技表現そのものが自分の感性を仕事道具として
駆使する能力が求められるもので、顔出しの仕事でも
舞台と映像では出し方のテクニックが自ずと違います。
姿を見せない声の仕事は素材の個性だけでは乗りきれない
要素が強く、演じてるつもりなのに伝わらない可能性が高くなります。
声の仕事(マイク・ワーク)は特殊技能で、中でも
モニターを見ながら映像に合わせて台詞をはめ込んでいき
制約が多い中で自分の個性を打ち出し感情を噴出させていくアフレコ作業は
演技者の仕事の中でも特に「職人」感が強いです。
職人に要求されるのは技術。
やる気や感性がどんなにあっても「出し方」を知らなければ空回りしがちです。
しかし多くの養成所で行われている声優レッスンでは
一人あたり二言、三言の台詞しか言わせてもらえず、
それも一週にその少ない台詞を1回、多くて2回しか声に出せず、
講師のアドバイスもザックリ抽象的な全般的な印象を云われるだけのレッスンが多いです。
ヴォイス&アクターズ道場では毎回のレッスンで
質・量両方を重視した声優レッスンを開催しています。
質はレッスン環境とプログラム
顔出し演技用のシーンスタディ稽古場とは別に
専用音声ブースを備えた稽古場があり、
プロのアフレコ作業と同じ段取りで
初見→映像チェック→きっかけ取り→リハーサル→収録
を行い、各自の台詞術について具体的アドバイスとリハーサルをやりながら
収録も何テイクも繰り返し行います。
配役も異なる感情から感情への移行表現がたっぷり求められない役は役としてカウントしません。
外画・外国アニメ、日本のアニメ、オーディオ・ドラマ、ナレーション
それぞれ遣り甲斐ある役やテキストで毎週レッスンに取り組めます。
量はテキストの長さ、役の台詞の多さと繰り返すテイク数のこと。
実写・アニメ作品とも12分~30分の長さの場面を1~6名でアフレコするレッスンを毎レッスン行っています。
その間音声ブース内で緊張と戦いながら次々と台詞の応酬の流れの中を泳いでもらいます。
シングルキャストか多くてもダブルキャストでのアフレコ実習。
よく聞く何組も待たされてやっと自分の番が回ってきても二、三言の台詞を1回言って終わり。
待ち時間ばかり長いレッスンではなく、とにかく量の多い台詞を何度も演じる、
台詞の量と演技時間の量両方にこだわってレッスンしています。
ヴォイス&アクターズ道場
http://yuichisato.com/
「芸能活動について」
芸能の仕事に自分が出演する。
僕は、それが遥か遠いどこか他の世界の出来事のように長い間感じていました。
「自分なんかに出来るはずがない・・・」
誰に云われるよりも前にそう思い込もうとしている自分自身がいました。
今、思うと遠回りをしたと感じます。
芸能界は決して怖い世界ではありません。
中には怖い人もいるのは事実です。でも怖い人はどの世界にもいます。
実体のない噂やイメージを理由に、本当にやりたいことを後回しにしていた自分への後悔があります。
適切な指導と信頼出来るマネージメント環境(クリアなギャランティ支払いを含む)があれば
芸能活動は決して怪しいものでも恐ろしいことでもありません。
ヴォイス&アクターズ道場では、業務提携しているプロダクション、
制作会社、キャスティング会社から毎週様々な芸能の仕事の案件が入っています。
華々しい主役の募集、大きな作品のレギュラー、華やかな仕事の案件もたまにありますが、
地味だけれど演技職人として表現力が求められる脇役の仕事が多いです。
担当マネージャーの采配や推薦、キャスティング担当者による道場レッスンの見学、
個人的な面接で決まるケースもありますが、ほとんどの場合
書類選考か、実際に会場に出向いてのオーディションを経て出演が決まります。
芸能案件の情報提示は極力オープンに。
新人でも選考エントリー希望者はドンドン出していく方針です。
選ばれれば責任持って本番を遂行しなければならないのですから
やる気責任感の確認はしっかり行いますが、
経験不足、実力不足を理由にエントリー希望を断ることはありません。
誰でも最初は初心者。
ぶっちゃけた話し、選ばれなければ出演には至らないのですから
選考の場には躊躇なく出ていくべきだと考えています。
オーディション対策、自己PR講座、ボイスサンプル制作などのサポートを受けながら
オーディション慣れ現場慣れしていってほしい。
オーディション無しの案件を各人の希望と個性に合わせて、
本人に勧めることもありますが、その場合も決して強制はしません。
受ける受けないを自分で選ぶことが大切だと思います。
メールでのご相談などにその都度対応している、芸能案件についてのご質問の
当道場の答えをここに置き、演技活動、芸能案件への挑戦に恐れを感じ、
なかなか踏み出せないでいる方の具体的知識になってほしいです。
ヴォイス&アクターズ道場HP
http://yuichisato.com/
に「芸能案件について」案内をアップしていきます。
「プロフィールと宣材写真の是非(前編)」
書類選考のみやオーディションが催される場合はもちろんですが、
制作スタッフとマネージメント担当者間で直に話し合い仕事が決まる場合でも、
プロフィール(人物紹介)と宣材写真(宣伝材料写真)は必要になります。
声優の案件でも写真は必要ですかと訊かれたことがありますが、もちろん必要です。
「選ぶ方も怖い。」
これを念頭に用意することを考えてください。
以前業界では「三本失敗作を撮ると監督は監督でいられなくなる。」と
云われた時代がありました。
それは昔。現在はそれ以上です。
どんな仕事でもわざとミスして喜ぶ人はいないでしょうが、この業界
キャスティング、する方も毎回真剣勝負です。
選んだ人が良くなければ責任が派生します。
「分かってるな。」、「センスがあるな。」
と思われる自己PRや宣材写真の用意をする必要があります。
それってこういう自己PR、こういう写真、と1パターンを紹介すれば
それが誰にも当てはまる簡単なことではないですが、
具体的例を紹介することで消去法で自分のプランを練ることは出来ます。
ヴォイス&アクターズ道場では、通常レッスンだけでなく、
毎週、希望者に1対1の補講を行い、
オーディション対策、自己PR講座のレッスンをやっています。
定額月謝制なので追加料金は必要ありません。
自己PRの内容のブラッシュアップや作戦はケース・バイ・ケース。
時間外補講も本人と相談して出来る専用稽古場があることが嬉しいです。
例としてとっても分かりやすい経験談を一つ。
僕が実際に関わった江戸時代劇の娘役のオーディション。
女性で髪の毛で眉までの額全体を隠し、両エラも隠し、
髪型で顔の輪郭そのものが分からなくしている方、多いです。
それは流行もあるだろうしその方の自由なのですが、
時代劇のオーディションでそれをやるのは損です。
幽霊役ならともかく、結い上げる髪型が一般的だった江戸時代の女性役を演じる時、
本番では髪をアップにする、顔の輪郭を出すことになるのは(特殊な役を除き)必須です。
その演技者を選ぶオーディションに、フルフェイスのヘルメットを被ったかのような
横を向くと覆われた髪の毛で表情も全く見えない、かろうじて目鼻口は確認出来るような髪型で
面接に来るのは「分かってないなぁ。」と思われてしまいます。
面接で、ちょっと髪上げておでこ見せてもらえますか?と云われても
なかなかやらず、やっても一瞬、眉毛が見えただけ・・・なんてオーディションを見たことがあります。
・・・・・勿体無い。
てか、ネットで「時代劇」で検索すれば江戸時代のドラマの女性役がだいたいどんな髪型を要求されるかなんて
電車一駅の間でも分かる時代なのに。仮に調べていたとしても、それでもフルフェイス的髪型で面接を受けに来るのは
・スタッフの立場になって創作の場に参加する
よりも
・私の欠点を隠して少しでも良く見られたい
意識が常にその方の中で勝っていることを、存在自体で宣伝している結果になります。
「分かってない。」、「センスがない。」そう思われることは致命的だと思います。
この人をこの役にキャスティングしたらどうだろう。
想像するのはスタッフの仕事で、その材料をこちらが提供するのがオーディション。
モデルの選考はまた別ですが、演技者の選考では
イメージを限定し、相手の想像力を拒否するようなやり方はマイナスです。
自分の個性、作品どんな役割を求められているのかが「分かっていない。」
自分らしさを正確に伝える、作品に何が求められているかを読み取る「センスがない。」
選ぶ方も怖がります(後編につづきます)。
ヴォイス&アクターズ道場
http://yuichisato.com/
レッスン開始から丁度一年経った方の日記をご紹介します。
「2年目を迎えて」(立川朝子)
昨年7月から夢組でレッスンをしている立川朝子です。
あっという間の1年だった様な違う様な感じです。
でも悪い意味では決してありません。
1年間をこんなに濃く感じたのは何十年ぶりだろうか?
道場に入る前は、会社に行って、帰って、ご飯を食べて寝る。
そんな毎日の繰り返しで、あっという間に1年が過ぎ、2年が過ぎ…
振り返ってみても何も記憶に残ってないという状態。
道場に入ってからの記憶ははっきりくっきり。
体験レッスンに行く前夜は緊張しすぎて眠れず、そのまま朝を迎え、
皆さんの芝居を見て物凄く気おくれし、夢組に入ってからも
皆さんの芝居のうまさに気おくれし、「もう私の芝居、絶対最悪」と思いながらやってました。
最初の頃は覚えた台詞がちゃんと言えてるのかも分からない位緊張しました。
恥ずかし…
人見知りが激しく、とってもとってもあがり症な私。
友人たちからは「朝子が芝居するなんて七不思議の一つだよね」とか
「事実は小説より奇なり」と言われる始末。
そんな私が芝居をやろうと思ったのは、
子供の頃から芝居を観るのが好きだったから。
子供の頃から芝居の世界には憧れていた。
でも私ごときがと思いながら諦めてました。
しかし人生は1度しかないと思い立ち挑戦!!!
そう思うまで何十年かかってるんだよ~ってツッコミたくもなりますが、
行動に移せたことで良しとして頑張っていきます。
3年目を迎えてを書くときは、これだけ成長しましたと書ける様になりたい。
いや、なります!!!
2年目もよろしくお願い致します。
【主宰からひとこと】
初日記をありがとう。
勇気を出して無料体験レッスンに参加してくれた日のことよく覚えています。
私自身演技をやりたい、俳優になりたいと誰にも言えず悶々とした時間が長かったから
はじめの一歩を踏み出すのにどれだけ勇気が要るか、私なりにですがよく分かります。
なので無料体験レッスンはなるべくハードルを低く、
こんな風に気軽に、でも本格的に演技を探求出来る場が池袋にあって、
希望すれば安全・堅実な条件で芸能案件にも挑戦出来ることを、ただ知ってほしい。
勧誘されるのでは?何か押し付けられるのでは?余計な心配をせずに
演技に夢中になっている人たちの輝きを、ただ感じる体験になればと思っています。
その上で、日常生活でも役立つ自分の中の表現力を自覚出来る「言葉のお土産」を持って帰ってもらいたい。
自分の声や話し方が周りにどんな影響を与えているのか知ることは、
自分がどんな自分になりたいのか、具体的に見えてくることに繋がるからです。
朝子さんが驚いたように目を見開いてレッスンの様子を熱心に見てくれて嬉しかったこと今も思い出します。
あの時お伝えしたことをブレずに、ひたすら深く掘り下げているのがその後のレッスンだと思います。
人が人の声を聞いて心が動くポイント
自分の表現に目盛りを持つにはどうすれば良いのか
伝えたいことに向かっていく綱渡りのようなレッスンなので、その時々のその方のバランスを見ながら
「右、右!」今度は「左、左!あ、やっぱり右っ!」とどうしても同じようなアドバイスを繰り返し言うことになります。
大人数の流れ作業的レッスンでなく、少人数の付っきりレッスンだからこその細かさが効果的なのですが、
同じことを云われて凹んでしまい、自分を責めてしまう方も中にはいます。
レッスンでは良くなったところも必ず伝えるよう心がけていますが、どうしても改善点にフォーカスがいきがち。
でも着実に表現が変化してくれていて遣り甲斐を感じています。
丁寧に一つずつクリアにしていきますから、凹まずに喰らい付いてきてくださいね!
ヴォイス&アクターズ道場
http://yuichisato.com/
「声優アフレコ演技単発ワークショップ」で出来ること
ヴォイス&アクターズ道場では
8月11日(金・祝)
「声優アフレコ演技単発ワークショップ」を開催します。
http://yuichisato.com/news_170719/
当俳優・声優養成所 ヴォイス&アクターズ道場は1998年設立で、
初心者の方から、既に事務所に所属して俳優・声優の芸能活動をしている方までが
演技力向上の為、毎週少人数制レッスンを受講しています。
シーンスタディ(顔出し演技)・レッスンと、アフレコやナレーション、オーディオドラマなど
マイクワーク中心の音声ブース実習レッスンを毎週併行させています。
8月11日(金・祝)声優アフレコ演技ワークショップ
13:30~16:30 アニメの部
18:00~21:00 外画の部
は、当道場で毎週行っているレッスンの内の
音声ブース実習に特化した単発ワークショップです。
当日は少人数で、ブース仕事で要求される技術の説明、
陥りやすい演技のポイントなどを解説しながら、一人あたりの演技時間を長く、
何テイクも録音し、その都度、マイクワークのチェック、
なぜこのテイクで演技が思うようにいかなかったのか
改善点を具体的に出していくレッスンを行います。
台詞量、感情表現の幅共に遣り甲斐ある役を繰り返し演じ
マイクワークのコツや台詞術に要求されるポイントを確認することで
アフレコの難しさとその向こうにある楽しさを実感していただきたく存じます。
当日は13:00より当道場稽古場、音声ブース稽古場とは別の
シーンスタディ稽古場を開放しますのでよろしければ早めにいらしてウォーミングアップをなさってください。
今回はワークショップ時間内では特にウォーミングアップ時間は取らず、
アフレコ・ワークの実践時間を長く、演技していただきます。
一般的なアフレコのワークショップよりもお一人あたりの役のボリュームを大きく、
何度も演じていただく企画です。
私自身、過去に様々なワークショップを受けてきて、
物理的台詞量の少なさ、役柄のバラつきにガッカリし、
また、その台詞も1,2回しか言わせてもらえないテイクの少なさに落胆してきました。
「これだけしか演らせてもらえないの?」という不満です。
それを解消出来るカリキュラムのワークショップになります。
ただ台詞量が多ければ良いと思っているわけではありません。
演技テイクごとにアドバイスを伝えていきます。
印象や感想を抽象的に言うのではありません。
あくまで具体的に、
ここでブレスを取らないからこの文節の後半感情の高まりが声に反映されないのでは、
直前のこの言葉との発声をこう変えると拒絶の意志が声に乗るのではと
その場で試せるアイディアを多く伝えていきます。
演技の正解は決して一つではありませんが、人間は比較対象があった方が
自分の欲するものを体感しやすくなります。
演技が変わる具体案を多く提示することで、自分らしい表現を見直してほしいし、
演技を変えたい、でもどうすれば良いか具体案が出てこない方には
沢山の引き出しをご自分のものにすべく持って帰ってもらいたいです。
滑舌にしても「滑舌悪いよ。」と感想を言うだけのレッスンはナンセンスです。
おそらくご本人もそう感じているからレッスンに来ているのですから。
私自身も滑舌には悩みましたが、私の場合、ラ行が呂律が回りにくく、オ段が噛みやすい。
なら台詞にラ行とオ段が出てきたらどうすべきか、具体的対策をいくつか把握してからは
以前よりずっと演技が楽しく、集中して出来るようになりました。
具体的指摘とその解消案を各自必ず持って帰ってもらう為の少人数、じっくりの時間。
それがこのワークショップの一番の特長になります。
ヴォイス&アクターズ道場
http://yuichisato.com/
「自己紹介の作戦 4」
オーディションが終わると選考が始まります。
審査員それぞれがエントリー者全員のプロフィールをアルバムのように持っていたり、
大きなテーブル上にプロフィールを並べてテーブルを審査員がぐるりと囲み、
この役にはこの人が・・・だったらその妹役にはこの人がよいのでは・・・と
シミュレーションしながらキャスティングを固めていきます。
それは立体パズルのようで、家族役なら見た目がそれらしく見える等
本人の努力とは違うところで優位や不利に働くこともありますが、
妹役としておかしくなく見える人が複数いる場合、
間違いなく演技が魅力的であることが有力条件になります。
だからこそのオーディション。
前回、自分で自分のキャッチフレーズを考える大切さを書きましたが、
その最大の理由は「覚えていてもらうため」です。
選考の場では、「エントリー番号62番の佐藤祐一はこの役にどうだろう。」
などという言い方で会話は進行しません。
番号?名前?何十人、多ければ百人以上参加したオーディションで、
審査員は(悪いけど)一人ひとりの名前を覚えてはいられません。
番号や名前を言われてもその方の顔を思い出せないことがほとんどです。
じゃあ何を目印に選考を進めるのか。
キャッチフレーズが登場することが多いです。
別にダジャレや奇をてらった言葉などではなく、
その方が自己紹介の中で話した内容の中から、印象に残った言葉を拾って、
それが選考会議でのその方の仮の名前になります。
「私は子供の頃からアニメが好きで声優に憧れてました。
学生時代はスポーツが好きで、そのおかげで以前より健康になりました。
音楽も好きです。将来は人を感動させることの出来るような演技力のある声優になりたいです。」
私が実際に聞いたことのある自己紹介ですが、
この方の場合の選考会議での仮名、貴方なら何と付けますか。
「スポーツと音楽が好きな子」・・・?
責めてるわけじゃないんです。ただ、これだと自分が損なんです。
この方も決して間違った事をしているわけではありません。むしろ正しい。
真面目に、自分のことを分かってほしくて、本当のことを話していたのだと思います。
ただ、残念ながら印象に残らない。
一生懸命話しても、話題が漠然としてしまい、聞く側がキーワードを拾えない。
拾えても抽象的な言葉になってしまうと他の候補者とイメージが被りやすくて損をします。
実際、沢山の方の自己紹介を聞いていると、ほとんどの方が「スポーツと音楽」が好きです。
事実だったら言えばいいのですが、「スポーツと音楽」だとザックリ過ぎて、
聞かされた方もそこから話題を広げにくく、また、すぐ次にやっぱり「スポーツと音楽」が好きな方の
スピーチが何人か続くと、悪いけど印象が薄らいでしまいます。
・具体性を持つこと
・固有名詞や数字を入れられるなら入れる
ことをお勧めしています。
スポーツと大きく括るよりも競技名を。
音楽なら好きなアーティストや曲名を挙げた方が「音楽が好きです。」よりも余程良いです。
部活動での背番号やポジション、失敗談から人間関係のエピソードを出し、なぜ演技したいのかの話しを繋げることも可能ですし、
好きな歌の話題に絡めて子供の頃どんな番組で声優に憧れたか遡って話題に出来ます。
何も間違ったことはやってないけれど面白みがなく、印象に残る言葉を残せない自己紹介よりも
具体例を挙げた方が人は聞き耳を立ててくれるものです。
そして、失敗談。
これは私の実感ですが、人は人の自慢話よりも失敗談、恥ずかしい話を面白がって聞くと思います(つづきます)。
「プロのなり方」
昨日のレッスン時、
撮影した番組のオンエア情報を道場メンバーから聞き、改めて嬉しかったです。
ヴォイス&アクターズ道場からはプロダクション所属のプロとして活動していく道がいくつかあり、
その主なやり方として、レッスンを受けている道場メンバーが
キャスティング提携しているプロダクションからほぼ毎週提示される芸能案件、
撮影や舞台の仕事に実際に出演。
その演技ぶりをプロダクション側に見てもらい、
また道場メンバー側にもそのプロダクションの雰囲気や内情を知ってもらい、
何件か仕事をしてもらった上で、改めて道場メンバーとプロダクション側が面談。
道場メンバーの希望と合致すれば所属となり活動していっています。
じっくり時間をかけた「お見合い」と言うと実情が伝わりやすいと思います。
「新人タレント〇〇オーディション」とか「〇〇シンデレラ・デビュー」などの
派手なイベントやお祭り企画に比べると、見た目大変地味だし、
各個人の希望やペースに合わせて進行していくのでパッと出ではなく時間もかかるけれど、
逆に言えば一発勝負ではなくジワジワ作戦。
現場で失敗したとしても必ず次のチャンスを用意出来るし、
オーディションや本番どうしたら良いか分からない人には
納得いくまで補講レッスン等でサポート出来るこのシステム、
私は気に入っています。
一見派手に見える芸能の世界は、実は地道に腕を磨く職人たちが働く技術職の世界で、
派手な企画オーディションで優勝、華々しくタレント活動をスタートさせる人は実は極々々々一部。
実際には上記のように「お試し」の中から徐々に演技を仕事とする手応えを掴み、
知られ、認められてプロとして認知されていくケースが一番多いです。
でもオーディション会場、ましてや本番の現場に入って、
その時点での実力を存分に発揮出来る人はまれでしょう。
チャンスだけ与えて、後は勝手に這い上がれる者だけを淘汰していく大手事務所もありますが、
チャンス対応策として希望者には好きなだけ通常レッスンだけでなく補講レッスンでもサポート出来たら・・・。
少人数制で専用稽古場と専用音声ブースがあればこそ出来ることを
地道に、熱くしっかりやっていきたいです。
ヴォイス&アクターズ道場
http://yuichisato.com/
人気テーマ
新着テーマ