CoRich舞台芸術アワード!2023

「モモンバのくくり罠」への投票一覧

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nらoむkれe〜nずaんknらoむkれe〜nずaんk(789)

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実演鑑賞

2回観劇。今回も十分に堪能した。現代の食の問題についても考えさせられる。三人の娘を持つ親としては、親を選べずに生まれてくる子に、自分は何を伝え、何を守り、その対局として何を押しつけてしまっていただろうかという不安に囚われた。
そして何より、家族の或る中年男が浮ついて見える姿。他者によってバッサリと斬られてしまう言い訳を聞きながら、自分を省みれば心から血が噴き出しているように思えて恥ずかしかった。如何にして生きるべきか、また考えなくては。

旗森旗森(728)

7位に投票

実演鑑賞

久し振りのiaku公演である。自分も、周囲も納得し、生きたいように生きる、というのは現代に生きる人々の究極の幸福の理想だろう。だがそれを実際にやってみると、・・・というのが今回のテーマである。この作者らしい巧みなテーマ設定で、広い年代にアピールできる。ある意味では平凡なテーマなので、設定は飛んでいる。山中に独居して狩猟を生業とする夫婦(枝元萌・永滝元太郎)と娘(祷キララ)一家の物語、一夜半の一幕物である。(二場で1時間45分)
1年前から山中の生活に耐えられなくなった娘が、山の下で生業を持っている夫のもとから戻ってくる。山の下にも生活の拠点を持つ夫は新しくバーを開こうとして女性(橋爪未萌里)を雇おうとしている。山の上ではかつて妻を狩猟事故に巻き込んでしまった仲間の猟師(緒方晋)が、なにかと妻の面倒を見ている。今日は、動物園勤務で体験学習にきている猟師仲間の息子(八頭司悠友)もいる。普通の生活人には全くなじみのない生活設定なのに、今生きる人の、生きる悩みに正面から答えていてiakuらしい舞台になった。
ここでは、動物愛護、自然愛護、人生や職業選択の自由は、すべての登場人物が守ろうとしている原則なのだが、それが上手くいかない。こういうドラマではよく、そういう社会を囲む外の事情(國の条例とか、地域の習慣とか)や、セックスによる人間関係がドラマを動かすことになるのだが、この作品は見事にそこを切っている。
横山拓也の芝居作りの旨さはこの作品でも遺憾なく現われている。一つだけ例を挙げれば、娘(祷)が帰ってくる理由を明かすところ。笑いも交えながら、現代社会で本来の人間性に基づいて生きる難しさを見ることになる。小劇場にジワがたつ。
コロナの下で、スケールが小さくても大小のテーマをこなす横山拓也には注文殺到していると思う。今年も何本も見たし、中にはどうかと思う作品もなくはなかった。しかしこういう乱作の時期は劇作家が大きくなる過程で必ず超えなければならない尹壁でもある。今年はこの作品一本でも良い。あえて言えば、少し会劇劇になりすぎたところか。



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