チケット制:1回(3時間) 2,000円 10回分購入で1割引
16年2月開始 二期で2年間 【途中参加も歓迎】
担当連絡者:二宮聡 【連絡先電話番号:090-3575-3617】
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天真五相 TENSINGOSO
PEOPLETHEATER METHOD
まず最初に、私たちは、俳優の全ての演技は、その俳優にとっての「詩的行為」でなくてはならないと考えています。俳優としての、その「詩的行為」を実現、肉体化する為に、私たちは、新しい身体訓練としてのメソッド「天真五相」、それにともなうエクササイズを20年近くの時間をかけて創りだしてきました。
演出家・森井睦(日本演出者協会理事、国際部長などを歴任)が中心となってピープルシアターが創り出した俳優の身体的基本訓練としての「天真五相」は、発声を兼ねた訓練をしながら、俳優が自らの呼吸を自覚的にも、無自覚的にも、いかにコントロールすることができるか、また、身体の中心である腰をいかに強化し、安定させることができるかを目的として創りだされた訓練です。
それは、俳優の身体において最も重要なことは「呼吸と腰」だと考えるからです。
この二つが徹底的に訓練された時、俳優の身体は自由になり、セリフは自由自在に語れ、存在感のある身体を獲得することができると考えています。
日本人が日本語を話すのに、どうしてしどろもどろになるのでしょう。普段は緊張することなく自然に日本語を話しているのに、どうしてわざとらしい言い方になるのでしょう。それは、自分の呼吸なのに、自分の身体なのに、緊張の為に自由に、解放されていないからです。
また、この「天真五相」は単に身体的な訓練ということにとどまらず創造的なイメージを合わせ持った訓練でもあります。
天の真実の五つの相、つまり相は貌(かたち)です。その貌をイメージし、創造しながら、同時に身体の訓練もしていくのです。五つの相ですから、当然五つの貌があります。
私たちは、この訓練が,他の俳優訓練よりも非常に日本的で、独創的な訓練だと考えています。
日本の演劇は今、世界のどこで上演されても評価される演劇でなければ認められることはありません。それには、俳優一人一人の演技力が高くなければ世界に通用する演劇を創りだすことはできません。そんな演劇の世界で俳優たちの演技レッスンはまともに教えられているのか、との問いには疑問を投げかけなければなりません。
今こそ、私たちが編み出してきた「天真五相」をもう一度見直し、若い人たちに伝えていかなければならないとの使命から、「良い俳優が育たなければ良い舞台は出来ない」と言い続けているピープルシアターの演出家・森井睦が、これからの演劇の為に、あまり知れていない「天真五相」という方法論をもう一度、若い人たちと共に演技レッスンを始めたいとの思いから、「天真五相レッスン」始めることにしました。
俳優として、自分の身体、呼吸、声、その上で、感情のある表現力をどう学ぶかということに関心のある人は、ぜひ一緒にやってみませんか。
レッスンの第一期は、当初、1か月に2回を予定しています。そのうちに毎週1回の訓練をして、取り敢えず1年をめどにしています。
その後、エクササイズも含めた第二期を1年間予定しています。
2年間で、「天真五相」の全てを学ぶということです。
【レッスン日程】 いずれも18時から21時まで、笹塚・下北沢いずれからも歩10分の稽古場にて
第1回目:16年2月7日(日)
第2回目:16年2月15日(月)
第3回目:16年3月14日(月)
第4回目:16年3月28日(月)
第5回目以降は、2ヶ月前を前提に決めていきます。
【参加費】 1回2,000円(チケット制)
最初に、10回分購入の人は1割引きの18,000円になります。
長期にわたるレッスンですので、来れない日があるかもしれませんが、最低1年間は、参加しよぅと覚悟されている方々と共に、新しい演技の在り方を探っていきたいと考えています。
あまり広くない稽古場なので、定員は、15人ぐらいと考えています。
一緒に、新しい演技を発見していきましょう。そしてみんなから素晴らしい俳優だと言われるような、リアルな感情と身体的表現力を身につけましょう。
一般社団法人ピープルシアター
担当連絡者:二宮聡 【連絡先電話番号:090-3575-3617】
HP : http://peopletheater.moo.jp/
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【演出家・森井睦の略歴】
1963年「劇団ぶどうの会」に入り、解散後、演劇集団「変身」代々木小劇場に創立参加。
1971年「劇団三十人会」に入団。
劇作家としては宮本研、秋浜悟史に影響を受けながら1972年頃より精力的な活動を展開する。
1981年、ピープルシアターを仲間とともに創立。以後、劇作、演出にと、ピープルシアターの中心となって演劇活動を続けてきた。1994年11月、テアトロより森井睦戯曲集「鳥は飛んでいるか」が出版。
作家船戸与一より全作品の劇化・上演の許可を得ている。
1994年からはピープルシアター以外の演劇にも関わるようになる。
パルコ劇場「毛皮のマリー」でドイツの演出家ハンス・ペーターの演出補を。
95年、いしだ壱成、麿赤児、中村栄美子による「ワンダリング・アイズ」の演出。
96年1月、パルコ劇場「毛皮のマリー」の再演。
9月、美輪明宏主演・演出による「愛の讃歌・エディットピアフ」の演出補(実質的な演出者、以下同じ)。
97年6月、美輪明宏主演・演出による「黒蜥蝪」の演出補。
99年4月、NHKホールにおいて着物ショー「竜のひとみ」の作・演出。
2000年5月、パルコ劇場、美輪明宏主演・演出「愛の賛歌・エディットピアフ」の演出補。
01年3月、パルコ劇場、美輪明宏主演・演出「毛皮のマリー」の演出補。
02年12月、03年4月、バトンミュージカル「季節の恵み」の作・演出。
04年8月、中国の石林市より招待され、「阿詩瑪」を上演。
06年11月、ベルギーのブリュッセルにある「大熊座」に招待され、ピープルシアター独自に創りだした「天真五相」のワークショップを開催。
10年9月、ロシア国立ミヌシンスクドラマ劇場との合作公演「シベリアに桜咲くとき」をシベリアのミヌシンスクとクラスノヤルスクのプーシキン劇場の二箇所で上演。
11年8月、同公演を東京、松本、京都で上演。
作家・故船戸与一氏より全作品の劇化権を得る。
13年1月、「女のほむら~高橋お伝・切なき愛のものがたり」を小山明子18年ぶりの舞台主演で上演する(初日の前日に小山明子の夫君・大島渚死去。舞台美術は假屋崎省吾)。
また6月にはNHKスペシャル「未解決事件(角田美代子事件)」の脚本を担当。
常に社会の中での演劇の持つ意味を考えながらの作品を創り続けてきた社会派劇作家として活躍している。