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カテゴリ:オーディション告知 返信(3) 閲覧(1225) 2014/07/04 17:50
今月16日より、サンモールスタジオにて上演する『愛、あるいは哀、それは相。』は、昨日よりスタジオ入りしての終日稽古が始まりました。11月公演のオーディションを受講する判断材料として、是非、ご覧ください。
下記は『へたくそな字たち』の初演時作品概要です。
学校へ行きたくても行けなかった。
戦争で父を喪い、そのせいで母は夕方まで働き、だから私が妹の面倒を見ていた。学校に幼い妹を連れてゆくと、先生や友達は嫌な顔をするから運動場で遊ばせていた。
誰もいない運動場はだだっ広く、ぽっつんと遊ぶ5つ下の妹。半べそをかきながらチャイムが鳴るのを待っているものだから、私も気になって仕方がなかった。
いつの間にか学校へ行きたくても行けなくなっていた。
13歳の夏にプレス工場で働き始めた。従妹のお兄ちゃんにお願いして嘘の履歴書を書いて貰った。小型のプレスでハト目の穴を空けるのが仕事だった。ある日、ぼんやりしていて左手の小指をつぶしてしまった。それから工場で働くのは毎日が不安だった。
18歳になった頃、そんな私を理解して結婚してくれる人がいた。子どもを1人授かった。やっと訪れた幸せの日々、息子も大きくなって学校に通いだした。
でも、私には勉強を教えてあげることが出来なかった。字が書けない、字が読めない、そんな自分が恥ずかしかったけど、子供にも世の中にも、ずっと隠して生きてきた。
1年前に夫が病気で死んだ。葬儀の話をしている中で私が読み書き出来ない事を息子は知った。数ヵ月後、中学校に夜間学級というのがあるのを息子が教えてくれた。
『わたし、もういちど、がっこうにいきたい』
それから私は生徒になった。昼間はお弁当屋さんで働き、夜は教室で勉強をする52歳の中学生になった。少しずつ、字が読めるようになり、書けるようにもなった。
今まで生きてきた世界と今生きている世界が違う世界のように思えた。
私はもっと幸せになれるような気がした。
1989年の弥生、教室の窓から見える夜の運動場
一面に降り積もった雪と、足跡と、卒業証書を手にした微笑みと。
これまでのご応募ありがとうございます。
知り合う、じゃなくて、出逢う!
そーゆー、ワークショップオーディションを開催する気、満々です。メールなどでやりとりさせていただいている時にどんな方なのだろう、どんなお芝居をされるのだろうとワクワクします。
さて!
締切が迫ってまいりました。
締切は7月30日となっております。
例えば今回、縁がなかったとしても、出会いになると思うんです。お互いを知っていて演劇を続けていれば、どこかの現場でいっしょに仕事をすることもあるかもしれません。
縁があってもなくても、僕はいつも出会いを大切にしてゆきたいです。ワークショップだけの参加もお待ちしております。有意義な時間を過ごしましょう!
皆様のご応募、心からお待ちしております!
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